脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】cero / Obscure Ride [2015]


ジャニーズ層に届いた松崎しげる

Obscure Ride 【通常盤】 Obscure Ride 【通常盤】
cero

曲名リスト
1. C.E.R.O
2. Yellow Magus(Obscure)
3. Elephant Ghost
4. Summer Soul
5. Rewind Interlude
6. ticktack
7. Orphans
8. Roji
9. DRIFTIN’
10. 夜去
11. Wayang Park Banquet
12. Narcolepsy Driver
13. FALLIN’

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こちらも昨年の話題作だ。

音楽ファンの間で反響の大きかった前作『My Lost City』から
約2年半ぶりとなったcero(セロ)のアルバムだ。

嫁に「セロの新譜が人気らしいよー」とか言ったら
「え?あのマジシャンの人CD出してるの?」と
割と想定内の返答が返ってきて何だか安心した。
大丈夫だ。だって俺も最初そう思ったから。


しかし彼らもアングラな知名度のバンドだと思ってたら
何気にオリコントップ10にランクインしているのね。
個人的にはこの手の音楽がランクインするのは何気に驚きだったり。

彼らの『大停電の夜に』を最初に聴いたときの
フィッシュマンズの再来感」は良く覚えてるよ。
そしてそれと同時に「良いけど売れなさそう」とか思ったよ。ごめん。
だってフィッシュマンズとかも人気だけどそんな売れて無かったし。


だが暫く前、彼らはSMAP×SMAPに出場してSMAPと共演したらしい。
俺は観てなかったけど、まさかSMAPceroの曲を歌う事になるとは。
実際にこの出演をきっかけでこのアルバムの売り上げは伸びたらしい。

てか時期的にSMAP色々大変な頃だったんじゃないか。
ceroみたいなジャニーズ層には届きそうにないバンド出して大丈夫か。
俺もこんな軽はずみな発言して大丈夫か。
ジャニーズファンに失礼じゃないか。


さて、そんなわけで徐々に人気が浸透している彼らのこのアルバム。
以前から新世代都市型ポップバンドみたいな触れ込みで語られる彼らだが、
今回の作品は前作の『My Lost City』と比べるとなんだか様子が違う。

黒い。ブラックである。
前作が昼間の都会を感じる華やかなシティポップとすれば今作は夜だ。
前作が最上もがちゃんのような白さだとすれば今作は松崎しげるだ。
そんな都会の夜としげるを彷彿とさせる柔らかさと落ち着きがあるのだ。

なんかブラックミュージックって最近の流行だもんな。
星野源とか星野源とか星野源とか。
そういや昨年話題だった星野源のアルバム聴いてないんだよな。
でももう少し俺自身のサブカル度数を上げてから聴かないと
サブカル濃度で窒息死しそうだからまだ聴けない。

しかし『My Lost City』とはちょっと変わった方向性とは言え、
この洗練されたポップ感は凄いぞ。新しくも確固たるceroの音楽。

ワイングラスとかが似合う上質な中毒性が堪らない。
深夜に聴いたりしたらドラッグなんかよりよっぽど効きそうだ。
A○KAとか清○とか変なクスリに手を出さないでコレ聴けばよかったのに。


そしてこういう音楽が最近人気が出てきたという事実がまた凄い。
Suchmosとかも人気上昇中だし、こういう洗練されたシティポップが、
今後のトレンドになったら結構面白い音楽シーンになるんじゃないかな。


そしたらきっと「セロのマジック凄かったよー」と言えば
「え?あのバンドってマジックもやってるの?」と返ってくる、
そんな日もきっと遠くないのかもしれない。


【採点】
・じわじわ人気上昇中 30点
・夜のシティポップ  30点
松崎しげるを彷彿  15点
・そのうちマジシャンのセロとも共演とかしないかな
            1点
76点