脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

オリコンランキングはオワコンランキング その1

俺らが買っている物は何なのか?

 

オリコン=オリジナルコンフィデンス=独自の信頼性(※和訳)

音楽を中心に世の中の流行り物をランキング化し情報発信する事業。
とりわけオリコンランキングはヒットチャートとしての国内知名度が抜群。


オワコン=終わったコンテンツ

2010年くらい頃からネット上の書き込みやSNSを中心に広まった言葉。
一時期は隆盛を極めていたが今は見向きもされなくなっているコンテンツ。


違ってたらゴメンナサイ
言葉の定義は多分こんな感じだ。


さて、昨今の業界事情や様々な販売形態及び販売ルートの確立によって
何年も前からその保守的な姿勢に過渡期に立たされていると言われながらも
それでも頑なにCDの店舗販売の集計のみにフォーカスを当て続けるオリコン

自分の周りにはチャートなんか気にせずに
Youtubeやニコニコで良さげなものを見つけて勝手に楽しんでいる人も多く、
正直ランキングにそっぽ向いている人は現実的にかなりいると思われる。


先日、オリコンがコンサートチケット付きCDの集計を対象外とする事や、
ミュージックカードの販売数もカウント対象外にする通知等がありましたが、
結果的には大して変わらなさそうだ。


はっきり言って、
オリコンチャートは本来の役目を完全に見失っている状態だ。
ぶっちゃけオワコンです。死に体だ。今のまま変わらなければね。


ちょっと話はそれるが、
我々が買っているのは「CD」なのか?という事を考えてみたい。
ここがとても大事なポイントである。

CDというのは音楽の一つの提供形態でしかありません。
我々が購入しているのはCDではない「何か」であって、
CDという販売形態を通してそれに対価を払っていると言える。

その「何か」とは何か?
それがアーティストによって変わるのが面白いところだ。

アイドルグループはメンバの写真が乗ってるブックレットでもいいし、
AKB系なんかは握手券もついてる。DVD付きを狙う人もいるだろう。
でもDVDの内容がPVだったりするとネットの動画で見れるから、
その他目当てでファンでも敢えてDVD無しを買う人もいる。

俺が良く買うアーティストはジャケットが好きな事もあるし、
歌詞を眺めたいとかどんなデザインなんだろうとワクワクする事もある。

でも本当に音楽だけが聞きたい人は、
今の時代にCDという形態では買っていないはずだ。
曲だけなら配信で買えるしレンタルだってあるし。


つまり我々が買っていたのはCDではなく、
そこを通して得られる様々な『価値』だったのだ!
…当たり前だよな。わざわざ言う必要もないくらいだ。


まぁ言いたい事は、
CDというのはあくまでそんな色んな楽しみ方を提供する
色んな手法の中の一つの販売形態に過ぎないという事だ。

昔は音楽についてはレコードかCDしかフォーマットが無かった。
それが全てでありそのランキングには大きな意味があったわけだ。

しかーし、
今の時代は音楽を提供する形は何でもアリ。
というか音楽だけを提供する時代なんてもう終わりに向かっている。


音楽に限らずの話だが、
市場はクリエイターとユーザーがダイレクトに価値観をやり取り、
共有しあうフェーズへと移行しつつあるのだ。
それはシンプルに需要と供給で成り立ってるわけで、
法律の範囲内であれば色んな形で楽しみを提供するのは自然な話である。

だから、色んな販売形態が出てきても何の問題はない。
むしろ過去のルールに縛られて”これしか方法が無い”なんて考えが古い。
「おまけが無いCDこそが真の音楽だ」とか一体どこの紳士協定だよ。

そこに不満を言っているようでは、ましてやそれがアーティスト側なら
ずばり認識不足としか言いようがない。時代は常に変化しているのだ。
だから勝負の方法を変化させるのは当然ですし、賢い人はそうしている。

イニシアチブをとるのはアーティスト側なのであって、
アーティスト側が様々なアイディアと手法で価値を提供する事が大事なのだ。
面白い事やってそれについてくるファンがいるならそれでOK。


良くアイドル的ビジネスを「音楽を売っていない」なんて批判する人がいるが、
そんなのアイドル陣営だって聴いてる方だって百も承知なんだよ。
彼らが売っているのは音楽だけじゃない様々な価値なんだから、
そんなこと言われたって何の効果も無い。ゴーストタイプへの格闘技だ。

それでCDが売れるなんて卑怯だなんて気持ちはまぁ分からなくもないが、
「”CDを”売っている」なんて考えがそもそも時代に取り残されすぎだ。
上部でも述べたようにCDなんて単なる提供形態の一種だぜ?

アイドルはCDという形態が最もフィットしているからそこに参入しているのだ。
後はビジネスの話なのでそこを批判してもしゃーない。


だから「アイドル的売り方でランキング1位になるなんて汚い!」
という視点は極端にミクロ的だ。市場原理で動く世界の結果なんだから。
彼らは彼らに合った方法でファンにあらゆる価値を提供しているに過ぎない。

しかし問題点がどこにも無いわけではない。

音楽の消費方法が多種多様に変化した今の時代。
次なる改善すべき点はどこにあるのだろうか。

それは今の時代の価値観に合っていない
オリコンランキングの方だという話になる。

長くなりそうなので続きはまた後日。
期待せずに待ってて下さい。 

drr.hateblo.jp

 

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