脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Song】伊武雅刀 / 子供達を責めないで [1983]

大人の階段はよ登れ。

 

俳優の伊武雅刀は昔このような衝撃的な曲を出していたのだ。

子供達を責めないで』というタイトルだけど、
歌詞の内容はめちゃくちゃ子供責めまくってます

まぁだからその歌詞に対しての
子供達を責めないで』って題名なんだろうけど。


しかし言っている事には妙な説得力があり、
あの伊武雅刀の凄みのある声で迫られると、
なんか本当に子供が嫌いになりそうな程のパワーがある。

「オジンだ入れ歯だカツラだとはっきり口に出して無神経」
「努力のそぶりも見せない 忍耐のかけらもない」
「火事の時は足手まとい 離婚の時は悩みの種」
「好きなものしか食べたがらない 嫌いなものには蓋をする」
「泣けばすむと思ってる所がずるい」
「私は本当に子供が嫌いだ」


ひっでぇ
俺も割と口が悪いとか口が臭いとか言われるがここまでは言わないぞ。

こんな恨み節としか思えない歌詞を書いたのはあの秋元康だ。
何があったのだ秋元康。近所の公園歩いてたら大勢の子供に
色んな種類のボールというボールをぶつけられでもしたのか。


しかしこの歌詞は実は逆転の発想で
「子供」の定義を見つめなおすきっかけにもなるところが面白い。


少し話は逸れるが、
東野圭吾の大ヒット作「探偵ガリレオ」の主人公である
湯川学は非常に子供が嫌いな設定だ。
その理由は「行動が論理的ではないから」。

しかし『真夏の方程式』という作品で登場した子供とは
湯川がとても仲良く接している場面が出てくる。
それはその子供が聡明で感情よりも論理を優先する子供だったからだ。

つまり正確に言うと、
彼は子供が嫌いなのではなく「非論理的で話が通じない」人間が嫌いなのだ。


さて、そう考えるとこの曲の歌詞に出てくる「子供」も、
単純に年齢でカテゴライズされる「子供」の事ではなく
「この歌詞に挙げられるような節がある人間」が嫌いという視点も生まれる。
この歌詞に思い当たる事がある人間はつまるところまだ「子供」だと。

「いつも強いものにつく あの世間体を気にする目が嫌だ」


この辺りの歌詞、確かに子供に当てはまりやすいけれども、
大人でも当てはまりそうな人がいっぱいいませんか…??

そういう姿勢でこの曲を聴くと、
大人に対する「本当に私達は子供を責める事が出来る人間か?」
という自戒のメッセージが浮かび上がってくる気がしないだろうか。

そんな自己の子供の部分を見直すきっかけになる曲。
ただ笑って聴いてる場合じゃないぞ!


ちなみに伊武雅刀サンは

「私は子供に生まれないで良かったと思います」

だってさ。おっとなー!

俺も未だに
「心変わりと出来心で生きてる」し
「好きなものしか食べたがらない」し
「大人の足を引っ張るだけで身勝手で足が臭い」。
ダメだこりゃ。
今日は頑張ってたくあん食べよう。


【採点】
伊武雅刀の説得力   30点
秋元康の作詞力    30点
・大人への自戒を込めたメッセージ
            20点
・口も足も臭いよ助けて -5点
75点

伊武のすべて 伊武のすべて
伊武雅刀 ユー・アンド・ミー・オルガスムス・オーケストラ 伊武雅刀とTHE SPOILとお友だち 風吹ジュン Kahimi Karie

曲名リスト
1. 子供達を責めないで(Original Mix)
2. 銀座の爆発野郎
3. Sweet Sex & Sea
4. 月の裏側
5. Mon-jah
6. Last Japanese Hero 汚れた英雄
7. ユーラシアロマンス
8. 恋の太陽男
9. Hi!Soul Medea
10. 美ニ死ス
11. 子供達を責めないで(single ver.)
12. パパと踊ろう
13. 子供達を責めないで(カラオケ)
14. カラオケ作法講座
15. イブのマンボでワン・ツー・スリー
16. 何んかちょうだい

1. 咲坂と桃内のごきげんいかが1・2・3
2. ストップ・ザ・ニューウェイヴ
3. だって、ホルモンラブ
4. 有難や節 Part 1
5. 私の青空
6. 有難や節 Part 2
7. 野球小僧
8. 偽りの恋~愛のL’amour~

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