脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

どこよりも早い!2010年代を代表するロックアルバム15作


さよなら、2010年代。

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1000円札が半分で千切れてしまった場合、銀行で500円で交換出来る。
またお札の2/3以上が残っていれば1000円全額に交換可能で、
1/3以下の場合は交換不可である。

というのは結構有名な豆知識なわけだが、
つまりは2/3を超えれば全体と見なす事が出来て
1/3を切れば無視出来る、そういったラインが引かれているのだ。

でもまぁこの考え方は感覚的にだがなんとなく理解は出来る。
2/3以上であればもうそれは全体と見なしてもいいんじゃないか。


はい、というわけで2010年代も早いもので今年は2017年なわけであります。
暖かい春まっさかり。新入社員は鬱まっしぐら。俺はデブまっしぐら。

そんなこんなでとっくに2/3を過ぎた2010年代。
あとたった3年で東京オリンピックの2020年ですよ。
うかうかしてはいられません。早く2010年代の仕上げに入りませう。

今回はそんな2/3を過ぎてしまってもう終わったも同然な2010年代を
早々にまとめてしまおうというせっかち企画であります。
だってもう2017年まで来ればみんな気分は2020年でしょ?

そんな焦らずに落ち着いて待っとけって?
いやいや、そんな悠長な事は言ってられません。
病院の受付時間前から並んでいるおばあちゃんと一緒ですよ。
誰よりも早く病気を治して欲しいの。だから全力で時間と戦うの。

寂しかった、洋楽ロック。

そんな強引な解釈で一気に2010年代を終わらせるための今回の記事、
実は個人的に最近色々と気になっている事情がありまして。

それは2010年代の「洋楽」そして「ロック」のあまりの人気の無さに
眩暈がしてきてちょっとこの前小一時間程寝込んでしまいまして。
そしたら嫁が「大丈夫?これでも聴いて元気出しなよ?」とか言って
手渡してくれたCDがColdplayの『Viva La Vida』。

だからそれは2000年代だっつううの!!
Coldplayならせめて2011年の『Mylo Xyloto』持ってこいや!
そりゃ『Viva La Vida』の方が好きだけど俺が悩んでるのはそこじゃねぇ!


という悲しい程に伝わりにくい夫婦漫才を繰り広げたりしたんですけど、
結局2010年代の何が寂しかったって「洋楽ロック」だ。これに尽きる。
熱心な音楽ジャンキー共からすれば「いや別にそんな事ねっスけど」
とかいう反応がありそうだがそんな情強のアンタらには今回用は無い。
今すぐブラウザの戻るボタンでさっきまでいたAmazonに還れ。

俺の周りのいたってフツーの音楽消費者達の傾向から察して、
2010年代に入って本当にみんな洋楽を聴かなくなっている。
ここ数年である程度の知名度がある洋楽って
テイラーの『Shake It Off』とファレルの『Happy』くらいじゃないか。

さらに洋楽の中でもロックとなると本当に絶望的。
その辺の人捕まえて「最近人気の洋楽バンドとか知ってます?」
と質問したら「んー良く分からないですけどオアシスとかですか?」
とか平気で返ってきそうで怖い。いやオアシスは今も人気だろうけど、
もう解散して10年近く経つバンドで洋楽ロックの知識が止まってそう。

増やせ、洋楽フレンズ。

などと偉そうな事を言いつつ、
俺もぶっちゃけ2010年代の洋楽ロック事情はそんなに詳しくない。
2000年代だったら今思いつくバンド名を挙げていくだけで
両手両足じゃ足りないくらいいるが。勿論俺が以前ほど過敏に
音楽の流行を追い求めなくなった事も大きいんだけど。

だがこれは実際に多くの人が感じている事だと思う。

未だに洋楽ロック雑誌の表紙を飾るのは
もうおっさん、おじいちゃんと化した高齢ロックミュージシャンばかり。
盆栽雑誌の隣に置いてあってもでも全然違和感無い。
まだロックは生きている?ああ、確かに生きているよ。
発達した医療技術のお陰で。

そりゃ海外の音楽シーンでもロックの注目度は下がっているんだけど、
それに輪をかけるように日本のメディアで
洋楽ロックが取り上げられる機会が減った事を実感している。
まぁ国内でお金回した方が経済学的には正しいかもしれないけどさ、
もっと海外にも目を向けてもいいんじゃないかと俺は思うよ。


さて、大分前置きが長くなったが今回はこの日本における
2010年代の洋楽ロックの認知度の低下に微力ながら待ったをかけるべく、
気が早いが2010年代の総括として
「2010年代の洋楽ロックアルバム」から15作を選抜してみた。

今回は、自分が好きだったアルバムという主観的な観点と
一般的にこれは2010年代の代表として選んだ方が良さそうだなという
客観的な視点を織り交ぜながら選んでみたつもりである。

また、2010年代にも売れたけどどちらかというと2000年代以前が
ピークだったアーティストは極力除外している。
あくまで2010年代に話題になった方々に絞って年代順にピックアップした。


でも正直俺も選んでいて、
2000年代以前と比べて2010年代の己の知識量の低さに驚いた。
これを聴けばみんな洋楽ロックに興味を持ってくれるのか?
…自信があるのかと言われれば…ごめんなさい…あんまりないかも。

でも俺は洋楽ロック離れに歯止めをかけるべく立ち上がったのだ。
くよくよするな。これを読めば2010年代洋楽ロックは粗方把握できるハズ!
さぁ、Welcom to ようこそ ロックパーク♪今日もどったんばったん大騒ぎ♪

2010年代の洋楽ロックアルバム15作


①Bon Iver / Bon Iver【2011】
Bon Iver
いきなりロックっぽくない作品から。鮮やかな現代美術のような一枚。
ボンさんのグラミー賞最優秀新人賞獲得アルバムである。
「え?ロックってギターがぎゃーん!ドラムどんどこ!じゃないの?」
と思われるかもしれないが、2000年のレディヘの『KID A』以降、
前衛的なサウンドもロックのスタイルとして認識されている傾向にある。
すなわち、ロックってのはね、精神なんだよ。魂。スピリッツ。



Cloud Nothings / Attack on Memory【2012】
Attack on Memory
これは最初聴いたときに時代を疑った。クラウドナッシングス。
90年代のオルタナグランジの雰囲気と
00年代のガレージロックリバイバルの雰囲気、
その双方を融合させて2010年代に蘇らせた時間犯罪者バンドである。
昔ながらのオルタナ好きからは高評価だったようだが、
最近の若者の反応はどうか…。



③WALK THE MOON / Walk The Moon【2012】
Walk the Moon
キャッチーで親しみやすいロックサウンド。
アメリカ出身のバンドWalk The Moonの1stだ。2000年代後半から
こういった80年代ドリームポップ路線回帰の兆しはあったんだけど、
2010年代に入ってからより傾向が顕著になったように感じる。
好きかと言われると俺はそうでもないが、一時代を築いた作品ではある。



④Imagine Dragons / Night Visions【2012】
Night Visions
2010年代活躍組の中ではセールス的にはトップクラスか?
Imagine Dragons、通称イマドラ。似たような略語が結構ありそう。
2000年代から流行っているやや大がかりで荘厳な空気をベースとして、
クールなボーカルで硬派なロックを繰り広げるカッコいいバンドだ。
斬新かと言われればそうではないかもしれないが、継承者って感じはする。



⑤Mumford & Sons / Babel【2012】
Babel
マムフォード・アンド・サンズの2nd。
グラミー賞で最優秀アルバム賞を受賞した作品だ。
イギリスはロンドンという都会の出身にも関わらず、
アイリッシュ風の牧歌的なロックを奏でるほんわか田舎系バンドだ。
懐かしくて新しくて懐かしい。ありそうでなさそうでありそう。
飽きやすい俺はそこまでハマらなかった。田舎者のくせに。



⑥Tame Impala / Lonerism【2012】
Lonerism
2010年代に入って盛り上がりを見せるオーストラリアのロックジャンル
オージー・サイケ。その代表格と言えば彼ら、Tame Imparaだろう。
3枚のアルバムを出しておりどれもそれぞれで良いんだけど、
ここは高評価を勝ち得て彼らの名を一気に広めた2ndアルバムを。
その得も言われぬサウンドは中毒性が高く、
また味わってみたくなる不思議な音だ。



⑦Bring Me The Horizon / Sempiternal【2013】
センピターナル(期間生産限定盤)
Bring Me The Horizon。カリビアンドットコムじゃなかった、
パイレーツオブカリビアンのセリフが由来のバンド。
10代を中心に人気らしいけどなんかすげー分かる。
目新しさというより分かりやすいカッコよさがキッズ達の胸を打つちそう。
比較的最近の曲しか知らないけど、初期はもっと違った感じだったそうだ。



⑧Vampire Weekend / Modern Vampires of the City【2013】
Modern Vampires of the City
2000年代から既に人気はあったVampire Weekendだが、
やはりこの3rdアルバムが彼らの最高到達点であり、2010年代の代表作。
それまでのカラフルなポップさを残しつつも、大人びた情緒感を感じる。
どこか抜けたような可愛らしさで包まれた美しさと繊細さ。
つまりは雰囲気イケメン。ほら、みんな最近は完璧なイケメンより
星野源みたいなのが好きなんでしょ?そういうこと。



⑨The 1975 / The 1975【2013】
The 1975(初回限定盤)
2010年代と言えばまぁ彼らも外せないでしょうね、The1975。
上述のWalk The Moonと同じような匂いはするけど大物感はこちらが上。
ぶっちゃけ俺はこの1stより2016年の2ndの方が好きなんだけど、
世間的にはこの1stの方が1stというインパクトも手伝って評価が高そう。
イギリス・マンチェスター出身という事でオアシスと同郷である。



⑩St.Vincent / St.Vincent【2014】
St. Vincent
ロックとカテゴライズして良いかちょっと悩んだけどロックでしょう。
ソロ女性アーティストSt.Vincentのセルフタイトルアルバム。
その前衛的なアート・ロックは多くのリスナーを虜にした。
3rdの『Strange Mercy』と悩んだんだけどややこちらに軍配が上がるかな。
サウンドだけではなくその出で立ちや演奏スタイルも注目されている。



⑪White Lung / Deep Fantasy【2014】
Deep Fantasy
これも最初のインパクトがでかかった。ホワイトラング。
女性ボーカルパンクバンド。それもキレッキレの。
鼓膜を切り裂かれるかと思うくらいに攻撃性抜群の女ボーカル、
ミッシュちゃんの声が脳内にこびりついて暫く離れない。
現代でこれ程アグレッシヴなパンクバンドが活躍するのも珍しかい。



⑫Royal Blood / Royal Blood【2014】
Royal Blood
ああ、やっぱロックってカッコええなぁ。
そんな素直な感想を抱かずにはいられないロック・デュオの1枚。
「高潔な血」という格上意識バリバリのアーティスト名だが、
確かに彼らの曲を聴くと「ははーっ」と跪かざるを得ない。
純粋なロック魂を感じる一枚だ。ただジャケットはなんだろうなコレ。



⑬Courtney Barnett / Sometimes I Sit & Think & Sometimes I Just Sit【2015】
Sometimes I Sit & Think & Sometimes I Just Sit
オーストラリアの女性ソロシンガー、コートニー・バーネット。
左利きギター、コートニーという名前、そしてニルヴァーナ好きという事で
カート・コヴァーンの再来を感じさせるロックシンガーである。
やたら長いアルバム名だが各音楽メディアから大絶賛を浴びた一枚。
自由度の高いボーカルスタイルと斜に構えた歌詞が魅力的だ。



⑭Alabama Shakes / Sound & Color【2015】
Sound & Color
名前の通り、アメリカはアラバマ州出身のバンド。
R&B由来のソウルフルなロックを鳴らす。ボーカルのブリちゃん
戦闘力と包容力を併せ持ったファンキーなクレアおばさんである。
1stも評価が高いけどサウンドが進化を遂げたこの2ndは強力やで。
どちらかというと若い人より年配の方にウケそうな感じはするけど。



⑮Car Seat Headrest / Teens of Denial【2016】
Teens of Denial
ロッキングオンの社長、渋谷陽一がやたら褒めちぎっていた一枚。
Car Seat Headrestの2ndアルバムだ。インディーロックというジャンルは
2000年代以降脚光を浴び続けているが、まだこんな奴も出てくるのね。
ローファイなサウンドをちょっとオシャレにアレンジしたような職人技。
華やかなさとは距離を置きたい陰キャ族の居場所を確保してくれている。

 

おわりに

ふーっ、終わった。いかがだっただろうか。
こうやって振り返ると2010年代もそんなに悪くはない時代だったでしょ?
これで安心して東京オリンピックを迎えられるね!わーい!楽しー!

そして今回「15選」とやや半端にした理由は…

その通り。20選まであと5枠を残しているのである。
あと3年の間にこの5枠に相応しいアルバムがきっと生まれる。
そう信じているからなのだ。信じる事、それが一番大事やん?


また評価ってのは後年になってから上昇する事も多いので、
実は今見えてないだけで埋もれている作品がまだまだあるのかもしれない。
そう考えると今回の企画、本当におっちょこちょいであった。てへぺろ

そして2020年になっても俺が元気に生きていて、
無事に北朝鮮の脅威も乗り越えてこのブログが存続していたならば、
またこの記事を追記しようじゃないか。
そして完成させたい。2010年代の20選を。

俺はいつだって未来にワクワクしたいし時代を楽しみたい。
誰だってそうでしょう?時代を感じる事は面白い事なのである。
そのためにはこうやってたまには総括してみる事も大事だと思うの。

では、この記事の完成とブログの存続を願って。
もうほぼ終わったも同然の残りの2010年代、駆け抜けて行こうぜ。