脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Song】チャットモンチー / 世界が終わる夜に [2007]

半分以上が優しさで出来ています。

 

最近復活して新たな活躍を始めたチャットモンチー
これからの期待が高まっているファンも多いだろう。


俺はですね、チャットモンチーが話題になり始めた頃
実はあまり気にしていなかったんですわ。

その頃の俺は大学生になって、
今で言うところのロキノン系を卒業しようとか気取ってたのもあって、
高校時代に読んでた音楽雑誌とかにもサヨナラバイバイして、
俺はこいつと旅に出る的なポケモンマスター目指してたわけだ。

ポケモンダイヤモンド・パールを300時間くらいプレイしてたんです。
個体値ポケモン生み出すために育て屋さんの前ウロウロしてたんです。

でも周りの音楽好きやバンドやってる友達がやたら
チャットモいいよチャットモいいよ騒ぐもんだから、
チャットモチャットモうるせーよ、
 こちとらチットモいいポケモン生まれてこねーんだよ」
とか愚痴をいいつつも聴いてみたんです。


ポケモンマスター目指してる場合じゃねー!!


なんだこのバンドは。
今までありそうでなかったバンドだ。
個体値のバンドが生まれたでぇ~。


そんなチャットモンチーの曲の中でも
お気に入りなのがこの『世界が終わる夜に』。

中二病なんて言葉でバッサリ切り捨てられそうな歌詞だが、
いいんです、この曲の歌詞は全部載せたいくらい好きだ。

とにかく優しさに溢れている。
こんな世界でも必死に愛しようと努力する歌。

「どうせ変わりはしないのにみんな手を合わせている」
「砂漠で花が咲きまた不幸の種がなる」


悲しき現実を第三者的視点で語る暗さの中に

「わたしが神様だったらこんな世界は作らなかった」
「愛という名のお守りは結局からっぽだったんだ」


というサビでの孤独で悲痛な叫び。なんという優しさ。

こんなに届かない願いを、どうしようもない現実を、
それでも歌にしようという優しさが伝わってきます。
もうね、バファリンの比じゃないくらい優しさに満ちてるよ。

そして、別にみんな優しくなろうと訴えているわけではない。
むしろ自分もそんな優しさを失った世界に慣れようとしている危機感。
それを独白するように、戒めるように、ただただ歌っているのだ。

「暇つぶし出来る話題を くだらない笑い声と嘘を 探し続けるの
 わたしからっぽだから」


からっぽだから。そう、からっぽだったんだ。
なんて世界だ。なんて世の中だ。
そんな世界が終わったら、次は俺はポケモンの世界に行きたい…。


【採点】
・滲み出る優しさ  40点
・虚しく響く願い  40点
・でもバファリンも優しいと思うよ
           5点
・今でもポケモンマスター目指してる
          ー1点
84点

チャットモンチー BEST~2005-2011~ チャットモンチー BEST~2005-2011~
チャットモンチー

曲名リスト
1. ハナノユメ
2. 恋の煙
3. 恋愛スピリッツ
4. 東京ハチミツオーケストラ
5. シャングリラ
6. 女子たちに明日はない
7. とび魚のバタフライ
8. 世界が終わる夜に
9. 橙
10. 親知らず
11. ヒラヒラヒラク秘密ノ扉
12. 風吹けば恋
13. 染まるよ
14. Last Love Letter
15. 8cmのピンヒール
16. ここだけの話
17. バースデーケーキの上を歩いて帰った

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