脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】Sunflower Bean / Human Ceremony [2016]


きれいなおねえさんは、好きですか。

Human Ceremony Human Ceremony
Sunflower Bean

曲名リスト
1. Human Ceremony
2. Come On
3. 2013
4. Easier Said
5. This Kinda Feeling
6. I was Home
7. Creation Myth
8. Wall Watcher
9. I Want You To Give Me Enough Time
10. Oh, I Just Don't Know
11. Space Exploration Disaster

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さて、またまた今年聴いた洋楽の話題だ。

邦楽も良いけどさ、みんな洋楽も聴こうぜ。
例えばこの「Sunflower Bean」なんかどうだろうか。
だってこのバンドのボーカル、みんな大好きなきれいなおねえさんだよ。


音楽、特にロック界隈では
ファッションリーダー的ポジションのバンドは好まれない傾向がある。
まぁヴィジュアル系、お化粧バンドは別にして。あれは制服だからね。

音楽やってる奴がファッション雑誌のモデルを始めたり
逆にファッションモデルが音楽やり始めたりしたら、
自称コアなロック好き共からはそれはもう「はいはい出た出た」的な
冷ややかな目線を浴びる事になる。やめろ。サイサイの悪口はやめろ。

なんかこうロックやる奴はファッション性があってはいけない的な
暗黙の了解があるのよ。実際俺も高校生時代とかそう思ってたよ。
ナンバガの向井とか最高だった。ファッション性皆無。でもカッコイイ。

だからきれいなおねえさんがロック界で活躍しようものなら全力で叩く。
それがきたないおじさんばかりを観るうちに水晶体が歪められきた
悲しきロック野郎共の悲しき価値観なわけだよ。理解してくれ。無理か。


そんなファッションとしてもロックとしても成功するなんて
相反する二面性を持った人種なんて存在するはずがない
むしろ存在してはいけない存在を許したくはない
そんなメンタリティで生きてきた俺らの眼前に、今年このバンドは現れた。

ニューヨーク出身の3人組バンド「Sunflower Bean」。

ベースボーカルのジュリア・カミングは現在ファッション界でも大注目。
フランス出身の有名ファッションデザイナーのエディ・スリマンが、
彼女にラブコールを送りファッションブランドのモデルに起用したとか。

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ああん、美人。こりゃしょうがない。だって美人なんだもん。
ファッションの事は全然分からない俺でも分かる。きれいなおねえさんだ。

こんな人がなんとサイケデリックロックバンドをやってるのだ。
ベースを構えるとさらにカッコよさ倍増。歌った姿でさらに倍増。
実に当社比4倍増しで補正がかかる。話題にならないわけがない。


というわけで華々しきデビューアルバム『Human Ceremony』だ。
きれいなおねえさんに媚びるわけではないが本当に良いアルバム。
きれいなアルバムだ。さすがきれいなおねえさんはロックもきれいだ。

パンクロックっぽい曲もあるが、ジュリアの透明な声も相まって
全体的にはちょっとノスタルジックに響く軽やかなサウンド。
紳士淑女的。でもたまに野性的な一面も見せる。こいつぁやられたぜ。
ファッションバンド?とんでもない。謝れ。あとサイサイにも謝れ。


しかし許せないは『Easier Said』のMVだ。
ジュリアちゃんを後ろから包み込むように抱く男、
バイクの後ろにジュリアちゃんを乗せた男、なんだこの役得野郎達は。

顔が微妙に良く分からないが他の男メンバー2人か?
そんなんできれいなファッションモデルとこんな事出来るんなら、
俺もメンバーに加えてくれよ頼むから。でも楽器は出来ません。
リコーダーかピアニカあたりでお願いします。もしくはカスタネット

そしてこのジャケット。3人のメンバーが写っているんだけど、
なんとセンターはモデルのジュリアちゃんじゃなくて、
バラを持ったキザっぽいギターボーカルの男なんだよ。

おいおい正気か?それはさすがにKYだろ。なんでヤツがセンターなんだ。
彼になんの恨みも無いけど、多分体育の授業とかでウザがられるタイプ。
そういうKYなところ天パにありがちだもんな。でもそのKYがロックだね。


そんな色々な想いもあったけれども、結局は買って良かったアルバム。
ただもっとパンチの効いた曲も聴きたかったな。キラーチューン的な。
すると2ndが気になるところで、それ次第ではもっと化ける気がする。
今後も音楽界そしてファッション界、共に活躍して欲しいバンドだ。

しかしファッションとロックの両立なんて光と闇を両方抱えているわけで、
内部で属性が反発しあって人格とかが分裂しないか不安になるよね。

そんな勝手な心配をするのも歪んだロック野郎の楽しみ方である。


【採点】
・きれいなおねえさん    30点
・きれいなロック      30点
サマソニで来日したらしい 15点
・天然パーマに悪い奴はいない 3点
78点