脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

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【Song】岡崎体育 / 感情のピクセル [2017]


天才は忘れた頃にやってくる。


みなさん、岡崎体育の事覚えていましたか?
俺はちょっと前に友人から岡崎体育のライブ行った自慢されたので
記憶がまだメインメモリ内に残っていました。

でも忘れていた皆さんもきっとこの話題のMVで思い出したハズだ。
そう、彼はやってくれる男だった。
今の音楽シーンには確かに岡崎体育がいるのだ。


来月発売のアルバムに先駆けて公開されたMV。
『感情のピクセル』というちょっとカッコつけたタイトル。
でも岡崎体育だ。何かある筈。そんな期待感と共に俺はYoutubeを観る。

冒頭からバンドを従えギターを掻き鳴らす岡崎体育が登場。
そして耳に飛び込んでくるのはエモーショナルなラウドロック。
おいおい、盆地テクノを標榜していたあの岡崎体育が、
バンドざまぁみろ」などと歌っていた岡崎体育が、
まさかワンオク近辺の流行りの音楽に寄せてきたのか??


いやいやそんなわけがない。
このMVが初見じゃない人は、岡崎体育がどういう奴か知っている。
何かの仕掛けがあるに決まっている。そう思った人は多いに違いない。

曲は順調に進行し、サビが始まる。

どうぶつさんたちだいしゅうごうだわいわい


キタ――――――!

ロックサウンドの勢いはそのまま、画面もバンドを従えた画のまま、
歌詞だけがいきなりけものフレンズモードに突入。すごーい。たのしー

なるほど、だから歌詞テロップをずっと表示していたわけか。
このサビの面白さはひらがなの歌詞を一緒に見る事でより際立つからだ。

そしてサビの後半にはどうぶつのきぐるみ達が登場!
ハードな音が鳴りやまない中で楽しく戯れるどうぶつさんたち。

でもサビ終わりにはチーターさんがかけっこが早い事に絡めて

過去を消し去るように疾走れ
Don't give a fxxk with me

とさっきまでの歌詞世界に上手い具合に戻ってくる。
この部分が俺はとっても岡崎体育らしいと思うの。


そして2番も同様の展開ではあるが、

風の色はもう見えないけど前までは見えてた

の歌詞の後に「怖っ」とコメントしたり、
トランシーバーで聴きとり辛い歌詞をまくしたてるパートの後に
何て?」と冷静にツッコんだりと、
世界観と距離感がおかしくなるような視点を混ぜ込んでくるという
新たな急所を設けている。絶対これ作ってるとき楽しかっただろうなぁ…。


笑いとしては実に分かりやすい面白さだと思う。
「落差があるのでそこで笑って下さい」という明確さ。
硬派な要素にそれと対角線にある要素を混ぜ込むという楽しさは、
言わば教科書に落書きをして笑うような普遍的なものだ。

だからハードな曲にそれと似合わない歌詞を載せるというのは、
セックスマシンガンズ等と同じように多くの人が考えてきた事だろう。

しかし、この曲が凄いのはそんな単純な面白さだけでは無い事である。
この曲はちゃんと歌詞を追って聴くと、テーマに一貫性があるのだ。
笑いどころの歌詞も、その他の歌詞と関係無いようで意外と繋がっている。

先程のチーターの部分でも少し触れたが、
アプローチが違うだけで、サビでもそれ以外の部分でも
全体として扱っているテーマは決してずれていない。
だから面白いMVだけど支離滅裂な内容にはなっていないのだ。

どうぶつさんたちはたくさんいるんだけど、
実際に仲良くしようとするとそこには悲しきカテゴライズの壁が存在する。
ラストの歌詞にもある「思いやりという名の道徳的価値観の再認識」だ。

みんなでたのしくうんぱっぱのぶんぶんするなんて
現実には「狂い切ったイメージ」であり、
なかまにいれてあげたいけどなかなかうまくいかないという
「絶望の隙間に消え落ちていく崩れ落ちた闇雲のアンサー」。
そう、この答えは「まだ見つからないまま」なのである。

単なるギャップで笑わせるだけなら
サビで適当に関係無い「う○こ」とかを連発するだけで良い。
だがその単純な面白さだけでは終わらずにちゃんと一貫性を持たせて
「うまい」と思わせる楽しさまでもをしっかりと練りこんでいる。


これがこの曲の真の面白さなのだと思う。硬派な曲も柔派な曲も、
どちらも突き詰めていけば同じ事を歌っているのかもしれない。
そういった気付きを与えてくれる大変貴重な曲でもあるのだ。

単純に面白いかどうかだけを求めてしまう事に終始していると、
この曲の真価に気付けない。昨年の『MUSIC VIDEO』は確かに
面白ソングだったけど、岡崎体育はそれだけでは終わらない男なのだ!

彼は次のアルバムまでにまだあと2曲MVを公開するらしいぞ。
ハードルは上がりっぱなしだがきっと岡崎体育なら大丈夫。
そんな期待が止まらない。みんなぽんぽんぽんのやっほーして待とう。


【採点】
・期待を裏切らないMV 30点
・分かりやすい面白さ  20点
・実は凄い歌詞の一貫性 20点
・実はバンドやりたそう  3点
73点

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岡崎体育

曲名リスト
1. XXL
2. 感情のピクセル
3. Natural Lips
4. Horoscope
5. まわせPDCAサイクル
6. 電車で聴くと映画の主人公になれる曲 (Interlude)
7. Open
8. 観察日記
9. Snack
10. 鴨川等間隔
11. 式

1. 感情のピクセル (Music Video)
2. Natural Lips (Music Video)
3. 式 (Music Video)
4. 岡崎体育といっしょ!バーチャル食事デート体験
5. JINRO presents 岡崎体育ワンマンツアー「シマウマの中でも比較的凶暴なほう」幕間映像 (予定)

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