脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】Courtney Barnett / Sometimes I Sit And Think, And Sometimes I Just Sit [2015]

ガッカリなんてさせません。

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Courtney Barnett コートニー・バーネット

曲名リスト
1. Elevator Operator
2. Pedestrian at Best
3. An Illustration of Loneliness
4. Small Poppies
5. Depreston
6. Aqua Profunda!
7. Dead Fox
8. Nobody Really Cares if You Don't Go to the Party
9. Debbie Downer
10. Kim's Caravan
11. Boxing Day Blues
12. Avant Gardener - Bonus Track for Japan -
13. History Eraser - Bonus Track for Japan -

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年に一回くらい洋楽でガツンと来る事があるんだよね。
2013年のヴァンパイアウィークエンド、
2014年のホワイトラング、

そして2015年は彼女だ!
こぉぉぉとにぃぃぃぃぃぃ、ばぁぁぁねっっっっとぉぉぉぉ!
(プロレスのリング入場的テンションで)


コートニーと言う名前に左利きのギター。

ニルヴァーナ好きなら誰もが一瞬、
「ま、まさかカートとコートニーの娘!?」
と思うだろう?

しかしオーストラリアはメルボルン出身と聞いて
「ああ、なんだ違うのか」と一瞬残念がったはずだ。
…だよね?少なくとも俺は一瞬も二瞬も残念がった。

しかしこのコートニー譲さん、
実際に小さい頃に最初に聴いたアルバムが
ニルヴァーナのネバーマインドだそうでなんかリンクしちゃう。


だが残念がる必要なんて無かった。

彼女が今年出したこの1stアルバムは
海外のメディアから軒並み大絶賛!

こりゃ俺も聴くしかないわなとyoutubeでリード曲の
『Pedestrian at Best』を視聴してハイCD購入
こういう事は即決即断が大事だ。

しかも久々に国内盤を買ったわけだよ。
国内盤って別に有難くも無い解説と対訳とボーナストラックで
値段吊り上げてくるパターン多いからいつもは嫌いなんだよ。

でもね、今回ばかりは対訳が見たかったの!
さらにボーナストラックも良かったし国内盤バンザイ!
彼女が手掛けたというジャケットもカワイイし、
今年の洋楽の台風の目なのはその通りだった。


90年代のローファイサウンドを思わせる音に
けだるくテキトーにまくし立てるように歌うボーカル。
正直やる気あんのかとか言いたくなるけどそれが凄い存在感だ。

技術が凄いとか歌が上手いとかじゃない、
気取らずにありのままを綴る彼女の姿こそ
現代の音楽シーンが求めていたものなのか。

アルバムタイトルも
「私は時には座って考えてて、時には座ってるだけ」
と、なんとまあテキトーな…。

でもそんなスタイルの彼女だから歌詞もまた魅力的だ。

PVとなった『Pedestrian at Best』で、
「私を崇めてごらんなさいよ、きっとがっかりするわよ」
「褒め称えなさい 搾取してあげるから」
なんて歌っている。ああなんて事言うのバーネットちゃん!

15年前にロックの救世主と歌われたストロークス
「こんなアルバムですけど?」と1stを出した事が想起させられる。
なんかこういう所って外国人のノリなのかな。

そしてPVの内容もまた面白い。

2013年のピエロ代表という役でコートニー自身が登場するが、
でも現在はもう2014年のピエロ代表にばかり人気が集まって、
もう誰も彼女を相手にしてくれない。
そしてラストは2012年のピエロ代表と共に途方に暮れる。

このいとも簡単に移りゆく人々の興味をシニカルに、
そして今は絶賛されているという自分の立場をも
自虐的に表現した内容に痛快さを感じずにはいられない!

ただ惜しむらくは、その肝心な『Pedestrian at Best』の
国内版に封入されていた歌詞の対訳に
明きらかな誤植があった事…。

「あが私を崇めなさい」

何だコレ。噛んだとしても変な位置だ。

貴方も国内盤を買ってみなさい。きっとがっかりするわよ。


【採点】
・2015年洋楽台風の目    30点
・テキトーだけど存在感抜群 30点
・ありのままの姿みせたのよ 20点
・カートコバーンも関係なくもない 1点
81点