脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Song】Aqours / 未来の僕らは知ってるよ [2017]


ブルーハーツから30年。


人が生きていく上で「楽しみ」というのはとても重要である。

時は21世紀、しかも比較的豊かな日本という国にいる我々は、
有り難い事に色々な「楽しみ」を享受できる環境にいる。
むしろこれだけインフラ・社会保障が存在する状況だからこそ、
「楽しみ」が無けりゃ逆に生ける屍のような人生を歩む危機すらある。

ひたすら闇雲に働いていざリタイアして年金生活に入った世代が、
「楽しみ」というものを知らないが故にただただ時間を過ごしていると
すぐに脳が老化して痴呆症になるなんてケースは数多く存在するだろう。
どうなるかも分からない老後に向けてお金を貯めるなんてつまらないぜ。
それなら楽しみをより積み重ねていった方がよっぽどマシだよ。


それは何も”人生の目標”を探せなんて大げさな事ではない。
数々の小さな楽しみを連続させる事で生活に潤いが生まれるという話だ。
今週発売のポケモンの新作を楽しみにする事で、
今この時を頑張っているという人もいるでしょ?そういうことです。


そんな俺の最近の楽しみは何だって??

そんなの『ラブライブ!サンシャイン!!』に決まってるじゃん。
毎週ラブライブが楽しみで仕事頑張ってるに決まってるじゃん。



もう6話とかめっちゃ感動して泣いちゃったよ。
まるで自分の子の発表会を観てる気分。良く頑張ったなぁって。

俺は大体いつも録画したアニメを朝に観てるんだけど、
6話は本当に泣いて目を腫らして会社行ったから、
多分「アイツ家でなんかあったんかな」とか言われてたと思う。


10月より始まったラブライブ!サンシャイン!!の2期は、
のっけから早くも主人公たちの高校が統廃合される危機に瀕しており、
スクールアイドルのメンバーが頑張って奮闘するというストーリーだ。

そういえば俺の隣町の高校も統廃合されてしまうそうな。
そこでスクールアイドルが誕生したりしないかと期待しているが、
今のところそんな話は耳に入ってこない。現実は厳しいよ…。


言わないで。
「リアルな高校にあんな可愛い子が9人も揃ってアイドル結成して
しかも自分達で作詞も作曲も衣装も振り付けも考えられるという
超ハイスペックメンバーが集う事なんて有り得ない」なんて言わないで。
そんな事知ってるから。でも夢見させてくれたっていいじゃない。


で、その俺の最近の楽しみなOPがこの『未来の僕らは知ってるよ』だ。
録画したアニメって結構OPとか飛ばしたりするんだけど、
このOPは絶対飛ばさない。飛ばすわけがない。むしろリピートする。

ワクワク感とキラキラ感がこれでもかってくらいいっぱい詰まった
珠玉のアイドルソングでありかつアニメソングでありかつJ-POPだ。
イントロからAメロBメロまでの持って行き方がしっかりしている。
サビの盛り上がりをちゃんと予感させながらメロディを運んでいくのだ。

そしてサビ前の「ずっと一緒に行こう」の歌詞で一旦タメる部分がグッド。
スッとサビに進行するのではなくこのコールが入る事で、
緩急をつけつつキュートなアイドルポップへと仕上がっているわけだ。


さらにサビの最初に歌われる歌詞

未来をどうしようかな!?

の強力さと言ったら。

「未来ってどうなるんだろう」みたいな受け身の視点ではなく、
「未来はコントロールできるんだよ」という明確な主体性が示されている。
イニシアチブは我に有りと言わんばかりの「未来をどうしようかな」だ。


この「未来は自分のコントロール下にある」というテーマは、
昔からカウンターカルチャー的ポジションのアーティストが歌ってきた。

やはり思い浮かぶのは日本を代表するロックバンド、
ブルーハーツの『未来は僕らの手の中』だよね。


となるとヒップホップアーティスト、
ブルーハーブの『未来は俺等の手の中』も思い浮かぶだろう。


こういったカウンター的アーティスト達が過去に歌ってきた
「未来は自分で好きに選べる」というオピニオンは、
ついにこの2017年にラブライブに持ち込まれる事となった!
あのブルーハーツの1stアルバムから30年、
彼らの精神は見事にAqoursに受け継がれていたんだね!


でもこれはそこまで驚くべき事でもないんだろうな。
今の時代まで色んなものが進歩したお陰で、
間違いなく未来の選択肢は広がりつつある事を多くの人が実感している。

だからこそ今、Aqoursはこの歌を我々に届けてくれたのだ。
「未来は俺らの手の中」。選択肢は既に沢山あるんだよというメッセージ。
たったワンフレーズの歌詞にとても力強いパワーを感じる事が出来る。


そんな時代の最先端を走るラブライブはビジネスモデルも優秀なのだ。

最新話は毎回Youtubeにアップされるし曲もYoutubeで試聴できる。
テレビのリアルタイム視聴率が当てにされなくなっている昨今、
こういったオンデマンド戦略によりファンを増やすのは合理的だ。
放送が行き届いていない地方民にも有り難い優良コンテンツ。

またラブライブはヴィジュアルも魅力なので、
いつでもネット動画として鑑賞できるのも強い。
テレビで視聴される事の重要性が低下している現状を踏まえ、
しっかり収益化できるモデルを構築して展開している。

そしてラブライブは音楽市場でも大事な要素になっていると思われる。
それはCDやグッズの売上だけではない。アニメそのものの効果だ。
つまりラブライブを観て音楽に興味を持った層」の増加である。

けいおん!』や『響け! ユーフォニアム』等のブームと同様に、
ラブライブの音楽業界への貢献度もまた並々ならぬものがある。
こういう入口から入ったファンをにわか扱いする人もいるが、
きっかけは何でもいいのだ。むしろちょっとしたタイアップ程度じゃ
売れない今の時代には、これくらい引力があるくらいで丁度良い。


というわけでそんな偉大なラブライブ!サンシャイン!!は絶賛放送中です。
「最近楽しみが無いなー」という人は是非鑑賞して楽しみを作りましょう。

そして最終回が終わったら仲良くラブライブロス」になりましょう。


【採点】
・楽しみを見つけよう  50点
・未来をコントロール  30点
ラブライブロスが怖い -5点
・でもCCさくらがある  5点
80点

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Aqours


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