脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】Red Hot Chili Peppers / The Getaway [2016]


嫌だ!落ち着きたくない!

ザ・ゲッタウェイ ザ・ゲッタウェイ
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

曲名リスト
1. ザ・ゲッタウェイ
2. ダーク・ネセシティーズ
3. ウィ・ターン・レッド
4. ザ・ロンゲスト・ウエーヴ
5. グッドバイ・エンジェルス
6. シック・ラヴ
7. ゴー・ロボット
8. フィースティング・オン・ザ・フラワーズ
9. デトロイト
10. ジス・タイコンデロガ
11. アンコール
12. ザ・ハンター
13. ドリームス・オブ・ア・サムライ

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俺らゆとりの切り込み隊長世代にとって、
まさにレッチリは洋楽バンドの代表格だった。

1999年のアルバム『Californication』がメガヒットしグラミー賞を受賞し
2002年に『By the Way』、2003年にベストアルバムと快進撃を続け
2006年には2枚組の大作『Stadium Arcadium』で日本でも1位獲得。
俺らにとっての彼らの存在は、風呂上りOLにとってのプリンの様なもんだ。

そんなお楽しみなレッチリの新作『The Getaway』である。
読み方は「ざ・げったうぇい」だからな。
最初「ざ・げーとうぇい」と読んで恥をかいた俺から学ぼうな。

2011年の前作『I'm With You』から5年ぶりの新作だ。
ちなみに『I'm With You』は個人的にはやや微妙だった。
『Stadium Arcadium』の後にギターのジョン・フルシアンテが脱退し、
やはり雰囲気が変わった事が大きかったのか。

そして今作『The Getaway』。
うん、微妙!
前作同様、ゆとり切り込み世代にはあまり響かないアルバムと思われる。
やっぱりジョンがいないとダメなのか…ジョーン!カムバアアアック!

何が具体的にどう微妙なのかと言われると「テンションが微妙」なのだ。

レッチリと言えばゴリゴリのファンクチューンでヒャッハーな感じと、
メロウな雰囲気でじっくり耳を傾けさせるように聴かせる感じと、
その強力な二刀流の使いこなしこそが彼らの特長と思っている。
体が飛び跳ねるようなテンションと波のようにゆったり揺れるテンション。
今回のレッチリはそのテンションが中途半端だったんだ。

ライブでうぇーいと手を突き上げるような感じでもなく、
目をつむってうんうんと頷くように聴くわけでもない、
「うぇーい…あれ?ノッていいのノッちゃダメなの?」みたいな。
手を突き上げようにも途中で手が止まって四十肩のオッサン状態になる。
中途半端な位置で手を振って楽しむようなテンション。そんな感じ。


でもまぁ思えばレッチリももう30年以上バンド活動やっているわけだ。
俺が生きてきた人生以上にバンドやってる奴らなんだよ。
いい加減うぇーいばかりじゃなく、四十肩のオッサンにも優しい
いい塩梅に手を突き上げられるくらいのテンションになったんだ。

そう考えるとレッチリはゆとり切り込み世代に対して、
「お前らもいい加減落ち着いた大人になろう?な?」という
音楽の道を示しているのかもしれない。やめてくれ。落ち着きたくない。

というわけでテンションが微妙に上がりにくいレッチリの新作でした。
ただ、アルバムジャケットは好きだ。どこか懐かしい感じがする。
前作は現代アートの巨匠ダミアン・ハーストによるジャケットだったが、
ぶっちゃけハエにぞわぞわするだけだった。
アイム・ウィズ・ユー
アイム・ウィズ・ユー

今週末のフジロックレッチリはどんなステージを繰り広げるのか。
行かれる方はちゃんと肩慣らししてから行こうね。

【採点】
・四十肩に優しい音楽   30点
ゆとり世代に微妙な音楽 -2点
・「げったうぇい」な   20点
・肩慣らしを忘れずに   21点
68点