脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

アイドル文化は日本の恥なのか?

日本の音楽産業は海外でウケるのか。

 

東京五輪関連のニュースで、
秋元康氏が「アイドル文化を世界に広めたい」と話が出ただけで炎上だ。
マツコ・デラックスもAKB系に苦言を呈して同調する人も多数いたり。

好き嫌いは勝手だが炎上沙汰とは何事だ。

アイドル文化なんていつの時代もファンとアンチがいるわけだが、
しかしそれを”恥”とまで言い切る根拠は一体何なのかと思う。
批判に対する批判ってネガティブになりがちで好きではないが、
ここはアイドル曲もそれなりに嗜んできた俺も話がしたい。


俺自身もどちらかと言えばロックバンドの曲を好んで聴いている。
今のところAKBをはじめとするアイドル系のCDも買ったことはない。
握手券は友人に貰って握手会は行ったけど。

でも好きなバンドに五輪でパフォーマンスして欲しいと全然思わない。
むしろそれくらいならAKBのようなグループがいいとも考える。
「AKBは作られた人気なのに偉い人間までが騙されている!」とか
本気で思っている人はちょっと他人を馬鹿にしすぎだ。

そもそも五輪で音楽に主軸をおくかどうかは別問題として、
日本の音楽産業の中で海外でもビジネスとなる可能性が高いのは、
海外には無い独自のカラーを明確に打ち出せるものである。


日本のバンドなんて基本海外にも同じポジションのバンドがいるし、
バンドに限らず大体は海外に同じようなアーティストがいるだろう。
ハッキリ言って海外向けに発信したところで広がる可能性は少ない。
これくらいは多少音楽に詳しい奴なら誰だって分かるだろう。

しかし近年、きゃりーぱみゅぱみゅの原宿系ファッションや、
BABYMETALのような黒髪少女アイドルがメタルを歌うという手法が
海外でそれなりに注目を集める事が出来たのは、
”海外には無かったモノ”という部分が非常に大きいのだ。

以前、AKBのファンという外国人が日本のAKBのイベントに来てて、
「海外にはこういったグループはいない」と語っていた。
つまりはそういう事だ。日本の変テコなトコが面白みだという事だ。

それじゃあ「音楽そのもので勝負していない!」という話になるが、
逆に音楽だけで海外に売り出そうなんてハードル高すぎだよ。
そもそもアイドル文化≠音楽文化だし戦略としては当然だ。

今の時代の若者文化ってどんどんハイブリッド化してるのに、
一部を切り取ってそこに拘って「こんなの真の音楽じゃない」とかね、
時代は変わっているのにそんな旧式な事ばかりを言ってらんないでしょ。

勿論、純粋に音だけを追い求めるアーティストだって素晴らしい。
ラウドネスとかボアダムスとかは実際に海外で名を上げたわけだし。

でもアイドル文化が日本の”恥”というロジックはイマイチ分からない。
勝手にあっちの土俵で勝負して勝手に恥と決めつける。
逆にその考え方の方が海外の目を気にしすぎじゃないか?


音楽の個人の好き嫌いは置いといて、ビジネスとして見た場合は
海外がまだ経験していない事の方がよりチャンスは大きい。

「恥ずかしい」なんて感想で海外の反応を気にしてるばかりじゃなく、
新しいモノを売りつけるくらいの強気になった方が良いだろう。
むしろ海外にもアイドルファンを生み出して貢がせる気概でいこう。

アイドル文化もやり方次第ではあるが、
新たなビジネスとして開花する可能性を多分に秘めていると思う。

日本の景気を良くしたいなら
この際海外からも金を落として貰う事例を作ろうぜ。

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