脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】Adele / 25 [2015]

私、アデル。25歳。

25 (UK盤) ~ Adele 25 (UK盤) ~ Adele
Adele

曲名リスト
1. Hello
2. Send My Love (To Your New Lover)
3. I Miss You
4. When We Were Young
5. Remedy
6. Water Under The Bridge
7. River Lea
8. Love In The Dark
9. Million Years Ago
10. All I Ask
11. Sweetest Devotion

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アデルさんジャケット怖いよ…。

2015年、世界で最も売れたCDだそうです。
しかしこれもテイラースウィフト同様に
配信での販売はされなかったという背景がある事は
念頭に置いておきたいところ。


3rdアルバムとなる今回のアルバムタイトルは『25』。
毎度毎度アルバム名が年齢なので分かり易いですな。
ちなみに2ndは『21』1stは『19』である。

しかし今回のアルバムはジャケットが怖い!
19歳と21歳のときはスマートな女性のジャケットだったのに
25歳で何故に迫力重視のジャケットに切り替えてきたのか。
その力強い顎で多くの人の目にとめようという事か。

確かにこのアデルver25の写真は強烈なインパクトがある。
我々はメデューサに睨まれたかのようにその場から動けなくなり、
アルバムを一通り聴くまでは解放させて貰えなさそうだ。

そんなジャケットの努力の甲斐あってか売れまくったこのアルバムだが、
日本ではイマイチ話題にならなかった。チャートもギリギリ10位くらい?
『21』はもうちょい売れてたと思うけど。


そんな今回の『25』なんですが、
ぶっちゃけ日本でさほど売れなかった理由は分かる。英語詞だからだ。
彼女の曲は歌詞を理解しないと、なかなか良さが分からないのだ。
勿論その歌唱力と洗練されたサウンドも特徴的ではあるのだが、
彼女の曲はそれだけではなかなかに日本人には馴染めない。

そんなイングリッシュがニガテなジャパニーズには難しいアルバムだが
かくいう俺も英語詞をそのまま聴きとれるような英語力は無いので、
きっと彼女の魅力を十分に理解できていない事は十分に承知の助だ。

しかし、
そんな俺でも今回のアルバムは『21』に比べてちょっと退屈だと思った。
存在感を増す彼女のボーカルはまあそうなのだが、
曲についてはあえてそうしているのかミディアムバラード曲が並んでいる。
俺の脳味噌からは曲がどれも同じような感想しか出てこなかったよ。

『21』ではアデルという歌手を多様な視点からライトアップしていたし、
そこが歌詞が良く分からない人が多い日本でも売れた理由だろう。
大人になったアデルは曲が落ち着いた分、日本ではウケなくなったっぽい。


そして歌の内容については、
「別れ」をテーマにしていた前作『21』に対し、
今回『25』では「償い」をテーマにしているそうだ。
この年齢と共にリアルな感情をぶつけてくる手法こそが彼女の見所。

今回のアルバムの先行シングルとなった表題曲の『Hello』は
元カレに「ちーっす、久しぶり!」と電話する歌。
アデルはこの21~25の間に結婚と出産があったらしいが、
その上でこんな曲を歌うその魂に感服するばかりだ。

やはりこの彼女のスタイルこそが強みだよね。
日本で売れている女性シンガーにはなかなか見られないその姿に、
ちょっと文化の違いを感じるところだ。


たくましくもリアルな25歳の女性像を投影したアルバム。
ジャケットのインパクトと比較して曲調はおとなしめだけど、
大人の女性の償いを感じたい方は聴いてみてはいかがだろう。

ちなみに次のアルバムは年齢にしないそうだ。
そうなるとその場合のタイトルが気になる…。


【採点】
・ジャケットのインパクト 30点
・25歳のリアルなアデル  25点
・「別れ」から「償い」へ 10点
・日本じゃイマイチ    -2点
63点