脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

AKB総選挙が無い俺らには、参議院選挙がある。


第25回参議院議員通常選挙
~日本のセンターは誰だ?~


そうなんです。今年はAKB総選挙が無いんですよ。

色々ありましたもんね。主に越後の方でね。
大丈夫、新潟県民はNegiccoを応援しよう。



しかしまぁAKB総選挙も昨年でちょうど10回目の節目だったし、
去年観てた俺の正直な感想としては次辺りで何か変化させないと
もう総選挙も潮時なんじゃないかとは思っていたので、
運営側としても幕引きのタイミングだったのではないかと予想する。

実際に勢いとしては今や坂道系(46系列)が強くなってて
若年層の多くは乃木坂や欅坂への支持を表明している状況だしね。
中年層の皆さんついてきてますか?時代は動いていますよ?
大丈夫、Negiccoを応援しよう。



しかし総選挙イベントがなくなるとそれはそれで寂しいものがあって、
なんだかんだ言ってもAKB総選挙は「何かに投票する」という行動を
日本国民にカルチャーとして植え付けたという功績はあるわけだ。


自分の投票で何かが動く。
選挙に行けば何かが変わる。

この感覚って凄く大事だと思います。
「えーでも自分の1票が無かったところで影響なんてないじゃん」?
それは単なる結果論にすぎない。
これまでの選挙の歴史の中には1票差の選挙結果の例はいくつもある。
あなたの1票で左右される未来があると思うとむしろ面白いじゃん?

AKB総選挙と国政選挙の関連性


まぁ今回の記事は選挙へ行こうぜ的な内容がメインでは無いんだけど
ただ久々のAKB総選挙が無い年の選挙という事で、
投票率がどうなるのか少しだけ気になったりするんだよね。

投票行動に飢えたAKBファンの皆さんが参議院選挙へ行くとすれば
投票率は上がるのではないか。でも投票のモチベーションが下がって
参議院選挙もスルーされたとしたら投票率は下がってしまうのか。


ではここ10年の
AKB選抜総選挙の総投票数と国政選挙の投票率を見てみましょう。

【2009年】AKB総選挙…票数不明 / 衆議院選挙…69.28%
【2010年】AKB総選挙…377,786票 / 参議院選挙…57.92%
【2011年】AKB総選挙…1,166,145票 / 国政選挙無し
【2012年】AKB総選挙…1,384,122票 / 衆議院選挙…59.32%
【2013年】AKB総選挙…2,646,847票 / 参議院選挙…52.61%
【2014年】AKB総選挙…2,689,427票 / 衆議院選挙…52.66%
【2015年】AKB総選挙…3,287,736票 / 国政選挙無し
【2016年】AKB総選挙…3,255,400票 / 参議院選挙…54.70%
【2017年】AKB総選挙…3,382,368票 / 参議院選挙…53.68%
【2018年】AKB総選挙…3,836,652票 / 国政選挙無し

こんな感じです。

傾向としてAKB総選挙の票数が伸びるにつれて
国政選挙の投票率が徐々に低下している事が分かります。

AKBの得票数が減少したのは2015→2016の間だけですが、
それも微減であり基本的には増加傾向にありました。
国政選挙は政権交代が発生した2009年と2012年こそ
投票率は高いですが、全体的には伸び悩んでいると言えます。

特に2013年、AKB総選挙は前年よりも120万票を超える
大きな躍進をした年でしたが、国政選挙はこの2013年以降は
すべて投票率が55%を切る結果となっています。
日本の選挙はこの2013年が節目の年だったと考えられます。

しかし2019年の今年はAKB総選挙が行われないわけです。
AKB総選挙が始まる以前のデータとなると、
2007年の参議院選挙が58.64%の投票率だったため
今回の参議院選挙の参考値としては58%くらいが有力かと思います。


…はい、どう考えても二者間に有意な相関はありませんね。
俺みたいな変なおじさんに騙されないように注意して下さいね。

 

 

2007年の参議院選挙と今度の選挙は似てる?


そんな感じで冗談めいた話をさせて戴きましたが、
しかし今回の参議院選挙って空気的には
結構2007年の参議院選挙のときと似ているなーとか思うわけで。

2007年夏の参議院選挙の際は消えた年金問題等が紛糾して
自民党は参議院の第一党から陥落という敗北を喫した選挙だった。
そして年金絡みの問題と言う点においては今も同じような状況。


2007年は俺は大学生だったが、自民が負けそうな空気は感じていた。
あの選挙の前に防衛大学校にいた友人が遊びに来たので、
一緒に飲み屋に行って話をしていた事を思い出す。

俺は「今度の選挙は多分自民党負けるよ」と言ったが友人は
「いやーさすがに自民が負ける事はないよ」などと言っていた。
ちくしょう、今思えば飲み代くらい賭けておけば良かった

まぁでも防衛大にいた友人には世の中の空気がどんなもんか
分からなかったんだろうなと思う。ちなみにその時は小池百合子が
女性初の防衛大臣になったタイミングで、当時友人は小池大臣の事を
それなりに評価していた記憶がある。今となっては色々アレだけどね。 


しかし年金のような問題は特に高齢者の比率が高い日本においては
選挙戦では非常に注目度が高い関心事になるのは間違いないし、
そしてあの2007年の時も民主党が自民党に勝てたのは、
年金関連の問題をクローズアップしていたからだと言える。

今は憲法がどうとかやってる場合じゃないとみんな思ってるのだ。
勿論憲法だって大事な話なんだけどそれは最早大きな関心事ではない。

年金、増税、経済政策。野党はこの辺りで突破するつもりだろうし、
自民党もあの2007年の痛~い記憶が残っているから警戒してるだろう。
特に安倍首相は2007年の選挙の時も首相だったので尚更なハズ。


だから今度の参議院選挙って(7月21日になるかな?)、
あの時と同じ空気をう~っすら思い出させるんだよね。
AKB総選挙は無いけども、負けず劣らず面白そうな参議院選挙がある。

ただね、今話題の年金問題って不思議な点が多いんだよなーって。

年金の「不足」の本質は何なのか。


今、日本の老後が危ない!

みたいな煽りで老後は2000万円とか3000万円とか必要って騒ぎ立てて
なんだかこの機に乗じて怪しげな金融商品とかを開発した業者が
変なもん売り始めて逆に被害を被る人達が出てきそうな勢いだけど。

mainichi.jp



たださすがの俺もそんなにバカじゃないからなっ!一応理系出身だ。
この2000万円という数字がどこから出てきたのかちょっくら調べる。

どうやらこの数字は総務省の「家計調査」がベースらしい。

報告によると

「高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の二人世帯)」の毎月の収入は約20万9000円で、支出は約26万4000円なので、収支は約5万5000円の赤字。年間だと約65万円の不足

とある。この不足分が30年で約2000万円になるらしい…

…んん~???「不足」??
これが「不足」というのは一体どういうこっちゃ。


俺はですね、単純にこの内容を読んだとき
「え、毎月約20万の収入なら全然暮らせるんですけど」て思ったの。
つーか今だってそうだし。贅沢しなきゃ家族含めて20万でいける。

まー実際に20万貰える世帯がどれくらいあるかは問題だろうけど、
俺はこれを「不足」って表現にしてるのが不思議でならないわけだ。
だって「収入ー支出」で計算したら
そりゃ高齢者はマイナスになるに決まってるんだから。


もう自分があとどれくらい生きられるかがある程度見えてるんなら、
数百万や数千万の貯金を持ってたとしても極論意味が無いんですよ。
そんな大金残しておいたところで死んだら使えないわけで。

だったら「年金で入ってくるお金+貯金の一部」が支出になるのって
凄く当たり前の話でしょう。貯めた分を放出するフェーズなんだし。
だから高齢者が収入に上乗せして使い込むのは自然な事であって、
つまりそれって生活に必要最低な金額とは別の話って事じゃん。

「高齢者の収支を調査したら20万ー26万で不足でーす!」て
それを「不足」って言いますかね?足りてはいるんじゃないの?
だって仮にそこで年金26万を支給し始めたら次は30万使いだして
「26万ー30万で不足でーす!」になるに決まってるやん…。


だからこの年金問題に関しては騒ぎ方が良く分からないんだよねぇ。

「払った分返せ!」と言いたくなる気持ちは分からなくもないが、
多分俺自身は今のところ払った分以上(主に医療費を)貰ってるので
返して貰ったら逆に赤字になりそうだからこのままでいいです…。

つーか多分結構な数の人が払った以上に貰う身だと思うけどな。
社会保険ってバリバリ払ってる一部の方々から庶民が恩恵を受ける
仕組みになってるわけで。払ってる人程返せなんて言わないしね。


とは言っても麻生大臣の反応は良くないしマイナスポイントやろな。
あの人は国民感情を逆撫でするスキル持ちだからなー。

あと積み立てNISAとかiDeCoとかを推進したいという金融庁の思惑が
ひしひしと感じられる。我が家はつみたてNISAはやってるけど
iDecoは…あれはちょっと今後どうなるか分からんのでやってない。

まー金足りなくなったら生活保護貰うけどな!

ならば自分の老後を短くしよう


ともあれ今回の年金問題を機にこの人生100年時代をどう生きるのか
という事をちゃんと考えさせられたって人は多いみたいだし、
選挙戦でもそんな未来まで見据えた議論を展開して欲しいところで。

年金問題にフォーカスするのは選挙戦術としてはアリかもしれんが、
これまで書いてきたように俺の中ではイマイチ掴みにくい問題だし
つーか年金だけに頼らないでなんて今更な話だし材料がやや弱い感じ。

ただ、なかなか面白そうな選挙かなとは思います。
これが衆議院だったらまだ盛り上がったんだけどね~。

俺は「増税延期+衆議院解散⇒衆参同時選挙」という
森永卓郎が予想してたシナリオはありそうだと思ってたけど
最近の動向からするとどうやらその気配は無さそうです。


あとやっぱり俺は「老後」ってなんなんだろうな、と考えるんです。

みんな老後が心配とか言ってるが具体的に何をイメージして
”老後”って言ってるんだろうか。定年したら?年金を貰い始めたら?

人生100年時代と言われている中、
人間はセカンドキャリアやサードキャリアも当たり前になってくる。
長い人生なんだし色んな事をやるのが単純に面白いに決まってるのだ。


先日トヨタの社長が「終身雇用を守るのは難しい」という発言をして
大きな話題になったけど、これはポジティブに捉えるべきではないかな。

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「安定」ってのはその人がどこに属しているのかで決まるのではなく
その人に何が出来るのかで今後は決まるようになっていくだろうし、
むしろ安定なんて存在しないんじゃないかとすら思えてくる。


そうなると「老後」の定義ってのは
もう本当にその人が何も出来なくなった時が老後なんだと思う。
年金受給開始が75歳になろうが80歳になろうが俺自身は構わんよ。

だって何もしない方が苦痛だし頭も体も退化するし良くないよ。
何かを世の中に生み出す事をやり続ける方が絶対充実するだろうし、
そこに年齢制限なんて無いはずだ。いくつになってもやればいい。

だから老後ってのは定年後でもなんでもなくてその人が決める事だ。
老後が不安ってなら自分の中でイメージしている老後を短くしよう
それが一番手っ取り早いし建設的だし人生楽しいんじゃないかと。


そして政策もそんな皆の人生設計に沿った形で進めて欲しいですね。
今度の選挙、目の前の年金問題だけじゃなくそういう視点も大事。
あ、でも軽減税率とかマジ面倒だからあれはやめて欲しいっすわー。

2019年、AKB総選挙は無かったけれど参議院選挙はあるよ!
というわけでみんな選挙に行きましょう。(結局選挙の啓発)