脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】The Velvet Underground / White Light/White Heat [1968]

対おしゃれ用秘密兵器。

White Light White Heat White Light White Heat
The Velvet Underground

曲名リスト
1. White Light/White Heat
2. The Gift
3. Lady Godiva's Operation
4. Here She Comes Now
5. I Heard Her Call My Name
6. Sister Ray

Amazonで詳しく見る by G-Tools

 

The Velvet Undergroundの2nd。
そう、1stではなく2ndだ。


The Velvet Undergroundと言ったらバナナ。
バナナと言ったらThe Velvet Underground

というマジカルバナナ的必要十分条件が成り立つくらい、
The Velvet Undergroundは1stアルバムの
The Velvet Underground&Nico』、
通称「バナナアルバム」が有名なバンドだ。


Velvet Underground & Nico


このジャケット、音楽にさほど詳しくない人でも
どこかで見かけた事はないだろうか。

ヒットはしなかったけどやたら評価が高いという性質に加え、
ポップアートの巨匠アンディーウォーホルがプロデュースし、
ジャケットもウォーホルが手掛けたという背景等から、
おしゃれ気取ったヤツが部屋に飾りたいという理由だけで
CDやレコードを買うという風潮を生み出した罪深きアルバムだ。


オシャレな例として紹介されている部屋の壁とか棚に
このアルバムが飾ってあるのを見たら「あーはいはい」だ。
おしゃれ気取ったヤツの習性上、きっとヤツらは
このおしゃれアイテムを我先に求めてはステータスに加算する。
ちくしょう。ステキな毎日を送ってるんだろうな。ちくしょう。


しかし、そんなヤツらに一矢報いるために…
そのためにこの2ndアルバムが存在するのだ!

もしバナナアルバムを知人の家で見かけでもしたら、
「お、ヴェルヴェットアンダーグラウンドじゃん。
 でも1stかー。どちらかというと2ndの方が良くない?
とかましてやれ。例え1stが好きでも2ndが好きとそのときは言え。

そうすれば相手に「…え?え?そうなの?アタシ間違ってる??」
と少なからずの動揺を与え狼狽させる事が可能だ。

何故ならあいつらはおしゃれ気取ったヤツらだからだ。
十中八九2ndは聴いてない。統計なんか取らずとも分かる。
ヤツらは2ndは聴いてない。繰り返す。ヤツらは2ndは聴いてない。


さらに「ジャケットも2ndの方が好きだなー」と追い打ちだ。
2ndの時は既にウォーホルとは関係なくなってるのだが、
そんな事どうでもいい。ヤツらを追い込めるならばどうでもいい。

「タイトルはホワイトなのにブラックなジャケットで、
 暗さの中にちょっとした明かりのようなものが感じられて、
 ちょうどホイッスラーの黒と金色のノクターンみたいなんだ」

とかそれっぽい事言えばもう完全ノックアウトだ。
ヤツらはきっと明日にでもブックオフに売りに行くだろう。
そしてまた別のおしゃれ気取ったヤツの手に渡り、
そこでまた再び同じような喜劇が繰り返されていくのである。


こんなにも有用性が高いヴェルヴェッツの2ndアルバム。
内容に関してはぶっちゃけ俺も1stの方が好きなんだが、
1stよりもアグレッシブで凄みを感じさせる作品ではある。
ロックなサウンドという意味ではこちらが上かもしれない。

パンク・オルタナの起源的作品という意味でも、
決して1stにも引けを取らないオリジナリティがある。
真面目な話、聴き応えは十分にあるアルバムなのだ。

さあ、みんなこのアルバムを手に取って
おしゃれ気取ったヤツらを駆逐する旅に出ようか。


【採点】
・おしゃれ気取ったヤツらに対する攻撃能力
           50点
・何気に凄いアルバム 20点
・ホイッスラーに関する知識があまりないので
 そこに突っ込まれたら逆転される可能性あり
           -1点
69点