サブカルが泣いた日。
泣いた。
あの晩。
俺はどん兵衛を買ってどんぎつねさんを召喚して一緒に泣きながらどん兵衛を食べた。
どんぎつねさん…この心の傷を分かち合おう…
あれ…しょっぱい…しょっぱいよ…うどんってこんなにしょっぱかったっけ…。
そりゃ俺にも嫁と二人の娘がいるよ。みんな最高だよ。
でもね、そうじゃないんだ!それとこれとは話が別なんだよ!
こんにちは。
くそ現代っ子ごみかす30代二児のパパです。
星野源…なぜお前は俺と同じ時代に生きているのだ…。
このブログの論調をご存じの方なら、俺が星野源をどう思っているのか分かるだろう。
俺が勝手に敵視している存在、それが星野源でありそして今のところ
俺が完全敗北し続けている男、それが星野源なのである。
星野源、奴は凄い。正直言ってめちゃめちゃ凄い人間だと思っている。
音楽も勿論良いし他の何をやらせても上手いし隙が無い。
そしてそんな高いポテンシャルを持っていながらどこまでも人間臭くて
なんなら俺らのようなサブカルチー牛共の味方のような気すらしてたんだ。
そう。
気 が し て い た
のだ。
気のせいだった。
星野源。奴は俺らの味方のフリをしておきながら
最終的に俺らからありとあらゆるものを奪っていったのだ。
まさか俺らのガッキーまでも奪っていくとは思わなかったぞオイコラ。
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なんなんだよ!?
逃げ恥のドラマ観てたよ!?毎週楽しみにして観てたよ!?
主題歌の『恋』が大ヒットして国民的な歌に成長したあのドラマ、
星野源を自分に重ねて、ガッキーカワイイなぁと思いながら観てたよ!?
平匡さんとみくりさんをずっとニヤニヤしながら見守っていたよ!?
…でもあれドラマじゃん!?
ドラマと現実は違うじゃん!!そんなの当たり前じゃん!!
俺の娘だってさすがにこの世にプリキュアもポケモンもいないの知ってるよ。
画面の向こうで流れているストーリーは現実じゃない事を踏まえた上で楽しんでるの。
なのに…なのに、
Oh...
嘘だと言ってよガッキィ…
最近著名人の訃報が続いている中、飛び込んできたさらなる悲報。
こんなのアリ?ドラマはドラマでしょ…リアルはリアルでいてくれよ。
反町隆史と松嶋菜々子の時はまだガキだったから特になんとも思わなかったけどさぁ、
30代になった俺がこんなリアルを見せつけられて平静を保てると思うか??
ハイ、めっちゃ踊らされていたわけです俺ら。
去年のコロナ禍で一際存在感を放った星野源の曲『ウチで踊ろう』。
文字通り日本国民はまんまと踊らされていたというわけですよハハハ。
交際始まったのは今年頭のドラマ収録後だからこの曲は関係ないって?
いや俺は信じない。星野源と言う俺らを裏切った男、俺はもう信じないぞ。
何なんだよこの状況。。。
逃げ恥観てた俺ら、マジでピエロじゃん。何観せられてたんだって話だよ。
なんだよ逃げ恥婚って。変な言葉作ってんじゃねーよマスコミもよぉ。
こちとら生き恥晒してく覚悟だわちくしょう。
そしたらなんと、逃げ恥の原作が続編やると発表。
はいはい星野源と星野結衣の2人でそのまま仲良く続編のドラマもやっちゃって下さい。
つーかなんならノンフィクションで2人の結婚生活をライブ配信すれば良くない?
それが逃げ恥の続編でいいよもう。こっちは生き恥の続編やってるからさ。
俺はね、青春時代をガッキーのドラマと共に送っていたわけですよ。
『ドラゴン桜』も『コード・ブルー』もだけど、
やっぱ俺は『パパとムスメの7日間』。これめちゃ面白かったんだよなぁ。
舘ひろし演じるパパとガッキー演じる娘が「これってもしかして…」
「私たち…」『入れ替わってる~!?』というお話。
入れ替わり系の話って色々あるけどこれは純粋に面白くて楽しかった。
あーそのうち俺も娘に嫌われて口きいて貰えなくなったりするのかな。
そんな時入れ替わったりしたら娘ショックで大泣きどころじゃないよな。
あーくそ俺も星野源と入れ替わ(ry
ちなみにこのドラマの主題歌、YUKIの『星屑サンセット』はとても良い曲です。
あとポッキーのCMとかも良かったなぁ。
あれはオレンジレンジの曲だったかな。
そんな青春の思い出だったガッキーを俺らから取り上げた星野源。
…あれ…星野源…俺らの仲間じゃ無かったのかよ…。
俺らを…こんな形で裏切る日が来るなんて…。
かつての星野源は間違いなくサブカルプリンスだった。
星野源が明確なサブカルだったのがいつまでかは諸説あるが、
俺はまぁアルバム『YELLOW DANCER』辺りまではサブカルだったかなと思ってる。
このアルバムから星野源が台頭してきたのは皆さんも知っての通りだが、
この頃の星野源の曲から漂ってくるSmells like SubCultureを俺は嗅ぎ取っていた。
以降も星野源は高い人気を獲得しながらも、
音楽と真摯に向きあって一筋縄ではいかない曲をずっと世に送り続けていた。
彼はこの音楽市場における自分のポジションというものを
多分無自覚的に理解していたんじゃないかと思う。
サブカルっぽさは残しながらも自分の色を徐々に徐々に
シーンへと流し込んでいく仕事。それこそが彼のライフワーク。
J-POPの意味を少しずつ更新していく地道な作業。
その姿は音楽ファンの間からも好意的に受け止められ、
大げさでもなんでもなく次世代の邦楽の担い手とまで期待されるようになったし、
この先もまだまだ星野源にはそういう期待が寄せられていくだろう。
ただ星野自身はそういうプレッシャーみたいなものが好きでは無かったようで、
加熱するマスコミからの視線にも疲れていた。
『恋』の大ヒット以降、一躍国民的シンガーになってしまった彼は
状況の変化に戸惑い苦悩したそうで、かつてロックスターのカートコバーンや
『深海』の頃のミスチル桜井が感じたような”売れた故の苦しみ”があったんだと思う。
『恋』は凄い曲だ。もうここで俺が今更語るのが余計なくらいだけど、
とにかく俺は昔からこの『恋』はそれまでのラブソングを完全に過去のものにした
と言ってるくらいに凄い。ラブソングの概念をも覆してしまった曲だ。
直球ストレートでなんの捻りもない『恋』というタイトル。
しかし凡庸な幾百のラブソングとは一線を画すこの曲のパワーはえげつない。
中でも、今でこそ「結婚」という形に議論が紛糾するような空気になってきたが
2016年当時にここまで結婚観・恋愛観そのものに切り込んだラブソングを
生み出したという事は特筆すべきだ。恋と何なのか。恋にも色んな形があるのでは。
しかしこの曲は恋というものについて小難しい袋小路に入るようなものではなく、
ふわっとした日常の歓びを歌いそしてそれを軽やかな音楽で彩る。
中国の楽器を使ったアジア的なサウンドにファンクな味付けという音楽性ながら
恐ろしいまでにキャッチーでしかもみんなで踊れるダンス付き。
まさに星野源にしか作れないラブソング。俺たちの星野源がやってくれたんだ。
恋愛ソングなんて一部のリア充を対象とした歌じゃないんだよ。
もっとこう身近で単純で分かりやすい色んな「好き」の感情に寄り添うそう
幅広い意味でのラブソング。これこそが次世代のラブソングなのだ。
だから俺がガッキーを好きなのもキュアパパイアが好きなのも
ポケモンソードシールドのマリィちゃんが好きなのも受け止めてくれる、
そんな俺たちのためでもあるラブソングを生み出したのが星野源だったんだよ。
そう、星野源は言わばサブカル界の星だったんだ。
確かに売れてからは星野源のサブカル感は徐々に薄まっていった。
しかしメジャーシーンで活躍しながらも俺ら方面にもちゃんと目を向けてくれていた。
そんな完璧なまでのバランス感覚で音楽シーンに君臨する星野源は、
とても頼もしく見えてでも同時に羨ましくもあって憎くもあった。
ああ、俺も星野源みたいに出来たらなぁ…。
そもそも名前からしてやべぇもんな星野源は。なんだよ星野源って。名前勝ちやん。
どんな星の下に産まれてんだよあの男。田村博とかに産まれて良かったじゃん。
あ、全国の田村博さんごめんなさい。
しかし、先日発表された星野源の新曲『不思議』。
どんなテンションでこの曲聴けばいいんだ俺は。
彷徨う心で 額合わせ
口づけした 正座のまま
ただそっと笑った
はいはい良かったですね!!
仕様のない身体 抱き締め合った
赤子に戻って
はいはい良かったですね!!
ガッキーがちらついてしょうがねえええええええ!
もう俺らの星野源はこの世にはいないんだ。
ヤツは宣言通り夫婦を超えていったんだ。
なんでも、この新曲『不思議』について、星野源はインタビューで
「初めて自分なりのラブソングを正面から向き合って作った」と供述している模様。
??え??
『恋』は!?
じゃああの平成を代表する名曲『恋』は何だったんですか星野さあああああん!!!
ははーん、つまり星野源は「自分のラブソング」として『不思議』を作ったわけか。
『恋』が俺らのような色んな人にフォーカスを当てて作った曲だったとしたら、
新曲は自分の中にある「ラブ」をベースに作りましたって感じね。
うんうんそっかそっか。そうだよねもう星野君は自分の中に「ラブ」があるもんね。
だとしたらこの曲かんっぜんにガッキーの事だよね。ぐっはあ。
ダメだ。もうこれから星野源のすべての曲がまともに聴けない体になっちまった。
やめろ。やめてくれ。こんな状態で『Family Song』とかシャレにならんてマジで。
皆さん、分かりましたでしょうか。
以上の事から、あの『恋』のときのような星野源さんはもう旅立たれました。
これが何を意味するか。そう、彼はもう脱サブカルしてしまわれたのです。
こちらを向いていた星野源さん、彼はもうガッキーを向いています。
それはきっと幸せな事でしょう。心から祝福します。おめでとうございます。
俺は人の幸せの妨害まではしません。お二人には是非とも幸せになって頂きたい。
しかしそれと同時に星野源はもうかつてのような曲を産み出せるのか。
それが気になって気になって次のアルバムが気が気でなりません。
星野源の『恋』が残したものは大きかった。
ただそれによって星野源自身が苦しむ事にもなった。
そりゃ誰にも苦しんでほしくはない。しかし逆説的に言えばそれが星野源という
スーパースターの音楽の原動力にも繋がっていたという事実もあるだろう。
恋愛・結婚して音楽性が変わったアーティストってのはやはりいるわけで
星野源にも何かしらの影響が必ずある。これは避けては通れない道だ。
勿論星野源はどう転ぶか分からない。でもなんだか俺はちょっと怖い。
あの星野源が…いなくなってしまうのか…もしそうだとしたら寂しい。
今回の件で俺らが失ったものは実はガッキーだけではなくて、
もしかすると俺らが知っている”あの”星野源という
とんでもなくデカいものも失ってしまったのかもしれない。
そう考えた俺の中には、二重の喪失感が生まれてしまった。
ああ、そうか。
俺はさんざんネタにしてたけど実は星野源にも恋をしてたんだなぁ。。
ツンデレだったよ俺。恋って本当に色んな形があるんだねぇ。
…ん、待てよ。
婚姻届の提出はこれからで、結婚式や披露宴などの予定も決まっていないということです。
…お?
婚姻届の提出はこれからで、結婚式や披露宴などの予定も決まっていないということです。
まだだっ!まだ間に合う!!
俺から多くのものを奪い去ろうとしているこの結婚、
まだ止められるかもしれない!2人はどこだ!?東京?東京か!?
待ってろ、佐賀空港から東京には2時間足らずで行けたはずだ!俺を止めるな!
ん?俺は「人の幸せは妨害しない?」って?そんな事言ったか?
いいか、俺が幸せになるためならなぁ、人の幸せなんざどうでもいいんだよ!!
ん?なんだ嫁、今大事な局面なんだ。
え?「このコロナ禍で東京なんか行くな冷静になれ」って?
確かに…でも、このままだと…このままだとあの二人が結婚しちまうんだよ!!
え?「もしコロナに感染したら幸せどころじゃなくなるかもしれない」って?
ああ、そうだな…それにもし東京に行ったなんで周りにバレたらどうしよう…
佐賀のローカルネットワークならウワサが一瞬で広がって、
保育園の役員会長とかも下ろされて地区の人からも避けられて…
うわああああくそおおおおコロナがあああああっ
コロナが無ければ、コロナさえ無ければっ、サブカルの未来がーーーっ!!
というわけで次のアルバム、早く出して下さいねおげんさん。
【採点】
・結婚おめでとう! 50点
・もう星野源をまともに聴けない 20点
・もう逃げ恥をまともに観れない 20点
・サブカルの未来はどっちだ -2点
88点