脱R論

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【Album】ORESAMA / Hi-Fi POPS [2018]


待ってましたのネオJ-POP。

Hi-Fi POPS(通常盤) Hi-Fi POPS(通常盤)
ORESAMA

曲名リスト
1. Hi-Fi TRAIN
2. 流星ダンスフロア
3. cute cute
4. 綺麗なものばかり (Album Mix)
5. 誰もが誰かを
6. 耳もとでつかまえて
7. 「ねぇ、神様?」
8. Trip Trip Trip
9. ハロー・イヴ
10. SWEET ROOM
11. ワンダードライブ
12. 銀河 (Album Mix)

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自分で言うのもどうかと思うけどさ、
俺ってアーティストを見る目は結構あると思ってるんだよね。

いや、正確には「あった」という事になるのかもしれん。

これでも高校時代とかはマジで
「あいつに聞けば次に売れるアーティストが分かる」
くらいの、あーマジでこの能力が競馬とかに移植できればいいのに
みたいなスキル持ちとされるポジションにいたんだぜ俺。

流行の最先端を知りたければアイツのお勧めを聴けと。
高校の狭いコミュニティなんて俺程度でもマウントとれたわけよ。


だが最近はそんな勘も鈍ってきたのか…

絶対ORESAMAって人気アーティストになると思ってたんだよ俺。

ところがなんですか、このORESAMAのメジャー1stアルバムが
オリコン27位??はぁ??ワーイジャパニーズピーポー?
ちょ待てよ。ORESAMAが売れてくれないと俺様の予想と違うじゃん。

と、何故だかチャートアクションが振るわない
不思議なORESAMAの話です。そりゃね、オリコンの集計なんて
もうさすがに誰も信用しちゃいないだろうけどさ、
だとしても27位って何さ。2位だろ普通。悪くて7位。


このORESAMAというアーティスト、とにかく面白い。

かつて洋楽を通ってきたおっさん連中からの支持と
アニメ好き連中からの支持のハンバーガー状態で
間にボーカルのぽんさん好きが挟まってるという構造。
やけに色々な方向からそれぞれ局所的に話題になっている感じだ。

俺はまず始めに音楽好きの層から
「最近ORESAMAってのがいいよー」と言う情報を得て聴いていたら
実はアニメファンからもORESAMAヤバスww」という声を聞き、
音楽にもアニメにもそれぞれ半端に片足ずつ浸かっていた俺は
「皆のこの感じ…間違いなくORESAMAは売れる…!」という
論理的結論を導き出していたのだ。

だがどうやら俺は世間一般とやらから大分長い間隔離されていたみたい。
感覚がマヒするってこういう事。自分の身近な人間が騒いでいても
現実では別にそうでもないって事、今までも何回か経験してたのにね!

しかし、かと言ってORESAMAの魅力が減退する事はない。
色々な方面から同時多発的に熱烈な歓迎を受けるこのアーティスト、
只者であるはずがない。俺の予想はいつだって正しい。
間違っているのは世間なのだ。彼らはもっと売れなければならない。


さて、昨年の前半はオシャレで洋楽寄りのシティポップなバンドが
その勢いをどんどん増していくかと思いきや、
最終的にはマイヘアやらyonigeやらあの辺の人間こじらせバンド
無残にも撲滅されてオシャレ音楽シーンは沈静化していった。

だが、そんな泥臭い戦場に颯爽と降り立ったのがORESAMAなのだ。


オシャレだ。バンドサウンドとは少し異なるアプローチでオシャレだ。
自分達で「Hi-Fi」なんてオシャレなタイトルを冠するだけの事はある。
あとぽんさん美人。ぽんさんヤバス。


そしてもう一つ、彼らはアニメソング界からも注目を浴びている。

こちらは2017年のアニメ『魔方陣グルグル』の主題歌。めっちゃ好き。

他にも彼らの曲はアニメタイアップが多く、アニメとの親和性が高い。
アニメで彼らを知ったという方も多いはずだ。


さて、彼らの音楽性からはオシャレな90年代渋谷系を感じるのだが、
アニメソングって実は渋谷系がルーツの音楽が意外に多いジャンル。
2000年代前半には「ネオ渋谷系」なんて呼ばれてたアニソンも多くて、
オシャレな音楽がアニメにハマっていた記憶が俺自身にも結構ある。

ただ最近はそんな渋谷系らしさを直に感じるアニソンには
なかなか出合えていなかった。だからこそ今回のORESAMAの登場は
アニソン界にも「待ってました!」的なインパクトがあったんだろう。

つまりだ、ORESAMAは下火になりかけていたオシャレ音楽シーンと
アニメにおけるネオ渋谷系の復活といういう双方の流れを汲み、
それらが見事に交錯するポイントに降臨した存在なのである!


そして満を持してのこのメジャー1stフルアルバム『Hi-Fi POPS』だ。
これがまぁ想像以上の出来だったんですわ。

アニメソング主題歌でしか彼らを知らない人は
是非このアルバムも手にとって欲しいのである。

アニソンってのは最初の90秒が勝負と言われるように、
かなり情報量を詰め込んでくるし内容より勢い勝負な面もある。
だがアルバムとなると長丁場なのでそんな曲ばかりでは息切れは必至。

だからアニソンのイメージが強いORESAMAが、
アルバムでどんな顔を見せるのか少し不安もあったが杞憂だった。
しっかりと自分達の音楽を繰り広げていらっしゃった。

アニメソングとなっていたシングル曲たちが
やたらカラフルでキラキラのポップソングだった代わりなのか、
アルバムではちょっと切なくより人間らしい曲も楽しめる感じだ。
エンタメに振り切るばかりではなくプライベートな面も表現している。

勿論タイトル通りハイファイにポップな曲もある。
特に驚いたのは3曲目の『cute cute』だ。いやこれリード曲並みでしょ。
フレンチポップっていうのか、こんな曲久々に聴いた。

ジャジーなノリにのっかる伸びやかなぽんさんの声。
オシャレだしカッコいいし新鮮。MV作ってほしい。
こんな曲も出来るんかよって素直に驚いた曲である。

そして『ねぇ、神様』。

これは結構前にMVがアップされた曲でもあるが、
華やかなORESAMAの曲とはややテイストが違う曲である。

ORESAMAには一度メジャー契約を切られた過去がある。
いや実は俺も知らなかったんだけどね。
デビュー曲の『オオカミハート』当時はさほど注目してなかったし、
メジャーから落ちたタイミングがあったなんて知らなかった。


一度メジャーデビューしたんだけど事情があって契約が切られ、
そしてその間ボーカルのぽんさんは音楽投稿サイトにて
ORESAMAという肩書を隠してひたすら配信を続けていたそうな。

なんと半年で400回という異常なまでの配信回数。
しかしその甲斐もあって徐々にファンが増え、正体は隠していたけど
そこでたくさんの人に励まされていたらしい。

ねぇ神様聞こえますか 僕の声が届きますか
このうたが聞こえますか 僕のうたが七色の声が集う場所で

そういう背景を知って聴くと泣ける歌詞である。

ちなみに作曲担当の小島さんも、メジャーにいない間に
他のアーティストに楽曲提供するなど地道に活動を続けていた。
そうしてメジャーシーンに帰り咲き、再び活躍し始めたのだ。

そんな想いを歌ったこの曲はキラキラはしてないけど暗くもない。
少し元気がでるような曲となっているのがORESAMAらしいと思います。

そんな色々な顔を見せるこのアルバムは曲順も完璧だった。
楽しませるポイントとしっとりさせるポイントの構成がうまい。
ワンダードライブ』そして『銀河』で終わるラストも見事だった。


彼らのルーツはここ最近のオシャレシティポップバンドと同じく
70~80年代の洋楽、そして90年代渋谷系音楽なんだろう。
そういった点が音楽好きおっさん達を呼び込んでいると思われる。

そしてうとまる氏が描くジャケットのアートワークも
昔ながらのサブカルっぽい雰囲気が出てて好感が持てるし、
MVの華やかなダンスミュージック感も楽しい。
これらのORESAMAの一貫したビジュアルイメージにも注目したい。

そして何より楽しませてくれるアルバムだった。
ORESAMAが聴いてきたであろう楽しい音楽達を
思い出と共にこの現代に再現させてくれたようなアルバム。
カラフルでそして色々な層にリーチする懐の深い一枚である。


ただ、ここまで言ってきてなんだけど
ORESAMAの音楽から俺はそこまでダイレクトな洋楽感は感じない
彼らは間違いなく洋楽も聴いてきているんだろうけど、
でもORESAMAの曲は本当に純粋にJ-POPとして楽しい音楽だと思う。

洋楽っぽい邦楽アーティストを聴くと「おおっ!」とは思うけど、
でもそれで「売れる!」とは思えないんですよね。

な?おおっ!て感じだけどこんなん日本じゃ絶対売れないでしょ?

でもORESAMAはしっかりJ-POPしているのである。
そしてここが「売れる」と思った点でもある。
洋楽おっさんを囲い込みながらもちゃんとアニソンのセオリーも守り、
その上で良質なJ-POPに昇華された音楽性だからこそ凄いのだ。

だからこんなに皆に愛される音楽を聞かせてくれるORESAMA
売れるに決まっている。売れないはずがない


今に見てろ。きっと将来、世間はORESAMAにひれ伏す事になるハズ。
俺の予想は当たる。俺のアンテナはまだまだ折れてはいないハズ。
だからまたみんな俺をあの高校の頃のように持ち上げてくれ。

「アイツのブログを読めば、次に売れるアーティストが分かる」と。


【採点】
・もっと売れるべき    50点
・メジャー落ちからの復活 20点
・ぽんさん美人      10点
・ジャケットは通常盤の方が好き
              1点
81点

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