脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】ONE OK ROCK / 35xxxv [2015]

もったいないお化けが出ますよ。

35xxxv 【通常盤】 (CD) 35xxxv 【通常盤】 (CD)
ONE OK ROCK

曲名リスト
1. 3xxxv5
2. Take me to the top
3. Cry out
4. Suddenly
5. Mighty Long Fall
6. Heartache
7. Memories
8. Decision
9. Paper Planes (featuring Kellin from Sleeping with Sirens)
10. Good Goodbye
11. One by One
12. Stuck in the middle
13. Fight the night

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日本のアーティストが海外に進出する場合って
色々な戦略があるけど大別すると二つあって、
一つは日本国内で通じた持ち味をそのままに輸出するパターンと、
完全にあちら側のニーズに翻訳して輸出するパターン。

そして後者の場合は一気にハードルが上がる。
あちら側の文化・土俵で勝負するため真っ向から挑むわけだから。
同様のバンドが有象無象にひしめき合う世界の中でも、
自分の実力を信じてゆかねばならない。


海外進出で話題になったワンオクのアルバムだけど、
これは完全に後者パターン。海外意識がハンパない。


故に!非常に残念ながら勿体無い!
そんなアルバムだったんだよコレ。

正直、海外で大人気と言われている程のモノとは思えない。
アジアでの人気という意味なら多少分かるが、
アメリカやイギリスにはこの手の曲をやるバンドは溢れる程いるはず。


俺は予てから海外進出するなら、
漫画やアニメのように表現の規制が無い限りは
あちらに迎合する必要性は無いと思っている。

だいたいこれだけネットが発達してグローバル化した今、
海外のリスナーもYoutubeで日本の曲そのままを聴いてるわけなのに、
わざわざ海外向けに焼きなおしてCD出す意味なんてどこにあるのか…。

近年では日本ならではの不思議な魅力に海外のファンがつく事が多いのに、
そこで「海外で売れる=海外向けに作らなきゃならない」という
劣等感のような感覚を持ち出すのがとにかく残念でならないのだ。


愚痴みたいなコメントばかりになったけど、
だってこのアルバムにはそんな残念なオーラが漂うんだもん。
曲がどうかと言われれば洗練されているのは分かるけど、
正直言って没個性的で平坦だと言わざるを得ない。

「世界基準のサウンド」とか完璧な英語とかもうええって。
そもそも世界基準のサウンドってなんやねん。
勝手に日本語ロックにコンプレックス感じてるんとちゃう?


まぁ今までのスタイルに別れを告げる事になってでも、
世界で売れたいという意識を強く持ち始めたという事だろう。
もう『完全感覚Dreamer』な彼らは聴けないのかもしれない。

ただその選択はどういう結果を招くのか正直心配でもある。
そんな不安を払拭するような、
今後の活躍に期待したいところだが…

正直不安を感じるアルバムだった。


ちなみに輸入盤には『The Way Back』という新曲が入ってるんだが、
これのAメロがスティングの『Englishman In New York』っぽい。
つまりこれは俺達『Japaneseman In New York』という
アメリカでの決意を込めたTakaの隠れたメッセージだったり?

考え過ぎか。

【採点】
・洗練されたエモロック  30点
・海外向けの強い意識   20点
るろ剣の曲は割と好き   5点
・なんだかんだで不安   -2点
53点