脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】岡崎体育 / OT WORKS [2018]


いい仕事してますね~。

OT WORKS(初回生産限定盤)(DVD付) OT WORKS(初回生産限定盤)(DVD付)
岡崎体育

曲名リスト
1. 潮風
2. ポーズ
3. ジャリボーイ・ジャリガール
4. 割る!
5. お風呂上がりにパピコを食べる歌
6. 想いのかけら
7. Emblem
8. コロコロコミック40周年のうた
9. MOMOTAROの歌
10. 夢見崎★ラップ
11. サドンデス
12. MEASURE [BONUS TRACK]

1. 潮風 [Music Video]
2. 「ポーズ」[第2期]ノンクレジット映像
3. 「ジャリボーイ・ジャリガール」ノンクレジット映像
4. 割る! [Music Video]
5. お風呂上がりにパピコ! [Music Video]
6. 「コロコロコミック40周年のうた」TVCM
7. 「京都恋文疾走編」GAINAX × KCG グループコラボレーション CM
8. 「京之童子乱舞編」GAINAX × KCG グループコラボレーション CM

Amazonで詳しく見る by G-Tools


先日行われたRIJF2018では、見事あの広大なGRASS STAGEの
最終日のトップバッターを務めた岡崎体育岡島体操!

いや~俺も嬉しいよ。彼みたいなヴィジュアル終わってる奴でも
ここまで人気になれるというこの現実が嬉しいよ。ハイタッチしたい。
正直、去年のLAKE STAGEでの「B'zの裏はキツイ…」発言みたいに
「サザンの裏はキツイ…」となる展開もちょびっと期待してたんだけど。


さて、そんな絶好調の岡島体操さんが今年出した企画アルバム
『OT WORKS』が今回のネタです。
小室哲哉の作品集『TK WORKS』を思い出しますね。

しかし”岡崎体育WORKS”って事で「OT WORKS」なんだろうけど、
でもその場合は正確には「TO WORKS」じゃないんですかね。
もしかして岡島体操さんって小卒ですかね。


で、この『OT WORKS』なんですが
オリジナルアルバムやベスト盤って位置付けのアルバムではない。

岡島さんがこれまで外部に依頼されて作った曲等を中心に、
アルバムに採用されずに残っていた曲をまとめてコンパイルした
いわゆる残り滓アルバムだ。つまりはパンの耳。カステラの切れ端。


だがしかし!

やだちょっと岡島さん勘弁してくださいよ。
何この気合の入りっぷり。むしろこっちの方が活き活きしてない?
そうだった、俺ってパンの耳好きだしカステラの切れ端も好きだった。


『ポーズ』『ジャリボーイ・ジャリガール』は
ポケモンのアニメを観ている方々にはお馴染みの曲だ。

最初は「えぇ?岡崎体育ポケモンの曲担当してんの?」みたいな
驚きもあったけど、ちゃんとポケモンの用語が入った歌詞になってて
なおかつ子どもにもウケそうな音楽に作りこんであったので
岡島さんの真面目な仕事っぷりが感じられる曲である。

そして特に良かったのがこの『割る!』。


JINROへの提供曲として制作された曲だが、
ネタ曲っぽいくせしてクオリティが無駄に高い
ファンキーな音楽といい、韻の踏み方といい、音の入れ方、曲の展開、
どれもがビシッと決まっていてやだちょっと岡島さんカッコよくない?


そしてストーリー仕立てになっている
『お風呂上がりにパピコを食べる歌』は岡島さんらしい曲だ。
これは聴くよりもMV観る方が分かりやすいだろう。



サビ以外はずっとセリフなのでむしろサビ以外捨ててる曲なんだけど、
そのサビがまたキュートでポップでやだちょっと岡島さん可愛くない?


コロコロコミック40周年のうた』は
タイトル通りまんまコロコロコミック40周年のうたで
こちらも子どもウケが良さそうな曲。
岡島さんはポケモンといい小学館関連の仕事が多いのか?

でも岡島さんって良く聴いていると親しみやすい声質だと思うし、
やっぱり子ども向けの音楽で力を発揮している感じはある。
ヴィジュアルさえ終わってなければ
歌のお兄さん的なポジションにもなれたのかもしれない。

ただ子ども向けと見せかけてデスボイスかましてくる
『MOMOTAROの歌』は心臓に悪いから気を付けろ。
これはビビった。この曲に関しては岡島許すまじ。
でもドラゴンアッシュの『百合の咲く場所で』を
初めて聴いた時の感覚を思い出してなんだか懐かしくなった。


そしてエビ中に提供した曲『サドンデス』。


この曲の岡島のセルフカバーが今回入っているわけなんだけど、
ただ同じように曲をなぞるだけじゃないのが岡島流だ。

ネタバレになるので詳しい事は書かないけれども、
とりあえずかつて『FRIENDS』の曲中で「バンドざまぁみろ」
一緒に歌った仲間「てっくん」が再び登場する。

かつてはてっくんと一緒にグループを馬鹿にしてた岡島さんだけど、
なるほどこういうオチにするのね。これ、普通に感心してしまった…。


そんなこんなで企画アルバムながらかなり充実した内容で
正直オリジナルアルバムにも全くひけを取らないアルバムだった。
さすがGRASS STAGEの男だ。さいたまスーパーアリーナも近い。

しかしこれだけ粒そろいの曲がありながら
今までアルバムに収録してこなかった経緯について、
俺は知らないんだけどでも多分それは岡島さんがちゃんと
音楽を「作品」として意識しているって事でもあるんだと想像する。

大物アーティストでも既発シングル曲がアルバムの方向性と違う場合は
敢えてアルバムに収録しないという選択をする事はあるし、
むしろ海外ではシングルではなくアルバム中心で曲を制作している。


岡島さんはコミカルな要素をかなり強く押し出しているので
俺も忘れがちなんだけれど、れっきとしたアーテイストだったんだよ。
アルバムはアルバムとしてちゃんと制作するし、
それ以外の仕事はその仕事としてきっちりこなす。

池崎とのポケモンバトルの仕事もきっちりこなす。

ギャラドスがちょうはつ覚えていれば…


その不真面目な印象とは違って実はとっても真面目な人物、岡崎図工。
だからちゃんと今回の企画アルバムは通常のアルバムと切り離した。
そんな理由があるんじゃないかと推察しています。

岡崎図工さんの色んな仕事が垣間見えた『OT WORKS』。
特に子どもへのターゲティングが視野に入ってる事が伺える一枚。
さすが小卒疑惑の岡崎図工さん、子どもの心が良く分かってらっしゃる。
俺の娘もそろそろ彼のターゲットになるのか…。心せねば。

でも楽しくて子どもも大人も楽しめるアルバムだと思います。
この精神で是非さいたまスーパーアリーナを目指して欲しい。
頑張れ岡崎体育岡島体操岡崎図工!


【採点】
・GRASS STAGEおめ! 30点
・真面目な仕事っぷり  20点
・小学生の心が分かる男 20点
田中角栄も小卒     3点
73点