脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】四人囃子 / 一触即発 [1974]

フロイド先生も爆笑したとかしないとか。

一触即発(+2)(紙ジャケット仕様) 一触即発(+2)(紙ジャケット仕様)
四人囃子

曲名リスト
1. 〔h∧maebe□〕
2. 空と雲
3. おまつり(やっぱりおまつりのある街へ行ったら泣いてしまった)
4. 一触即発
5. ピンポン玉の嘆き
6. 空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ(ボーナス・トラック)
7. ブエンディア(ボーナス・トラック)

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さて、またまた佐久間正英氏繋がりで。
佐久間正英が在籍していた四人囃子の代表作『一触即発』だ。

といってもこの作品が発売された当時は、
佐久間さん自身はまだ四人囃子には参加していなかったようだが。
でも日本の名盤特集なんかでも良く取り上げられる傑作の一つ。


日本のプログレッシブ・ロックのパイオニアだと言われる事が多い。
四人囃子は”日本のピンク・フロイド”なんて形容される事もある。

70年代は邦楽ロックも洋楽ロックもまさに新たな風が吹き始めた時代だ。
この作品のちょっと前には
サディスティック・ミカ・バンドの『黒船』もあったし、
新しい音と表現を求めて皆鼻息を荒げていた頃だったんだ。


そんな風に乗って世に送り出されたこの作品。
どことなく不安を感じさせるムードがあるという点では
ピンク・フロイドの感覚に近いと言えば近いと思うけど…

なんというか日本のロックって印象なんだよね、この作品。
ピンク・フロイドと思って聴くとちょっと面食らうと言うか。
だから個人的には日本のピンクフロイドというと少し誤解を招く気がする。

きっとそう感じるのはバンド名にもある通り、
彼らが紛うことなき日本のロックバンド『四人囃子』だからだ。
”囃子”と名乗った彼らにフロイドのような倦怠感・浮遊感はない。
そこに佇むのは凛としたダイナミズムなのだ。


このアルバムはどちらかと攻撃的な印象だ。
『ピンポン玉の嘆き』のような落ち着いた感じの曲もあるが、
その曲からもどことなく棘を感じます。

特にタイトル曲の一触即発は凄い。
高揚感のあるサウンドで日本的なプログレを表現している。
これはイギリスの音ではなくまぎれも無い日本の音なのだ。
そう感じさせる不思議な世界を見事に紡ぎだしている。

アルバム全体を形容するならば「何か潜んでそう」。
そんな静かに獲物を狙うような獅子のごとき気迫を感じずにはいられない、
まさに全神経を尖らせるような感情の高ぶりが抑えられない作品なのだ。


…あれ?どうした俺?
なんか今日の文章おかしいぞ。
エセ文豪みたいだ。


【採点】
・日本的プログレ世界  30点
・凛と佇むダイナミズム 30点
・感じる獅子の如き気迫 20点
・エセ文豪の如き臭い文 ー5点
75点