脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Song】Queen / Bohemian Rhapsody [1975]


みんなで歌いたい狂騒曲。


世界的なロックバンド、クイーン。

俺も有名どころの洋楽はある程度聴いて来たつもりではあるので、
勿論クイーンも日本全国平均点レベルに届くくらいには聴いた。

でも実はクイーンについてはそこまでハマらなかったんですわ…。
なんだろう、苦手科目じゃないけど得意科目でも無いって感じ。
俺にとっては世界史みたいなもんだ。センター試験では避ける。

なんつーかさ、俺の中のクイーンの音楽的なイメージって
華やかで荘厳で堂々としたエンターテイメントって感じなんですよ。
俺はね、ロックって奴はもっとウジウジしてて欲しいの。
ダメで弱気で愚図な俺に寄り添ってくれる存在でいて欲しいの。


しかしこのクイーンは日本においてはとても人気が高いバンドである。
世界的に有名なロックバンドだからそれは当然なんだろうけど、
でも同じく世界的バンドのストーンズとかツェッペリンよりも
明らかにクイーンの方が日本では知名度が高いと思われる。

なんてたって、クイーンの曲は日本にあまりに浸透しすぎている

日本におけるストーンズの『Satisfaction』や
ZEPの『Stairway to Heaven』の認知度クラスの曲が
クイーンには思いつくだけでも結構存在するんだよね。
ほら、 アレとかアレとかアレもだしアレもだしアレもだ。


俺が推測するに、クイーンの曲ってすっごいCMに合うんだよね。
一瞬でクイーンと分かる強烈なメロディーとフレディーの声って
あのCMの短い時間の中で一気に人々を魅了するのにとても向いてる。
これが『Staiaway to Heaven』とかだと「使いにく!」となる。


そんな日本のクイーン事情なんですけど、
この秋、クイーンを題材にした伝記映画が世界で公開される。
その名も『Bohemian Rhapsody』である。



内容についてはクイーン結成から
1985年のライブエイドのステージに立つまでの話らしい。
フレディーの死までは描かれないのね。

あとフレディーがエイズだった事とかユニセックスな面も
伏せられるみたいなので、幅広い層が気楽に観賞できるように
フレディーというより「クイーン」の伝記モノになっているようだ。


そしてそのタイトルとして冠せられたのが『Bohemian Rhapsody』。
そう、クイーンの代表曲のタイトルであり今回の俺の攻撃対象だ。

この曲はクイーンオブクイーンとも言える曲であり、
英国史上最高の楽曲みたいなのにも選出されたすっげー曲なんだけど
実はこの曲、いがーいと日本では知られてなかったりするんですよー。

「は?そんな事ねーよ。クイーンと言えばコレに決まってんだろ。」
と思った貴方は音楽インテリ。恵まれた環境にいらっしゃいますなぁ。
俺は限りなく一般人に近い音楽ファンですから。貴方とは違うんです。
ガチ音楽クラスタの弱点。それは一般人との距離感が分からない事!


前述した通り、クイーンの曲ってCMだったりで良く耳にする曲が多く
それで平均的日本国民は「あ、コレ聴いた事ある!」となるわけです。
しかし『Bohemian Rhapsody』、超重要なクイーンの曲でありながら
日本でこの曲を気軽に聴く機会は他の有名曲に比べて少ない状況なのだ。

理由は簡単。この曲がCM向けじゃないから!

この曲は約6分という長丁場の曲であり、
アカペラから始まりゆっくりとバラードに移行し
少し緊迫した雰囲気で物々しくなったかと思いきや
ハードロック調の盛り上がりを見せ最後に静かに終わる。

まるでジェットコースターのような怒涛の6分間。
起伏があってしかもそれぞれの部分に聴きどころがあって
起承転結のストーリー性を感じさせる息をもつかせぬつくり。
そして歌詞もちゃんとストーリーとなっている。

ただこの歌詞についてぶっちゃけ何が言いたいのかはよく分からん
罪を犯した少年が己の中の悪魔と戦うとかそんな感じなんだろうけど
神話・宗教的な引用があったりとやたら文学的でミステリアスなの。

これは単に俺の頭が悪いというだけではなく(いやそれもあるけど)
作ったフレディー本人が多くを語らず亡くなってしまった事も大きい。
本当の本当にこの曲の真意を知るものが今この世に存在しないのだ。
ったく、だから引き継ぎ作業って重要なんだよ。
担当者変わるんならちゃんと引き継ぎ資料作っといてくれよ。


というわけで、この曲が6分ものオペラ風の展開であるため
例えばCMで使おうとしてもどこにスポットを当てればいいかという
照準が極めて定めにくくなる。どこがこの曲のキモの部分なのか?
強いて言うならもう全部。全部だ。全部流すしかない。

つまりこの曲はメディア向きじゃない。
故に日本でも何かのタイアップ的な起用をする事が困難であり
結局他のクイーンの楽曲より認知度が低めの結果となっていると思う。


でもそんな構成のこの曲は当時から気にはされていたようで、
レコード会社からは「こんな長く続けて聴かないといけない曲は
ラジオのオンエア向けではない」という意見もあったらしい。

しかしこの曲はイギリス史上最大級のヒット曲となり、
クイーンも名実共にトップバンドと認められる事となる。
そう、この曲って1975年発表なので意外とクイーン初期なんよね。
この曲より以前で有名なのは『キラー・クイーン』とか?

ちなみにクイーンがブレイクしたのは
実は日本が最初だという話もたまに聴くんだけど、
別にそんな事ないと言う人もいるしそこんとこどうなの?


そしてやっぱりこの曲で注目されているのはMVだよね。

本格的なプロモーション用としてビデオが撮影されたのは
この曲が世界発とも言われている。でもその意見についても
いやビートルズの方が先だという人もいる。そこんとこどうなの?

特に暗闇の中から徐々にメンバーの顔が浮かびあがるシーンは
やたらパロディの標的にされるクイーンの有名ポジショニング。
どちらかというとインスタ映えと言うよりツイッター映えの構図だ。

この構図は元々は『Queen II』のアルバム由来でもあるんだけどね。
Queen II
Queen II


といった具合に色々な意味で英国を代表する曲『Bohemian Rhapsody』。

クイーンはそこまでハマらなかった俺だけど、
なんだかんだでクイーンの有名曲はやっぱ好きだし
この曲も良く聴いていた記憶がある。

そういやクイーンのベスト盤、友達に何年も貸したままだった。
早く返せコンチクショウ。こんなブログ見てないだろうけど。


さて、暫く前から前述の映画の公式サイトでは
「ボヘミアン・ラプソディを歌おう」という企画が公開されていて、
なんとそのサイト上のアプリみたいなもので歌った自分の声が
映画の中で使われるかもしれないという面白い試みだった。

news.livedoor.com


俺も「誰だこのくっさい声のジャパニーズは?」みたいな
あちらの反応を期待して歌ってやろうかと意気込んだものの、
なんか俺のPC・タブレット環境だと歌が吹きこめなかった…残念。


昔、この曲のバラード部分の「ママ~~ウウウウ~~」と歌う箇所は
学校などで先生を間違えて「ママー」と言ってしまった時に
繋げてそのまま歌に見せかける着地先として有用という話があったな。

だからそんな危機をうまく回避するためにも、
ちゃんとこの曲を聴いていつでも引き出せるようにしておきたい。

そう考えると本当な色んな意味で偉大な楽曲だと思いますね。


【採点】
・英国の代表曲   30点
・日本では意外と… 30点
・引き継ぎって大事 20点
・声の出演失敗   -2点
78点

ジュエルズ ジュエルズ
クイーン

曲名リスト
1. ボーン・トゥ・ラヴ・ユー
2. ウィ・ウィル・ロック・ユー
3. 伝説のチャンピオン
4. ドント・ストップ・ミー・ナウ
5. トゥー・マッチ・ラヴ・ウィル・キル・ユー
6. レット・ミー・リヴ
7. マイ・ベスト・フレンド
8. アンダー・プレッシャー
9. RADIO GA GA
10. 愛にすべてを
11. キラー・クイーン
12. 地獄へ道づれ
13. 愛という名の欲望
14. フラッシュのテーマ
15. ショウ・マスト・ゴー・オン
16. ボヘミアン・ラプソディ

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