【Song】ポルノグラフィティ / サボテン [2000]

ポルノファンの憂鬱。

つーかマジで誰だよこのアーティスト名考えたの。

昔俺の同級生がポルノグラフィティのファンクラグ入ってて、
家にファンクラブから会報みたいなのが届いたとき、
「ポルノグラフィティファンクラブ」という文字を見て
ばあちゃんが血相変えて怒鳴り込んできたとか言ってたぞ。

そんな強烈な名前でインパクトとしては十分すぎる程の
効果を得ているポルノの今となってはもう初期の曲。

当時サウダージで大ブレイクしていたポルノが、
昔から大事に温めていたこの曲を正式にリリースしたそうな。
だから本人たちとしてもかなり思い入れの強い曲だと思われる。

でも下手したらかなりマニアックな曲になると思うんだよねコレ。
凡人が考えるとギリギリのラインでサビにならなそうなメロディーを、
力技でサビに昇進させて、でもそれが凄くいい味出してるというか。

そんなちょっと瞬間的には魅力が伝わりにくいメロディに、
悲しげで鬱っぽい歌詞と寂しく歌う岡野のボーカルときたもんだ。
こんなラインナップでオリコン初登場１位となったのは、
例え勢いのあるポルノだったとは言え時代もあったのかなとか思う。

しかしだ。
雨が降りそうな日にしかもそこまで水やり不要なサボテンに対して
”君”が

「溢れるくらい水をあげてる」

という歌詞はどういう事か。

メンヘラか。メンヘラというヤツなのか。
常に遠くを見てるような目をして心ここにあらず状態で
「うふふふふ」とか笑いながら水をやってるから
溢れるくらい水をあげちゃうのか。何それ怖い。

そんな子を前に”僕”は淡々とその様子を見てるだけっぽい。
おいおいお前も大丈夫か。早くそのメンヘラ病院連れていけ。
というか二人揃って一緒に診て貰え。

とかそんな心配をしてたら案の定

「君が見せたささやかなサイン
　見落としてしまっていたよ　今頃痛い」

だそうです。ありゃー。水やりすぎはサインだったのよきっと。

ちなみに俺は小学校のとき水やらなすぎで良く朝顔枯らしてたものだ。
かたや水やりすぎな人間、かたや水やらなすぎな人間。
ああ、世の中のこの辺の水分をうまく配分出来ないんすかね神様！

とまぁやや話が脱線したがどうでしょうこの鬱具合。
こんな鬱な曲も売れちゃう世の中だったと思うと凄いよね。

そういやこの頃はあのメンヘラ音楽の旗手、鬼束ちーちゃんも
この腐敗した世界に堕とされた頃だったね。鬱の需要があった頃。

なんかそんな世の中だったのかもしれない。
西鉄バスジャック事件みたいな衝撃的な事件もあったし。
ちなみに俺は無邪気におっはーとかしてたな。嗚呼、世紀末よ。

鬱になりそうな日々をお過ごしの貴方。
ここは是非ポルノグラフィティファンクラブに入って、
家族をびっくりさせてみてはどうだろう。
間違えてマジで怪しいクラブには入らないように。

【採点】
・サビの見事な手腕　２０点
・メンヘラな歌詞　　２０点
・鬱っぽい時代　　　２０点
・おっはーな時代　　　１点
７１点