AKBが「選挙」を身近なものにする。
選挙って本当に楽しいもんですね~
今年の頭くらいだったか。
総務省が人気ライトノベル『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』と
奇跡のコラボを果たし、若者の投票を推進するために
『俺の妹が18歳選挙キャンペーンモデルになるわけがない 』
という冊子を制作したというニュースがあった。
⇒「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」が18歳選挙キャンペーンモデルに | アニメ!アニメ!
どれくらい効果があったのかは分からんけど、
きっかけはなんであれ若者が選挙に行くのであればOKだ。
さてさて、そういうわけで選挙ネタを最近色々やっている
というか最近アニメ話と選挙話しかやってない気もするけど、
選挙という投票行動が最近身近に感じられるようになったのは、
他でもないAKBのおかげなのではないかと俺は思っているのだ。
敢えて「総選挙」と呼ぶ事に意味がある。
AKBの総選挙には近年「中華砲」と呼ばれる
中国人ファンからの援護射撃が見られるようになったのだが、
このAKB総選挙で「自分が票を投じる事で何かが変わる」
という事の面白さに気付いた中国の若者達から、
中国の民主化が始まるのではないかという考察を見た事がある。
いくらなんでもそれは言い過ぎと思うかもしれないが、
しかしそれでもAKBが「総選挙」と表現している事は、
かなり意義深い事なのではないかというのが俺の考えだ。
AKB総選挙については以前から
「一人一票ではない」とか「金があるファンが有利」といった理由で
「こんなの選挙とは呼べない!」などという批判もあった。
確かに厳密に言えばそりゃそうかもしれないが、
でも今やこの「総選挙」という言葉は色んなところで目にする言葉だ。
最近でも太田プロ総選挙やらポケモン総選挙やら、
とにかく○○総選挙と謳った企画を数多くみかける。
しかしこれらの多くは”人気アンケート”と言った方が正確だし、
実際に昔は「人気キャラ投票」といった呼び方が一般的だった。
そもそもの話、選挙というものは枠を争うものであるので
シングルCDで曲を歌う枠を奪い合っているAKB総選挙は、
そういった意味ではむしろ選挙的な性格を持っている。
しかし昨今ではどれもこれも「総選挙」だ。
こういう気運を作り上げたのはまさしくAKBのおかげだろう。
総選挙という単語は実に身近に感じられるようになったわけだ。
何でも選挙で決まる時代。
さらにはこの総選挙、何も人気ランキングだけでは終わらない。
最近では管理職を総選挙で決める企業も現れて話題となっている。
⇒あなたの1票が上司を決める!? ~密着・ある企業の“管理職選挙”~ - NHK クローズアップ現代+
選挙期間には実際にポスターも社内掲示されるようだ。
選挙は毎年実施されるので誰にでも何度でもチャンスがあるし、
実際これで離職率もガクンと下がったというから興味深い。
でもこれはある意味公平なシステムであり、
人望がなければ票を集められないのは勿論の事、
仮に当選したとしてもその後一年で信頼を失えば翌年は落ちる。
組織としての新陳代謝を促す意味ではかなり効果的ではないか。
まぁここにAKBが影響しているかどうかは微妙なところではあるが、
総選挙という言葉はAKBのアイディアに便乗したものではなかろうか。
とにもかくにも今やなんでも選挙で決められる時代である。
大選挙時代の到来と言っても過言ではないかもしれない。
やはりネット選挙を始めるべき。
ここまで選挙が馴染みになった背景としてITの恩恵は大きい。
インターネットやテレビから誰でも簡単に投票が可能となった今、
様々な総選挙企画が次々と打ち出されている。
となれば、実際の選挙でもネット投票が実現してもおかしくはない。
膨大な総選挙企画の中でネット選挙の事例や問題点は出てきているハズで、
それらから分析して現実の投票もネット投票に近づけていく事は出来る。
しかしセキュリティや本人確認等の問題でなかなか進んでいない模様だ。
なんだかんだでコストもかかるし票の売買などの不正な取引も考えらえる。
超えるべきハードルはかなり多いだろう。
でもね、問題点を色々挙げてやらない理由を作るのは正直簡単だよ。
俺はスモールスタートでいいからさっさと始めるべきだと思ってる。
まずは国政選挙ではなく地方の選挙から。
そしていきなり個人のパソコンからの投票ではなく、
いままでの投票所にパソコンを設置してそこから。
記入投票とネット投票の並行運用でスタートするのもいいだろう。
だいたい未だに記名投票とか謎すぎる。記入した文字が分かり辛いから
無効になったり1票未満で按分計算されたりする票があるなんて、
馬鹿らしいじゃないか。皆が入れたい対象に間違いなく入る選挙にしろ。
またネット投票はメリットも大きい。投票率は間違いなく向上する。
さらに集計も楽だ。開票後すぐに最終結果が分かるだろう。
ある程度インフラが整ってしまえば人件費も相当抑えられる。
これらのメリットはデメリットを補って余りあると思うがどうか。
選挙の楽しさに気付こう。
というわけで、おそらくAKBのおかげで身近になっている総選挙。
何かに投票するという事の面白さ、自分が関わっているという実感。
ネットを駆使する今の若者の方がその辺りは分かってるんじゃないかな。
ちなみにここまで書いておいてなんだが、
明日の選挙は「総選挙」とは言いません。ただの「選挙」です。
参議院は半数改選なので全体が入れ替わる衆議院のように
「総選挙」とは呼ばない事になっております。
さあ、という事で明日の選挙も皆さんの”推しメン”に清き一票を!