脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

忘れられていた2010年代を代表するロックアルバム20作をもう一度

思い出せ、2010年代。


いっけなーい老化老化!私、ロック懐古おじさん!どこにでもいるいたって普通の「昔のロックは良かった。今のロックはなっとらん。」と叫びまくる老害☆だけどある時、あっという間に2010年代も通り越して2020年代に突入してた事に気付いてもう大変!しかも2021年も第4クールになっちゃって…もしかしてロックは死んじゃったって事??一体私、これからどうやって話題の音楽についていけばいいの~!?次回、「ボカロはいいぞおじさん登場♪」お楽しみに!今日も元気にロックを死者蘇生っ!


コロナ禍で他者との関りが希薄になる中、認知症の進行も懸念されているようです。
人間って社会との接点を持たなくなると、やっぱり脳に悪影響があるそうなので
こうやって俺みたいな悲しきevilが生み出されていく事になるのです。気を付けて。


すっかり在宅に慣れ切った俺は菓子の摂取量も爆上がりしてしまって、
先日の定期健診で「1年間で10kg太りましたね」と言われる始末。

…これはヤバイ。肥満は万病のもとである。
だめだ!在宅で引きこもってばかりでは体に毒である!家を出ろ!
街へいこうよどうぶつの森!いや、いっそのことまちをとびだせピーポーピーポー!

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さて、暫く前に俺は愛する2000年代の洋楽ロックへの想いを書き綴った。

drr.hateblo.jp

 

そしてそこで思い出したのだ。


…なんかやり残したことがあったような…。


年月を遡る事、なんと4年半も前の記事。


drr.hateblo.jp

 

あ、やり残した事あったわ。


2017年に早くも2010年代のベスト・ロック・アルバムを決めてしまおうという
狂気のフライング・ゲット記事。今思い返すとこれも相当イカれた企画だな。
なるほどなるほど、つまり俺は昔からずっと一貫してヤバかったわけだ。
良かった。コロナのせいじゃなかった。やっぱり俺は俺でしかない。


そんな2010年のロックアルバムを勝手に選抜した内容だったが、
無事に2010年代も終わり気づけばもう2021年になっている。

そして上記の記事内でこんな事を当時の俺は宣っている。

そして今回「15選」とやや半端にした理由は…

その通り。20選まであと5枠を残しているのである。
あと3年の間にこの5枠に相応しいアルバムがきっと生まれる。
そう信じているからなのだ。信じる事、それが一番大事やん?

そして2020年になっても俺が元気に生きていて、
無事に北朝鮮の脅威も乗り越えてこのブログが存続していたならば、
またこの記事を追記しようじゃないか。
そして完成させたい。2010年代の20選を。

 

俺、なんとかしぶとく生き残っています。

というわけで俺は忘れかけていたあの日の約束を

今、果たしに行きます。


つーわけで4年半前のあの記事を
ついに、やっと、本当の意味で完成させることにしました。
さあ果たして残り5枚はどうなったのか…!?


…と、言いたいところだけど実は既存15枚も一部見直しました。

前回からそっくりそのまま残っているのは13枚です。
そして2017年以降から7枚を新しく選出しています。
どこが変わっているのか…は敢えて言わないんで気になる方は前回と比べてみて下さい。

残った13枚についてはほぼほぼ当時の文章そのままで載せているんで、
あれから3年間で新たに生まれた7枚のアルバムを今回加筆したという形になります。

あといっつも言ってるけど、基本的にこの手の企画は俺の主観が入ってるからな

「私情抜きで客観的に示せ!」とか、そんなん本業の音楽評論家とかに言ってくれ。
こちとら兼業の音楽漫談家なんだよ。俺の本業は週2のゴミ出し当番だから。
あまり期待しないで。これは予防線じゃないぞ。クレーマーへの先制攻撃だからな。


さあロックは実に厳しい時代を迎えていたと言われる2010年代ですが、
改めて一体どんなアーティストがいたのか。ボクちんと共に振り返ってみましょう。
※最後に今回もプレイリストあります。

2010年代の洋楽ロックアルバム15作


①Bon Iver / Bon Iver【2011】

いきなりロックっぽくない作品から。鮮やかな現代美術のような一枚。
ボンさんのグラミー賞最優秀新人賞獲得アルバムである。
「え?ロックってギターがぎゃーん!ドラムどんどこ!じゃないの?」
と思われるかもしれないが、2000年のレディヘの『KID A』以降、
前衛的なサウンドもロックのスタイルとして認識されている傾向にある。
すなわち、ロックってのはね、精神なんだよ。魂。スピリッツ。



②Cloud Nothings / Attack on Memory【2012】

これは最初聴いたときに時代を疑った。クラウドナッシングス。
90年代のオルタナ・グランジの雰囲気と00年代のガレージロックリバイバルの雰囲気、
その双方を融合させて2010年代に蘇らせた時間犯罪者バンドである。
タイムパトロール、こちらです。昔ながらのオルタナ好きからは高評価だったようだが、最近の若者の反応はどうか…。



③WALK THE MOON / Walk The Moon【2012】

キャッチーで親しみやすいロックサウンド。
アメリカ出身のバンドWalk The Moonのセルフタイトル1stアルバムだ。
2000年代後半からこういった80年代ドリームポップ路線回帰の兆しはあったんだけど、
2010年代に入ってからよりダンサブルでカラフルな方向にも進んでいった中の一枚。
好きかと言われると俺個人はそうでもないが一時代を築いた作品ではある。



④Imagine Dragons / Night Visions【2012】

2010年代活躍組の中ではセールス的にはトップクラスか?
Imagine Dragons、通称イマドラ。似たような略語が結構ありそう。
2000年代から流行っているやや大がかりで荘厳な空気をベースとして、
クールなボーカルで硬派なロックを繰り広げるカッコいいバンドだ。
斬新かと言われればそうではないかもしれないが、継承者って感じはする。




⑤Mumford & Sons / Babel【2012】

こちらも圧倒的なセールスとなったマムフォード・アンド・サンズの2nd。
グラミー賞で最優秀アルバム賞を受賞した作品だ。
イギリスはロンドンという都会の出身にも関わらず、
アイリッシュ風の牧歌的なロックを奏でるほんわか田舎系バンドだ。
懐かしくて新しくて懐かしい。ありそうでなさそうでありそう。
でも飽きやすい俺はそこまでハマらなかったかな。田舎者のくせに。



⑥Tame Impala / Lonerism【2012】

2010年代に入って盛り上がりを見せるオーストラリアのロックジャンル
オージー・サイケ。その代表格と言えば彼ら、Tame Imparaだろう。
4枚のアルバムを出しておりどれもそれぞれで良いんだけど、
ここは高評価を勝ち得て彼らの名を一気に広めた2ndアルバムを。
その得も言われぬサウンドは中毒性が高くまた味わってみたくなる不思議な音だ。

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⑦Bring Me The Horizon / Sempiternal【2013】

Bring Me The Horizon。カリビアンドットコムじゃなかった、
パイレーツオブカリビアンのセリフが由来のバンド。
10代を中心に人気らしいけどなんかすげー分かる感じ。
目新しさというよりは分かりやすいカッコよさがキッズ達の胸を打ちそう。
比較的最近の曲しか知らないけど、初期はもっと違った感じだったそうだ。



⑧Vampire Weekend / Modern Vampires of the City【2013】

2000年代から既に人気はあったVampire Weekendだが、
やはりこの3rdアルバムが彼らの最高到達点であり、2010年代の代表作だろう。
それまでのカラフルなポップさを残しつつも、大人びた情緒感を感じる。
どこか抜けたような可愛らしさで包まれた美しさと繊細さ。
つまりは雰囲気イケメン。ほら、みんな最近は完璧なイケメンより
星野源みたいなのが好きなんでしょ?そういうこと。



⑨St.Vincent / St.Vincent【2014】

ロックとカテゴライズして良いかちょっと悩んだけどロックでしょう。
ソロ女性アーティストSt.Vincentのセルフタイトルアルバム。
その前衛的なアート・ロックは多くのリスナーを虜にした。
3rdの『Strange Mercy』と悩んだんだけどややこちらに軍配が上がるかな。
サウンドだけではなくその出で立ちや演奏スタイルも注目されている。




⑩Royal Blood / Royal Blood【2014】

ああ、やっぱロックってカッコええなぁ。
そんな素直な感想を抱かずにはいられないロック・デュオの1枚。
「高潔な血」というバリバリの格上意識を感じてしまうアーティスト名だが、
確かに彼らの曲を聴くと「ははーっ」と跪かざるを得ないくらいカッコイイ。
純粋なロック魂を感じる一枚だ。ただジャケットはなんだろうなコレ。



⑪Courtney Barnett / Sometimes I Sit & Think & Sometimes I Just Sit【2015】

オーストラリアの女性ソロシンガー、コートニー・バーネット。
左利きギター、コートニーという名前、そしてニルヴァーナ好きという事で
カート・コヴァーンの再来を感じさせるロックシンガーである。
やたら長いアルバム名だが各音楽メディアから大絶賛を浴びた一枚。
自由度の高いボーカルスタイルと斜に構えた歌詞が魅力的だ。



⑫Alabama Shakes / Sound & Color【2015】

名前の通り、アメリカはアラバマ州出身のバンド。
R&B由来のソウルフルなロックを鳴らす。ボーカルのブリちゃんは
戦闘力と包容力を併せ持ったファンキーなクレアおばさんである。
1stも評価が高いけどサウンドが進化を遂げたこの2ndはさらに強力。
どちらかというと若い人より年配の方にウケそうな感じはするけど。



⑬Car Seat Headrest / Teens of Denial【2016】

ロッキングオンの社長、渋谷陽一がやたら褒めちぎっていた事を覚えている一枚。
Car Seat Headrestの2ndアルバムだ。インディーロックというジャンルは
2000年代以降脚光を浴び続けているが、まだまだこんな隠し玉も出てくるのね。
ローファイなサウンドをちょっとオシャレにアレンジしたような職人技。
華やかなさとは距離を置きたい陰キャ族の居場所を確保してくれている。



⑭The War on Drugs / A Deeper Understanding【2017】

2018年のグラミー賞でベストロックアルバム賞を受賞した一枚。
昔からのファンの方には失礼だが、結構後になってから評価されたバンドな気がする。
俺もそこまで好きなわけではないんだけど、ルーツミュージックに近いバンドで
分かりやすいロックバンドというより落ち着いた趣のあるサウンドが特徴。
今年2021年に新作が出るそうでそちらも注意したい。

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⑮Wolf Alice / Visions Of A life【2017】

彼女たちも最近徐々に評価を上げてきている気がするバンド。
特に今年2021年に出たアルバムがイギリスで1位を獲得したのはデカい。
いかにもイギリスらしいオルタナティブ・ロックバンドって感じだが
何よりもボーカルのエリーちゃんの声がクールで魅力的。
これは2ndアルバムだけど1stよりもくっきりして聴きやすくなった感じ。

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⑯Mitski / Be The Cowboy【2018】

海外で活躍する日系人の中でも忘れてもらっちゃ困るのが彼女、ミツキ・ミヤワキ。
前作の『Puberty 2』で注目度が上がり皆の期待が高まる中でリリースされたアルバム。
ロックかと言われるとちょっと言葉に詰まりそうになるが、いややっぱりロックだ。
幅広い音楽性とメロディセンスがいかんなく発揮されたアルバムで、
当時の数々の音楽メディアを唸らせた。日本でももっと知名度が上がって欲しい。

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⑰Idles / Joy As An Act Of Resistance【2018】

ここ数年盛り上がりを見せているイギリスのロックシーン。
その起点の一つとも言えるのがこのアイドルズのアルバムだろう。
ゴリゴリのロックサウンドで新世代のパンクバンドの風格を漂わせる。
サウンドの力強さに加えて批評性も伴った歌詞が多くの人の心を捉えた。
ちなみにジャケットは結婚式で発生した喧嘩の様子らしい。

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⑱The 1975 / A Brief Inquiry Into Online Relationships【2018】

2010年代最重要アーティストの一角と言い切ってしまっていいくらい、
避けて通れないのがThe 1975。1st、2ndと評価を上げてきた彼らだけど、
この3rdアルバムでそれが最高潮に達して爆発したように記憶している。
正直俺も1st2ndの頃はそんなに気にしていなかったんだけど、
この3rdの前にはさすがにやられてしまった。これまでの時代を彩ってきた
色んな音楽を豊かな吸収力と表現力で料理して提示してくれる恐るべきバンド。

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⑲black midi / Schlagenheim【2019】

着実に復活を遂げていくイギリスのロックシーンをさらに加速させたアルバム。
しかも分かりやすいインディーロックではなくインテリが好きそうな音作り。
なんとなくかつてのマスロックのような匂いを放ちつつも、
ジャンルレスな音と予測不能な展開で俺らの耳を打ち抜いてくるド変態バンド。
今年2021年に出たアルバムも相も変わらず変態的なので必聴。

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⑳Fontaines D.C. / Dogrel【2019】

最後はアイルランドはダブリンのバンドのデビュー作。
盛り上がってきたロックシーンを決定づけるかのようなナイスなアルバムだ。
ゴロゴロとしたバンドサウンドに自由奔放なボーカルが乗っかって
まさに俺らが求めていたロックがここにあり!って感じの痛快さがあった。
それでいて決して過去の音というわけでもない鋭さがある事も忘れてはならない。

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おわりに(プレイリスト付き)

よし、終わった!ついに完成したぞ2010年代!

こうやって振り返ると2010年代もそんなに悪くはない時代だったと思えてきた。
全体的に眺めても、いくら俺の主観が入っているとは言え
メジャーどころもそれなりに抑えててバランスは悪くないと自負はしている。

なにより2010年代は終盤にロックが盛り上がってきたというのが嬉しかった。
そしてその流れはそのまま2020年代に受け継がれている。
だから2020年代はもっとアツい時代になる事を期待したい。

さあて、コレで2000年代を総括しさらに2010年代もまとめた。
この流れだとそのうち1990年代、1980年代、、、と遡っていきそうだなw


個人的には90年代は結構好きなアルバム多いしやれる気がするけど
80年代以前となるとさすがに俺のレベルじゃ怪しい気がする。。。

あと俺ん中の2000年代への想いと2010年代への想いもあまりに違いすぎて、
正直俺の2010年代の洋ロック知識の薄さが露呈してしまった感はある。


やはりこれも老いか……嫌だ……子供でいたい…もうこれ以上大人になりたくない!


とかいいつつ2027年くらいになったら
多分また2020年代のまとめをフライングで勝手に始めると思うので、
そのときはまた宜しくお願い致します。

その時まで俺もブログも無事に存在していたら、ね。

★以下Spotifyのプレイリストです。