脱R論

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【Album】欅坂46 / 真っ白なものは汚したくなる [2017]


腑に落ちない。

真っ白なものは汚したくなる(通常盤) 真っ白なものは汚したくなる(通常盤)
欅坂46

曲名リスト
1. Overture
2. サイレントマジョリティ
3. 手を繋いで帰ろうか
4. キミガイナイ
5. 世界には愛しかない
6. 語るなら未来を…
7. ひらがなけやき
8. 二人セゾン
9. 制服と太陽
10. 誰よりも高く跳べ!
11. 大人は信じてくれない
12. 不協和音
13. 僕たちは付き合っている
14. エキセントリック
15. W-KEYAKIZAKAの詩
16. 月曜日の朝、スカートを切られた

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クッサイ事言うけど、言葉ってのはやっぱ限界がありますね。

俺ってばここ暫く、
トイレでの排泄中とかコンビニに向かって歩いてる時とかに
欅坂46という存在とは何か?」
という事をとにかく一生懸命考えてたんですけど、
どうにもうまく言語化出来ていないんですよ。

もう最近ずっとこの事を考えてまして、
トイレで碇ゲンドウのフォームを数十分続けてた事もあって
なんかもうコレは埒が明かないなと思いまして、
とりあえずいつものように見切り発車でブログにでも書いたら
なんとなく整理はつくんじゃないかと思ってまぁ今回の記事ですよ。


欅坂46
未だかつてここまでロック好きの心に入り込んだ
アイドルはいないんじゃないかと思う。

そんな彼女達の1stアルバム『真っ白なものは汚したくなる』だ。
正直俺もAKB系、坂道系のアイドルで
オリジナルアルバムを聴きたいと思ったのは彼女達が初めてである。

ロックフェスにも出演し、その存在感を示した欅坂46
最近のフェスには色んなアーティストが出演するようになってるけど、
AKB系・坂道系でロックフェスに参加したのは欅坂が初めてじゃない?
調べてないけど多分そう。調べるのめんどい。でも見切り発車。


「反抗の音楽」というスタイルは
いつの時代にも姿形を変えて存在していた。
そして世間的にはそれはロックの役割だと考える人が多いだろう。
本当はそんな事は無いんだけど、でも土壌としてはそうなっている。

しかしあからさまな敵対心を煽るようなロックバンドは昨今では少ない。
むしろフェス文化が浸透した事で「楽しい、ノれる、盛り上がれる」
曲が求められるようになり、バンドもそういった曲を提供するようになった。

またアイドルに対するイメージもここ最近で大分変わった。
むしろ定義が塗り替わったと言ってもいい。
かつて高嶺の花で遠い存在というブランディングをされていたアイドルは
今じゃ究極的に身近で親しみやすい存在へと変わっている。


そんな状況の現代において秋元康が投入してきたのが欅坂46だ。

鮮烈なるデビュー曲、
サイレント・マジョリティー』のインパクトは記憶に新しい。


ここまであからさまに世間に対する反抗の意志を剥き出しにした曲を
アイドルが歌うという事はこれまで無かった。

別にこのコンセプトが禁じられていたわけではない。
でもおそらく誰もがみんな「それはさすがに合わないだろ」と
無意識的に避けていた部分だったんだと思う。

だからこそ欅坂のスタイルは誰もが「おいおいマジか」と思った。
そして「やられた」と思った音楽業界関係者も多かったはずだ。
「ロックがやってないならもうアイドルがやっちゃうもんね」
と言わんばかりにかつてのロックの専売特許を乗っ取りに来たのだ。


だからこそ欅坂46の強さはとんでもないと言える。
アイドルとしての強度、かつてのロックバンド的な強度、
その両方を兼ね備えている両刀使いな存在が欅坂だ。

ほら、ポケモンでも物理と特殊の両刀使いは厄介な存在でしょ?
ボーマンダとかウインディとかルカリオとかさ。
俺このブログで結構ポケモンネタやってるけど、
一体どれだけ通じてるのか最近不安です。でも止めない。


そんなわけで欅坂46のアルバムだ。
通常盤は良くあるアルバムサイズの収録曲数なんだけど、
限定版は2枚組で30曲くらいのボリュームがあって
むしろ2枚組の方が正アルバムなんじゃないかと思えてくる。

2ndアルバムまで温存しとこうかいう気持ちがまるで無い。
1stから飛ばし過ぎ。というか秋元さん仕事しすぎ
奴のせいで日本の労働環境が良くならないんじゃないかとすら思う。

タイトルは『真っ白なものは汚したくなる』。
うわーお、昼ドラみたいな攻めてるタイトルだ。
分かる、分かるぜ。俺もどんだけ白いYシャツを着てたとしても
ナポリタンとかカレーうどん食いたくなるもんな。


そんな欅坂のアルバムだが、
正直なところ想像していた内容とかなり違った
反骨精神を剥き出しにしたような曲ばかりではなく、
実に色々な種類の音楽があったのだ。

往年のアイドルがやっていたような曲もあり、
ノスタルジックさも感じるむしろ「寛容」な内容だった。
アイドルの定義を塗り替えてやる!といった雰囲気はそこまで無い。

明確な反抗の音楽ばかりではやはりアルバムともなると
息切れがするんかねぇ。勿論、欅坂ならではの曲もあるが
彼女達のこれまでのコンセプチュアルな展開から考えると、
ここまで曲にバラエティがあるとやや芯が捉えにくいといった感じ。

今後の活動も考えると幅を持たせた方が良いのだろうけど、
1stアルバムだしもっと突っ走って欲しかったなーと思うところ。
サイレント・マジョリティー』があるし、
ポリティカル・コレクトネス』とかダイバーシティとか
なんかそんな楽曲が並んでても面白かったかも。いや、狙いすぎか。


しかし印象的な曲も数多くあった。

特に『月曜日の朝、スカートを切られた』。
なかなかに強烈なタイトルにアイドルらしからぬ歌詞。
これは今回のアルバムでも非常に重要な役割を持っている曲だ。

この『月曜日の朝、スカートを切られた』、
MVを観るとラストがあの『サイレントマジョリティー』のMVへと
繋がっている事が分かる。

つまりこの『月曜日の朝、スカートを切られた』は
欅坂がデビュー曲である『サイレントマジョリティー』を
歌うまでに至った前哨戦に位置付けられる曲なのだ。

ちなみに限定盤の特典CDはこの曲から始まっているけど、
通常盤ではこの曲がアルバムのラストを飾る曲になっている。
だから通常盤はアルバムをリピートすると先頭の
サイレントマジョリティー』へと繋がるという仕掛けなわけです。

この曲は一般的なアイドル楽曲とは異なる強い意志を感じる曲だが、
この曲に対しては「同じ目にあった被害者の事を考えろ」
といった批判があるらしい。なんと署名活動が行われているそうな。

なんかもうこの手の批判は最近めっちゃ目につくので
個人的には飽きてきたレベルなんだけど…。
被害にあった人が不快感を示すのは分かるが取り下げ要求は行き過ぎだ。

ポケモンの技のじしんは被災者の事を考えて廃止しろみたいな理屈。
ポケモンからじしんが消えたらゲームバランス崩壊するんだぞ。
ほら、まーたポケモンネタやっちゃったよ。懲りないね俺も。


とまぁアルバムを一通り聴いて色々と書いてみたわけなんですが、
だがやはり個人的にはまだもやもやとした気持ちが収まらないのです。

欅坂のメンバーは皆同じあの軍服のようなデザインの制服を着て、
統制されたフォーメーションで笑顔を見せずにダンスを踊る。
確かにその一糸乱れぬパフォーマンスは凄いんだと思う。

だがそんな状態で歌っているのが『不協和音』のような
同調圧力に負けるな!」という曲だったりするから、
そこがなんかうまく処理できない気持ちになっちゃうんだよ。
スイーツ食べながら「あー痩せたいなー」とか言っちゃってる感じ。

孤独を恐れない、周りに流されない、そんな孤高な曲を
統一感のあるアイドルグループが歌う事で生じるアンバランス感。
ちょっとした不気味さすら感じる組み合わせである。


「そこがメタ的に面白い部分なんだ!」てのは分からんでもない。
俺も最初に彼女たちの曲を聴いたときはそんな風に捉えてた。
でも最近はやっぱり説得力を求めてしまうようになってしまい、
この不思議な感覚について自分自身納得が出来ていないのだ。

そして不協和音を恐れないとか言っておきながら
『W-KEYAKIZAKAの詩』のような
メンバの結束を歌う合唱曲のような歌もある。



これはこれでとても良い曲なんだし、
別に欅坂の雰囲気を壊す曲でも無いし、
てかMVめっちゃ良くて泣けるんだけど、
なんかこうまさに言葉に出来ない難しい気分になるんだ。

不協和音とか絆とか、どっちやねん!的な。
しかもこの曲、シングルの不協和音のカップリングだったらしい。
つまりは「まだ個と集団の間で揺れ動く不安定な心を持つアイドル」
といった成長過程を表現したグループなんだという事だろうか…。


結局、彼女たちに関して色々書いてはみたものの整理がつかなかった。
俺は欅坂の本質を見抜くにはまだまだ思考が及んでいないんだろう。
もっとトイレに籠る時間を確保しなければならない。

ああ、こんな事を考えてしまっている時点で、
既に俺は秋元康の術中にハマっていると言えるんだろうな。
結局答えは出ないまままた悩み続けるのか…。


【採点】
・アイドルとロックの二面性 30点
・集団と個のジレンマ    30点
・秋元オーバーワーク    10点
カレーうどん食いてぇ   -1点
69点

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