脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】水曜日のカンパネラ / ジパング [2015]

ジパング全土で展開中。

ジパング ジパング
水曜日のカンパネラ

曲名リスト
1. シャクシャイン
2. 猪八戒
3. メデューサ
4. ラー
5. ツイッギー
6. ウランちゃん
7. ライト兄弟
8. 小野妹子
9. 西玉夫
10. マッチ売りの少女

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 いつのまにかかなり話題になってたんだぜ。

サブカル層をパッと狙い撃ちの水曜日のカンパネラ。
朝のNHKでもピックアップされてたし、
俺が住んでる地方のローカル番組でも紹介してたよ。

今年はヤフオクのCMにコムアイが出演もしたし、
かなり認知度が広まった年だったと思う。


そんな彼らは今まで
タワレコヴィレッジヴァンガードでのみCD販売するといった、
これまたサブカル層の心を刺激する戦略的展開を繰り広げ、
昨年末のアルバムでサブサブカル層くらいの位置にいる
俺の耳にまでその話題が届いたわけだ。

そして彼らは満を持して今年、
このアルバム『ジパング』にて
ついに全国のCDショップで展開する運びとなりました!


…『ジパング』といいつつ、
曲の中で純粋に日本人と言えるのは小野妹子だけじゃね?
シャクシャインウランちゃんと西玉夫も一応そうではあるか…。


まーそんな経緯で自然と俺の中の期待値が高まっていたのんだけど…
うーむ、ちょっと期待していたのと違うなぁー。
悪くはないんだけど、なんというか玄人向けの内容になった??

玄人向けで何が悪いねん!
ってそりゃまあごもっともな意見だけどさ、
俺は別に業界関係者でもなければ音楽理論だって知らないし、
つーか義務教育以外で音楽習った事ない素人なわけだよ。
そのくせここでエラソーにレビューしちゃってる生意気野郎なんだよ。

そんな俺だからね、何でも玄人向けだから良いとは思わないのね。
何も考えずにただただ楽しめる分かりやすい曲はそれはそれで好き。
ベクトルが違っててもその方向性で洗練されていればOKだ。


今回、トラックにかなり磨きがかかっているのは分かるんだけど、
なんかこう前作の『千利休』や『桃太郎』のような、
シンプルにコミカルさが伝わってくる曲が少ない。

あの絶妙なトラックのキャッチー具合にうまくハマった歌詞と、
コムアイのアンニュイな雰囲気ながらも存在感があるラップこそが、
やはりこのグループの最大の魅力だと思っている。

そう考えると今回はトラックに熱が入ったおかげで、
サウンドとしてはかなり強力なモノになっているが、
それ故にあのユニークな歌詞がストレートに入ってくる機会が減った。

この辺りはもうトレードオフな関係でもありそうなので、
若干は仕方ないのかもしれないけど個人的には少し寂しい。
まあ今回はこれくらいのバランスで落ち着いたという事なのかな。


でもその代わり球種が増えた感じはあって、
今までの水カンらしい『シャクシャイン』や『小野妹子』に、
メデューサ』や『ツイッギー』のように音の拘りを楽しめる曲もあり。
色々な楽しみ方が出来るバラエティに富んだアルバムになっている。

うん、全然いいじゃないか。よくよく考えればいいアルバムだよコレ。
何だ俺は。期待外れみたいな事書いておいて。5分前の俺どうしたよ。

まあ折角広く流通した事だし
レンタルにもちゃんと並ぶと思うから、
色々な楽しみがあるこのアルバム、聴いてみたらいいさ!


そう言えばかわぐちかいじの漫画『ジパング』を読むのが
途中で止まっていた事をすっげー久々に思い出したよ。
あれからどうなったかちょっと気になる…


【採点】
・ついに本格展開!  30点
・話題性もバツグン  30点
・気合十分のサウンド 20点
・ジャケットのコムアイがなんか疲れてる…
           -2点
78点