脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Song】ルパンレンジャー/パトレンジャー / ルパンレンジャーVSパトレンジャー [2018]


ルパパトでがっちり!


最近の日曜の朝はとにかく凄い事になっている。

折角の休みの朝だと言うのにさ、
あのテレビ番組の強力なラインナップ達が我々を誘惑してくる。
昨今はまさにニチアサ戦国時代の様相を呈しているのだ。

みんなきっと7:30から真面目にがっちりマンデーを観たら
その次は8:00からはポケモンの家を観たいだろうし、
その後8:30からはプリキュアデュエルマスターズ
レイトンミステリー探偵社というアニメの三つ巴で迷ってしまう。

続いて9:00からは仮面ライダービルドとマジマジョピュアーズと
ゲゲゲの鬼太郎の三つ巴。そして9:30からはルパパト、ワンピースと
音楽好きは観ておきたいJAPAN COUNTDOWNの三択。
そして10:00になればワイドナショーかプリチャンかお出かけとなる。


こんな強力打線の中で存在感を示すには異彩を放つしかないわけだが、
特に異彩を放っているのは今回の戦隊シリーズである
快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーだろう。

だってタイトルだけで普通じゃないって分かるっしょ。
2組のレンジャーの対決構図という
これまでの戦隊に比べて明らかに異質な作品である。

前回のレンジャーが『キュウレンジャー』という
総計9人、しかも人間やら他の種族やらが入り混じった
史上最多の大所帯戦隊モノという実験的な内容だったため、
こりゃ次のレンジャーの方向性は難しいぞーと思っていた。

そしたらまさかのダブルヘッダー戦隊だった。
ぐぬぬその手があったか。これはしてやられた感だ。


新しい試みというのは、言葉で発するには簡単でも
実行するにはなかなかに勇気がいる事で、
奇を衒い過ぎると「迷走してる」と言われ
逆にフォーマットすぎると「マンネリ化」と叩かれる。

そう思うと今回のルパンレンジャーvsパトレンジャー、通称ルパパトは
実にいいポイントをついてきた作品だなと思うわけですよ。

快盗戦隊ルパンレンジャー VS 警察戦隊パトレンジャー 主題歌

さて、このルパパトは文字通り
怪盗をモチーフにした「ルパンレンジャー」と
警察モチーフにした「パトレンジャー」が
ルパン3世と銭形警部の如く描かれる作品だ。
一応ちゃんと別の組織として怪人も登場するけどね。

しかし「ルパン」って言葉はよくよく考えると凄い。
もともとは小説の主人公名だったものが
すっかり怪盗のアイコン的存在になってしまっている。
もう怪盗のイメージ=ルパンの図式。浸透っぷりがヤバい。


そんなルパパトには「どっちを応援する?」
みたいなキャッチフレーズがある。
つまり快盗戦隊ルパンレンジャーと警察戦隊パトレンジャーの
どちらサイドにつくかっていうビアンカフローラ問題である。

しかしタイトル的にもパトよりルパンが先に来てるし、
やっぱ人間ってのはクールで神出鬼没なキャラに魅力を感じるし
あとマント付きのコスチュームカッコいいし、
なんとなくルパンレンジャーを応援したくなる気がする。

さらに警察がモチーフって言えば、
やっぱりあの傑作と呼び声が高い『特捜戦隊デカレンジャー』が
強力な先輩にいるわけでしてどうも印象が薄くなるんですわ。


ただね、パトレン3号の明神つかさ先輩が超ヤバいです。



ボーイッシュな女性で言葉使いからして男っぽいキャラ。
しかし実はぬいぐるみのような可愛いモノが大好きで、
普段は決して見せないけど根っこがめっちゃ乙女。
というギャップ萌えのお手本とも言うべき存在である。

そいて前回放送では、性別が入れ替わるという
ベタな君の名は展開で男になったつかさ先輩。
イケメン化にさらに磨きがかかりカッコ良すぎです。
日曜の朝にはオーバーキルな破壊力、それが明神つかさなのだ。

というか最近イケメン女子多くないですか???
男の立つ瀬が無いんですけど。
イケメンの水準をこれ以上あげないで戴きたいんですけど。


というわけで何気にどちらサイドも応援したくなる
ルパパトなんですが、その主題歌がまた異彩を放っているのよね。

先日、ルパパトの主題歌入りミニアルバムが2種類発売された。
【早期購入特典あり】快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーミニアルバム 快盗戦隊ルパンレンジャー イタダキアルバム(ステッカー付)
【早期購入特典あり】快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーミニアルバム 警察戦隊パトレンジャー イチゲキアルバム(ステッカー付)
ルパンレンジャーディスクにルパレンのテーマ曲
『ルパンレンジャー、ダイヤルを回せ』が、
パトレンジャーディスクにはパトレンのテーマ曲
『Chase You Up!パトレンジャー』が収録されている。

そしてなんとこのテーマ曲である2曲は、
同時に再生すると1つの別の曲になる仕掛けになっているのだ。

まぁその同時再生バージョンが主題歌として
テレビで普通に流れているので普通に聴いてるんだけど、
しかしこの2曲で1曲になるという仕掛けには驚きである。

過去にも有名どころだとエイフェックスツインが
2枚同時再生で別の曲が生まれるCDを発売したり、
最近ではBerryz℃-uteや、エビ中の特別ユニット
五五七二三二〇が同じような仕掛けをやって話題になった。



だからちょっとマウントとりたい音楽通が
「別に同時再生とか新しくもないし」と言いそうな話ではあるが、
こういう試みを子ども向けコンテンツで行った点こそが大事なわけよ。

「音楽の楽しみ方にはこういうアプローチもあるんだよ」という
メッセージを次世代に伝える事、そんな重要な仕事を
2つのレンジャーを扱う作品でスマートに実現したのだ。
だからこの主題歌のチャレンジ精神を俺は大いに支持したい。

またこの曲の凄いポイントは単なる同時再生だけではないぞ。

同時再生で男パートと女パートが重なりデュエット曲になるんだけど、
この戦隊モノにおける男女デュエット主題歌と言うのは
実は初代戦隊の秘密戦隊ゴレンジャー以来42年ぶりという事で
斬新な設定でありつつも過去作へのリスペクトも忘れていない曲なのだ。

だからかは分らないが、今回は曲の雰囲気も昭和歌謡風の味付けだ。
しかしこれですっかりおじさん世代になってしまった昭和の人間も、
今回のこのルパパトにノスタルジーを感じる事が出来るのである。

つまりルパパトは主題歌でもそれまでにない存在感を示した作品なのだ。
この激しい現在のニチアサの面子に埋もれないために、
実に様々な工夫を凝らしているチャレンジ精神に溢れた作品と言える。

ただ主題歌であるOPテーマに力を入れている反面、
今回のルパパトにはなんとEDテーマが存在しない。
やっぱ2曲分の予算をOPで使い果たしたんだろうか…。

しかし戦隊モノのEDテーマと言えば
OPと違ってちょっと弾けたノリの曲が定番だったのだが、
それが無いまま番組が終わるのは少し寂しい気はする。

でもまぁそこはホラ、プリキュアのEDで。


そういえばほまれちゃんとつかさ先輩ってちょっと似てるよね。


さて、最近は世の中の様々なシステムの変化のスピードが
確実に昔よりもめちゃめちゃ早くなっていると感じるし、
今後もそのサイクルは加速度的に増していくであろうと思われる。

だからきっとこれからはあらゆるものが
否応なく変化させられる時代になりつつあるんだろうね。
ウルトラマンも次はかなりの斬新性を打ち出しているみたいだし。

natalie.mu


だから結果はどうあれ、とにかく新しい事を試すという姿勢が大事だ。
そういう大事な考え方をこのルパパトは教えてくれている。
がっちりマンデーにも負けない教えをルパパトから学ぶことが出来る。

というわけで色々と斬新な『ルパンレンジャーvsパトレンジャー』。
気になった方はどっちを応援するか楽しみながら、
そして明神つかさ先輩にノックアウトされながら観てみよう。

これで月曜日からガッチリ!


【採点】
ダブルヘッダー戦隊    20点
・2曲同時再生の仕掛け   20点
・リスペクトも忘れない   20点
・ニチアサで月曜も頑張れる 10点
70点

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー ミニアルバム(パトレンジャーディスク) 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー ミニアルバム(パトレンジャーディスク)
吉田達彦 Project.R

曲名リスト
1. ルパンレンジャーVSパトレンジャー
2. Chase you up!パトレンジャー
3. 警察ガッタイム パトカイザー
4. Chase you up!パトレンジャー (オリジナル・カラオケ)
5. 警察ガッタイム (オリジナル・カラオケ)
6. ルパンレンジャーVSパトレンジャー (オリジナル・カラオケ パトレンジャーパート抜き)

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吉田達彦 Project.R

曲名リスト
1. ルパンレンジャーVSパトレンジャー
2. ルパンレンジャー、ダイヤルを回せ
3. 快盗ガッタイム ルパンカイザー
4. ルパンレンジャー、ダイヤルを回せ (オリジナル・カラオケ)
5. 快盗ガッタイム ルパンカイザー (オリジナル・カラオケ)
6. ルパンレンジャーVSパトレンジャー (オリジナル・カラオケ ルパンレンジャーパート抜き)

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