脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

CDアルバム文化は今後衰退するか。

そうだ、アルバムを聴こう!

 

さて、前回のこのカテゴリーで
定額音楽配信サービスがどれだけ革命的で、
俺が期待を寄せているかを話した。

drr.hateblo.jp


ポイントとしては
・定額で膨大な曲のプールが聴き放題
・従来の従量制の購入という概念が大転換
・皆が好きなプレイリストを作りネットを通じて共有
といったところだ。

このサービスによる大きなメリットは
音楽を楽しむ機会の増加なのだが…
ここは音楽を聴くスタイルの変化にも注目すべきなのである。


それは「アルバム聴き」スタイルだ。
アルバムから数曲ピックアップしたりランダム再生するのではなく、
一枚のアルバムをトラック順に全部最初から最後まで通して聴く事だ。


この傾向はですね…
今後どう転ぶか正直良く分かりません!


「おいおい分からんのかい!」とか言うな。
だって分からんもんは分からないんじゃ!逆ギレすんぞ!

しかし様々な視点から考察する事は可能だ。


ちなみに俺は曲単体でもアルバムでも
どちらのスタイルでも聴く両刀使いだが、
どちらかというとアルバム聴きが好きである。

しかし日本ではシングル・単曲聴きにかなり傾いているので、
「アルバム向上委員会」なるものを発足させようかどうか、
それなりに迷っている。まぁ多分立ち上げないけど。


今年ライムスターが新作アルバムのインタビューにて
「今後アルバムを通して聴く機会が減りそうだけど、
是非とも今回のアルバムは全部を通して聴いてほしい」
という旨の発言をしていた。

あえて彼らがそういうメッセージを発信する程に、
アルバム聴きスタイルは衰退していると思われる。


しかし、この状況に”ストリーミング配信”という
新しい概念が登場するとどうなるのだろうか?

考えられるのは二通りだ。

①定額で何曲も聴けるようになったおかげで、
アルバムのうち一曲聴こうが全曲聴こうが実質同じとなり、
じゃあアルバムを全部聴いてみよう!となる。

②プレイリスト等での聴き方が流行ると、
曲単位でピックアップされる機会が多くなったり、
簡単に曲へのアクセスが出来る便利さゆえに、
アルバムという集合体で聴こうという気概が薄れる。

まさに真っ二つである。

今まで好きな曲だけ聴いていた人達が
アルバム聴きを始めるように変化するのか、
むしろもっと好きな曲だけ聴くようになるか。


ここの予測は実はかなり難しい。
だから正直良く分からないと述べたわけだ。

でも敢えて選ばせて戴くのであれば、
やっぱりなんだかんだで②の傾向が強まるだろう。
それはアルバム曲を聴こうと思う理由付けが弱くなるからだ。

例えば今までレンタルショップでCDを借りるときに、
収録されている何かの曲を目当てにレンタルしたとしても
「折角お金払って借りたし他の曲も聴こうか」という心理が働き、
目当てじゃなかった曲も聴いて「お、いいな」と思う事があった。

つまりは曲に対するコストを支払っているという心理的要素だ。
これがかなり大きい。アルバムを実際に購入した場合は尚の事。


しかし定額で色々聴けるような利便性を手に入れれば、
コストに対する意識はレンタルした場合とまるっきり変わる。

だってお金払ったなら何聴いたっていいんだし、
わざわざアルバム曲まで聴かなくてもいいや、
それなら他のアーティストの代表曲を聴いてみたい!
そういう心理が大きくなるのは容易に想像出来る。


定額ストリーミングでアルバム聴きする人は、
きっと元々アルバム聴きする傾向があった人だ。

今までもレンタルショップでベスト盤を借りて、
もし内容が良かったならそこで満足せずに、
もっとこのアーティストの曲を聴きたい!と
貪欲にオリジナルアルバムに手を伸ばしていた人。

それ以外の人はやはり単曲で聴いて終わりなのではないか。


というのが俺の分析である。
だからアルバム向上委員会としては残念だが、
きっと曲単体で聴く機会が増加していくだろう…。


でもだからこそ!
アルバム向上委員会として願わくば、
定額だからこそアルバムを通して聴いてほしい。

「アルバム聴くの長いしだるいし時間の無駄」とか言わないで。
そんな事言ってもどうせ俺らの人生そのものが無駄なんだよ。
何やっても無駄なんだからアルバム通して聴くくらいいいじゃないの。


あと懸念すべきは、
この風潮に負けたアーティスト側が、
アルバムを意識した曲作りをしなくなる事だ。
みんな曲単位でしか聴かないなら、それも大いにあり得る話。

そしてやがては投稿動画のように
曲が出来たらすぐに単発で配信という形が定着。
曲を集めたモノという認識はいずれなくなり、
アルバムという概念も崩れて、
ユーザが個々にプレイリストを作って楽しむ。

それが今後起きないとは言えない。
確かに皆がそれで満足するならそのスタイルもアリかもしれない。

でもやはりアーティスト自身が
「これはアルバムとして聴いてほしい!」という想いを込め、
アルバムに単なる曲の集合体以上の価値を生み出して欲しい。

だからみんな、シングルもいいけどアルバムもね!
おじさんとの約束だよ♪

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