脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】Sigur Ro's / Kveikur [2013]

もっと闇を。

Kveikur Kveikur
Sigur Ros

曲名リスト
01. Brennisteinn
02. Hrafntinna
03. Isjaki
04. Yfirborð
05. Stormur
06. Kveikur
07. Rafstraumur
08. Blapraður
09. Var

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俺は別にサマソニフジロックには行かないわけだが、
出演アーティストが発表されるとそのアーティストを聴いてしまう。
なんだろうな、気分だけでもフェスを味わいたいんだろうな。

もう野外フェスは体力的にキツい。てか夏はやめてくれ。
汗っかきな俺にとって、夏フェスは尋常じゃないくらい汗がヤバイんだよ。
実際行ったときは汗がヤバすぎて途中物販のTシャツ買って着替える事になる。
こうやってTシャツは売れるんだよ。経済って良く出来てるよなホント。
そして俺はハイエイタスのTシャツを買った。なんだかんだで気に入った。


そんな経験からも、俺はフェスは遠慮しがちである。
もしかしたら俺から瑞々しく放たれるスウェットエキスで、
フェスに熱中している周りの客を一瞬で冷やしてしまうかもしれない。
そんな悲劇を想像しておとなしく部屋に籠って音楽を聴く事にする。ぐすん。



そんなわけで今年のフジロックに出演する鬱音楽の総本山シガーロス先生だ。
新作が出ているわけではないようなので、とりあえず現時点での最新作だ。

人間の脳ってやっぱ不思議なんですわ。
鬱や恐怖、理解不能な対象へすら興味が沸く事があるのだから。
いや、むしろ理解とか無理解とかそういう話ではなく、
単純な好奇心からそういったものに惹かれてしまうのかもね。


シガーロスアイルランドのポストロック、環境音楽バンドだ。
シューゲイザーと言ってもいいのかな。まあアレだよ、鬱バンドだ。

話題となった『アゲイティス・ビリュン』を最初聴いたときは、
家のオーディオの前で体育座りしてしまってすっげー悲しくなった。
悲しくなって誰かと話したくなった俺は、
チャットにログインして適当なメンバにメッセージ送った。
誰も返信してくれなかった。また悲しくなった。


そんな彼らのこのアルバム『Kveikur』だが、これはかなり聴き易かった。
鬱を求めてシガーロスのアルバムに手を出してきたきた俺だが、
このアルバムは少し気分が晴れやかになった。綺麗なアルバムだった。

でも鬱を求めていた俺は軽く騙されてしまった!
ええい、光は要らないんだ、闇を、闇をくれ!もっと闇の力を俺に!
俺はその後Coccoを聴いた。落ち着いた。


しかし不思議で神秘的な力に満ちたアルバムである。
メンバーが脱退した後の作品らしいがエネルギッシュだ。
鬱から引きずり出してくれそうなパワーがあった。

シガーロスのアルバムは大体聴いてきたが、
このアルバムからは次の境地へと向かう意気込みが感じられる。
暗いだけでは終わらない、どっしりとした感情だった。

そういう意味では実は励まされるアルバムなのかもしれない。
特に前半部分は圧倒される。シガーロス聴いた事無い人にもおススメだ。
ただジャケットが少々怖い。夜中トイレ行けなくなるかもね。


そんなわけで新境地へと入った彼らだったが、今年新作は出るのかな。
俺は今回も鬱になる準備はしっかり出来ているぞ。
仮に鬱じゃない作品だったとしてもそれはそれで歓迎だ。
後でCocco聴くし。じゃあ最初からCocco聴けばいいよな。そうだな聴こう。


【採点】
フジロック参戦鬱バンド   30点
シガーロスの新境地     30点
・鬱から引きずり出してくれる 20点
・夏フェス汗ヤバイ      -5点
75点