脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

ダウンタウンと共に音楽の歴史を辿ってみよう


笑いも音楽も一流選手。
ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! (祝)大晦日放送10回記念DVD 初回限定永久保存版(22) (罰)絶対に笑ってはいけない名探偵24時
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あけおめことよろ。
皆さん2017年エンジョイしてますか?炎上してますか?
きっとみんなリア充オブリア充な年末年始過ごしたんだろうな。
俺は正月をだらだらと過ごしていたのでダメ人間生活に拍車がかかったよ。

しかし俺の年末年始はなかなかにスリリングだった。
年末は娘にハンドベルで頭殴られて割とマジで痛かったし、
初詣のおみくじは大吉なのに文章には結構シビアな事書かれてたし、
正月に会った50オーバーの親戚のおばさんが星野源に篭絡されてるし。

星野源やべーわ。俺の嫁も逃げ恥観てないくせに星野源ハマりやがった。
逃げ恥観てなくてコレだから、観せたら間違いなく恋ダンス完コピしそう。
星野源の勢いは2017年も止まらなさそうだ。だれかワクチン開発して。

ガキの使いが定番化した大晦日。


ところで俺は年始より年末の雰囲気が好きだったりする。
なんかこうみんな粛々と年の終わりに向かう感じが好きだ。
大晦日なんか雰囲気がたまらんよね。年明けを待つあの落ち着きが。

そんな大晦日のテレビだが、
俺はガキの使いを録画してリアルタイムでは紅白を観るのが
ここ数年の流れだ。ガキの使いは年明けに鑑賞してる。

ガキの使いの「笑ってはいけない」シリーズも
年末企画として大分定着してきたね。かなり凄い事なんじゃないか。
今や「大晦日のテレビと言えば」で紅白の次くらいに挙がるだろう。

そんなガキの使いも最近はマンネリ化してるとかも言われるけど、
なんだかんだで今でも面白いと俺は思うぞ。
定番化するというのはやっぱりそれだけの人気があるという事だ。

しかし年明けのamazonで以下の商品がベストセラーになったのは笑ったw


これも年末のガキの使い効果である。しかし怖いなこのマスク。


ダウンタウンの凄さを思い知れ。


実は俺、結構なダウンタウン好きである。

ダウンタウンのストライク世代は俺より少し上なんだろうけど、
俺の世代でもダウンタウンのパワーは健在だったし、
全盛期より大分衰えたと言われる今でもやはり彼らはスゴイと思う。

以前なんかのテレビで、今活躍している中堅どころの芸人の世代で
ダウンタウンブルーハーツの影響を受けていない人はいない
スピードワゴンのSEKAINOOZAWAさんが言ってた。実際そうなんだろう。
でも小沢さんのコンビ名はアメリカのバンドREOスピードワゴンだよね。
多分スピードワゴンをネタにしたジョジョから拝借してるんやろうけど。

しかし冗談抜きで、ダウンタウンが日本のお笑いに与えた影響は大きい。
ダウンタウンより前に活躍していた芸人の動画とか観ていると、
少し違和感があるというか今のお笑いとちょっと空気が違う。
なんかこういかにも「コメディー」って雰囲気がある。

でもダウンタウンの昔の動画を観ると、
今の笑いと地続きになっている事がとても良く伝わってくる。
ダウンタウン以前と以降で「笑い」の質が変化したのは間違いない。
それくらいに彼らはエポックメイキング的な存在だったのだ。


そしてダウンタウンの功績はお笑いだけではない。
サブカルチャーポップカルチャー全般において
ダウンタウンは大きな爪痕を残しているのだ。

そんなわけで前置きが随分と長くなったけど、
今回はダウンタウンの音楽を巡ってみようじゃないかという企画だ。
ダウンタウン関連の曲から俺の感覚で選んだ10曲を紹介したいと思う。

新年一発目がダウンタウンかよ、と言うなかれ。
彼らの曲は実に粒ぞろいである。舐めてかかるとタイキック喰らうぞ。

それでは、「結果発表~~!」(声:浜田雅功)

ダウンタウン関連の楽曲10選


①いとしのゴルゴ【1991】

ダウンタウン初期の一曲。ニコニコ動画でも一時期話題になった。

ハードボイルドなゴルゴに対して「いとしの」とつける辺りが松本。
ハードロック調な曲にシュールな歌詞を乗せてくる辺りが松本。
タイトルに「いとしの~」から始まる曲は色々あるが、
そこにゴルゴをぶつけてパロディ風に仕上げる辺りが松本。

ちなみにこの曲が収録されたアルバムのジャケットは
なかなかの男女のメタファー具合が表現されたものになっており、
当時のダウンタウンのサブカルっぽさを感じる。


②Kick & Loud【1994】

コレ、めっちゃカッコよくないすか?
芸者×ラップ×大阪のおばちゃん。クセがすごい。
ダウンタウンが「GEISHA GIRLS」名義で発表した曲だ。

この曲を担当しているのはテイ・トウワ
海外のヒットチャートで上位に曲を送り出した凄腕。
この曲はテイ・トウワが日本で活動を始めてすぐの頃だと思う。

ちなみにこのGEISHA GIRLSにはなんとあの坂本龍一も加担しており、
アルバムも結構内容が良くてオリコン1位を獲得した。この曲は未収録だが。


WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント【1995】

芸人ソングとしては日本一有名な曲じゃなかろうか。
え?ぴんからトリオの女のみち?おじさんは餅でもハフハフすすってな!

浜田と小室哲哉によるユニット「H Jungle with t」のメガヒット曲だ。
90年代の音楽バブル期という時代も手伝って200万枚越えを達成。

これって歌詞がすげー沁みるのよ。大人になって聴くと良く分かる。
小室が書いた歌詞とは思えないけど、これを浜田が歌った事が重要だ。
ゆったりしたテンポに浜田の声が乗る事で歌手とは違う親近感が沸く。
頑張る大人へのエールとして後世に語り継がれていって欲しい曲だ。


④エキセントリック少年ボウイ【1997】

こちらも結構有名。カラオケでも盛り上がるぞ。
ダウンタウンの番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』からの企画だ。
特撮好きの松本ならではの歌詞が炸裂している。

今思うとコレが当時小学生だった俺らの間でも流行ってたのは凄い事だ。
シュールな笑いを音楽を通して世間一般に知らしめた曲じゃないかな。
特撮ソングという題材がまた子供受けもして良かったんだと思う。

ちなみにカップリングの『あぁエキセントリック少年ボウイ』は
笑いの中にも哀愁が漂う切ない曲でこれもなかなか味がある。


⑤春はまだか【1997】

当時PUFFYのプロデュース等で手腕を発揮していた、
奥田民生作詞作曲による浜田雅功ソロ名義でのシングル。
Amazonだと歌手名が「H Jungle With t 」になってた。おいコラAmazon

WOW WAR TONIGHTで見事に開拓された、
売れっ子お笑い芸人である浜田が人間臭い曲を歌うというスタイルが
奥田民生節として上手く引き継がれた形になった。

歌詞そのものは短いけれども、浜田というお笑い界の巨人が
ミニマルな世界観を携えた一人のおっさんとして投影される一曲である。


⑥日影の忍者勝彦【1998】

「エキセントリック少年ボウイ」の続編として企画された曲。
あれだけ流行ったエキセントリック少年ボウイに比べると、
殆ど流行らずに終わった感がある。

松本は「エキセントリック少年ボウイより完成度は高い」と言っていたが、
売れなかった件について「一般人にはなかなか理解出来ない」的な
発言を彼はしていた。松本はそういうところがあるからな。

ただやっぱりエキセントリック少年ボウイに比べると、
キャッチーさとインパクトに欠けていたと思う。
ちなみに音源は8cmシングルのみで現在入手困難だそうだ。


⑦幸せであれ【1999】

『春はまだか』に続く浜田のシングル。
テレビ番組「人気者でいこう!」内の企画にて生まれた曲だ。
路線も上記シングルと同じで毒っ気が無い普通にいい曲である。

芸人としての浜田はそのバイオレンスな芸風が印象的だが、
歌手としての浜田の場合はそのイメージとのギャップを狙ってるのか
「おっさんが歌うなんか普通にいい歌」が多い気がする。

浜田から「幸せであれ」なんてセリフが出てくるとかさ、
いきなり優しさを見せてくるガキ大将みたいでちょっとズルいやん?
みんな騙されるな。


明日があるさ【2001】

説明不要の坂本九の名曲『明日があるさ』のカバー。
正確にはダウンタウンではなく、吉本興業メンバーによる
缶コーヒーCMの企画で結成されたユニットだけど。

しかしメインボーカルは浜田。
色んな芸人が交代で歌ってはいるものの浜田の出現率がやたら高い。
やはりこの手の人生応援ソングは浜田が似合うんだろうか。

ちなみにこの曲が発売される直前にも
ウルフルズが同じ『明日があるさ』のカバー曲をヒットさせていたのに、
その中でこの曲はオリコン1位を獲得。みんなどんだけ明日が無いねん。


⑨チキンライス【2004】

またまた浜田が歌ういい歌路線の曲。好感度あげまくりかよ。
しかもこの曲は松本が作詞・マッキーが作曲という布陣である。

つーかコレ、松本がめっちゃ真面目にいい歌詞書いてるんだよ。
いつもぶっ飛んだ笑いを提供して我々を驚かせていた彼が、
こんなに人間味に溢れる歌詞を書くとは逆の意味で驚かされた。

ついにコンビ総出でイメージアップ図ってきよったな。
さすがにダウンタウンも禊のときを迎えていたのか。
しかし恋愛ソングばかりのクリスマスソング界において、
この庶民的なクリスマスソングの存在は重要だ。グッジョブである。


なんでやねんねん【2015】

そして時は一気に流れて2015年。
この間これといって目立った音楽活動が無かったダウンタウン
(そりゃまぁお笑い芸人だからそうだろうだけど)
彼らが再び世に送り出してきたのがこちら、「浜田ばみゅばみゅ」だ。

Perfumeきゃりーぱみゅぱみゅでお馴染みの音楽プロデューサー、
中田ヤスタカに提供して貰ったというこの曲、実にカワイイ。

これも浜田のバイオレンスなイメージに対する「カワイイ」の対比。
このアプローチも素晴らしい。それまでの浜田の路線から脱却し、
イメージ刷新へと舵を切ったブレイクスルー的楽曲である。


最後に。


いかがだっただろうか。

こうやって改めてラインナップを並べてみると
めっちゃ豪華なアーティスト陣だな…。ダウンタウンずるい!

しかしそう考えると、ダウンタウンは90年代以降のJ-POPの歴史を
実に面白い形で巡っているんじゃないかと思われる。

お笑い芸人だから音楽的にはどうこうという話ではない。
ダウンタウンという素材を通して活かされる味がやはり存在するのだ。
日本のポップカルチャーに寄り添ってきたダウンタウンは、
実は音楽的にも我々をずっと支えてきてくれたのだ。有難うダウンタウン

きっと彼らはこれからも度々邦楽シーンに現れては、
場を荒らして盛り上げてくれるに違いない、そんな気がしている。


俺もたまにはこうして肩を並べて飲んで
ほんの少しだけ立ち止まってみたい、そんな友達が欲しいな。

というわけで友達が少ない僕を今年も宜しくお願いします。

万力の国 万力の国
ダウンタウン

曲名リスト
1. メ・ト・ロ
2. くつみがき
3. 夕陽家族
4. 春のトンボ
5. 東京の嫁
6. 一人になれるかい
7. 水に落ちた恋
8. 戦え!エキゾチック・マン
9. え!さよなら
10. メガネ
11. いとしのゴルゴ
12. デッド・エンド
13. ジャージーでおやすみ
14. 生きろ・ベンジャミン

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