【Song】松本梨香 / めざせポケモンマスター [1997]
ポケモン20年を目撃せよ。
ポケモンってコンテンツがどれだけ凄いのかご存知ですか?
ポケモンって名前は良く聞くけど実際は良く知らないという方々、
ポケモンのパワーを侮ってはいけない。
ポケモン関連の一連のソフトやグッズ、所謂ポケモン市場ってね
他のキャラクターもののコンテンツ(アンパンマンやドラえもん、
ガンダムやプリキュア等)の比じゃないくらいの市場規模を誇ってる。
去年のポケモン関連の売上総計は新作発売もあって1兆円だったとか。
他のコンテンツが1000億で大ブームと言われる中、マジで桁が違う。
特に世界中で人気である事が大きく、その規模はディズニーに次ぐレベル。
国産コンテンツでは断トツの売上となる化け物コンテンツだ。
そんなポケモン人気を支えている要因の一つはやっぱりアニメだ。
ポケモンアニメ映画の第一作『ミュウツーの逆襲』は
唯一全米1位を記録した日本映画として有名である。
アメリカよ、これがアニメ映画だ。
そんなポケモンのアニメは今や他の国民的アニメと同様に
茶の間の定番アニメとして定着して今年で20周年となった。
今年のポケモン映画はアニメ20周年を記念した内容らしいので気になる。
そんなわけで今日は記念すべきポケモンアニメの初代OPである。
この曲を聴くだけで懐かしくて視界が潤んでしまうという
俺と同世代の貴方、ご存知ですか?今放送中のポケモンのアニメ、
オープニングがこの曲の20周年アニバーサリーバージョンなんですよ?
昨年秋からポケモンの新作の発売と共にスタートしたアニメシリーズ
「サン&ムーン」。今までと違うテイストで俺も毎週楽しんでるんだが、
6月からOPが初代のこの『めざせポケモンマスター』になってビビった!
初代ポケモン世代が人の親になったタイミングでこのOPだよ。
最近親子を同時に狙った戦略が結構多いけどポケモンもついに始めたよ。
俺の涙腺ゲットされちゃうじゃん。気になった人観てみて。感動するよ。
ちなみにエンディングは岡崎体育のまま。岡崎自重しろ。
しかしポケモンのテーマと言えばやっぱりこの初代の曲という人は多い。
というか初代ポケモンを良く知らない世代でもこの曲は広く知られている。
それくらいに日本のアニメソングの代表選手として愛されている曲だ。
でもこの曲が根強い人気なのは頷けるんだよね。
やっぱりアニソンとしても非常に質が高いのよ。
これを聴いて育った世代は大なり小なりこの曲に影響を受けている筈だ。
まず最初のイントロからの切り出し方が超クール。
アニメソングならではのカッコいい出だしから、
90年代後半のメジャー音楽シーンにはまだあまり見られなかった
ラップのように早口でリズミカルに歌うAメロ部分に突入する。
そんなスピード感溢れるAメロの後はBメロで少し落ち着き、
ちょっと切なくドラマティックなサビへと展開あい、最後には大サビ。
この辺りの転調具合も実に見事。アニソンならではの怒涛の構成だ。
そして勿論、アニソンお得意の合いの手も忘れちゃいけない。
フレーズの間に差し込まれる「キャ~!」「ピカチュウ~!」等は
聴き手を飽きさせる事がないための工夫である。
歌詞もまた凄い。「あのコのスカートの中」なんて
今じゃ絶対クレーマーにロックオンされそうな歌詞だが、
もう放送当初から長い歴史を経て市民権を得たこの曲なら問題ない。
西洋の歴史的な裸婦の絵が芸術作品として認められてる事と同じである。
そしてサビの
いつもいつでもうまくゆくなんて 保証はどこにもないけど
(そりゃそうじゃ!)
はまさに金言。オーキド博士の合いの手まで含めて金言。
「やればできる」なんて無責任な物言いではなく、
「世の中にはうまくいかない事が色々あるんだよ」と
みんなにアドバイスをしてくれてる辺りがとても優しい。
そこで「そりゃそうじゃ」と相槌をうってくれるオーキド博士も優しい。
でも今やポケモンは約800種類も見つかっているというのに、
150種しか見つけられなかったオーキド博士の権威のデカさは気になる。
やはりどの世界もパイオニアって奴は崇められるんだろうな。
そんなわけでしっかりアニソンの文化を踏襲しつつも、
時代に切り込んだ新鮮な主題歌として人気を博し、
今も尚アニソンの一つのお手本として君臨している重要な曲が
この『めざせポケモンマスター』なのである。
ちなみにこの曲はオリコン最高位こそ振るわなかったが、
長く愛されロングヒットとなって累計でミリオンを達成したという
非常に珍しい曲でもある。隠れミリオン曲の一つだ。
そんな曲が20年の時を経て今またテレビで放映されている。
俺と同じ時を過ごした方は、是非木曜夕方のポケモンアニメを見てくれ。
あの曲が帰ってきたのだ。こんなにワクワクする事もなかなかないぜ?
ついでにポケモンの直前のアイカツスターズ!まで観れば満点だ。
ただ、20周年verだと合いの手が無くなっているのが残念。
あれもとても重要な要素だったのに…。
サン&ムーンにはオーキド博士のいとこのナリヤ・オーキドがいるので、
彼に「そりゃそうじゃ」を言って欲しかった。
しかしこの初代のOP曲がこれだけ浸透しているのは、
やっぱりネットの力も大きいんだと思う。
ニコニコ動画が始まった頃もこの曲の動画は人気になっていたし、
ネット世代にはアニメ放送当時を懐かしんで聴いていた人も多いだろう。
あれからもう20年。
未だにサトシはポケモンリーグでチャンピオンになった事が無いけど、
なっちゃったらやっぱりストーリーも終わっちゃうんだろうし、
コンテンツ継続のためにもサトシには最終的に負けていただきたい。
巨大なコンテンツとなったポケモン。
この曲もそんなポケモン同様にエバーグリーンな作品として、
語り継がれていくんだろうね。
【採点】
・ポケモン20周年 20点
・まさかの初代OP復活 20点
・愛されるアニソン 20点
・新作「ウルトラサン・ウルトラムーン」にも期待
15点
75点
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松本梨香が歌うポケモンソングベスト 松本梨香 サトシ POKEMON FRIENDS 曲名リスト 1. ベストウイッシュ! 2. ハイタッチ! 3. スパート! 4. チャレンジャー! 5. OK! 6. みんながいたから 7. みんなであるこう! 8. タイプ:ワイルド 9. ライバル! 10. おやすみ ぼくのピカチュウ 11. めざせポケモンマスター 12. OK!2000 (BONUS TRACK) 13. めざせポケモンマスター2001 (BONUS TRACK) Amazonで詳しく見る by G-Tools |