脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

脱R論 - 一般人の一般人による一般人のための音楽ブログ。

【Album】Hi-STANDARD / THE GIFT [2017]


あのコも聴いてたんだHi-STANDARD

THE GIFT THE GIFT
Hi-STANDARD

曲名リスト
01.All Generations
02.The Gift
03.Can I Be Kind To You
04.Going Crazy
05.Time To Crow
06.My Girl
07.Hello My Junior
08.Big Ol' Clock
09.We're All Grown Up
10.Punk Rock Is The Answer
11.Pacific Sun
12.I Know You Love Me
13.Bridge Over Troubled Water
14.Free
Amazonで詳しく見る by G-Tools


ハイスタの存在がここまで認知される時代が来るなんて、
誰も夢にも思っていなかったんじゃなかろうか。

冗談でもなんでもなく、
ハイスタってマジで今が一番知名度ある気がする。今が旬。
ジョジョと一緒。てかジョジョってなんで今人気あんの?


さて、かつてハイスタが脚光を浴びていた時代は、
もうかれこれ20年くらい前になるのかな。
世紀末の日本にメロコアというジャンルを根付かせた
帳本人がハイスタことHi-STANDARDだった。

インディーズながらミリオンヒットとなった『MAKING THE ROAD』が
邦楽史に残る金字塔アルバムである事に意義を唱える人はいないだろう。
もしいたら俺が割とちゃんと殴る。


彼らは2000年に活動を休止してしまうわけだが、
それでも彼らが火をつけたメロコアブームは
以降の青春パンクやインディーズバンドブームと連動し、
2000年代前半にはハイスタチルドレンと呼ばれるバンドが
雨後の筍のようににょきにょき発生して活躍をしていた。
ハイスタ自身は別に自分達がメロコアの立役者とは思って無さそうだけど。

しかしそんなブームも落ち着き、
2000年代後半になるとハイスタの名前なんて皆が忘れていただろう。
覚えていた人ごめんなさい。少なくとも俺は完全に忘れてました。
あとハイエイタスとか出てきてハイスタの文字列が上書きされてた。


しかし2011年のハイスタ主催のフェス「AIR JAM」での復活を皮切りに
音楽シーンにその存在を再びちらつかせていた彼らは、
ついに昨年2016年に事前告知なしのシングルゲリラリリース
世間をあっと驚かし、チャート1位をかっさらっていった。
この出来事に痺れた人はかなり多かったんじゃないかな。



そして洋楽カバーシングル『Vintage & New,Gift Shits』の発売、
福岡でのAIR JAM開催(行ってきた)と続き、
ついに18年ぶりとなるニューアルバムが発売されたのだ。
こちらも見事1位を獲得。あんなに皆が忘れていたハイスタが、
ここ一年で一気に人気が再燃してむしろ今が一番アツイレベルなのだ。


しかし、俺が個人的に驚いたのは
潜在的なハイスタ好きが実は周りに結構いた事だった。

ここ最近のハイスタ界隈の盛り上がりが話題となったお陰で、
「え?ハイスタ好きだったんですか?」みたいな出会いが結構あった。
これまでみんなハイスタの事を口にする機会が無かっただけで、
意外といるもんなんだよハイスタ好き。

気になるあのコにも今度ちょっとハイスタの話題ふってみ?
なんならあのコのそばで『Stay Gold』を口ずさんでみ?
あのコの前でおもむろにCDを落としてみ?反応があるかもしれないよ。


そんな身近な驚きを発掘する事が出来たハイスタの新作アルバム。
その名も『THE GIFT』だ。意味は「贈り物」である。そりゃ分かるよね。
ごめんバカにして。俺のブログの訪問者なんてせいぜい偏差値4(以下略


ハイスタからの待望の「贈り物」って意味もあるんだろうけど、
今回のアルバムを店頭で購入すると
リード曲『THE GIFT』1曲が収録された特典CDが付属しており、
それを大切な人に”贈り物”としてプレゼントしてねという
ハイスタらしいなかなかに粋な計らいがあった。

きっとリア充カップルがそれぞれでこのアルバムを購入して、
お互いに特典CDを「はい、贈り物♡」と交換しあいっこしてるんだろうな。
幸せの分け合いっこみたいな。ああ、割とちゃんと殴りたい。

さらに去年のシングルゲリラ発売のサプライズ企画と同様に、
今回のアルバムは「新曲のバンドスコアが突然駅に張り出される」という
なんか良く分からないけど多分かっこいい先行リリース企画を行っていた。
あれをちゃんと演奏した人は一足先に新曲を聴けたんだろう。


そんな色々な楽しみが絡んだ18年ぶりのハイスタのアルバム。
正直、去年のシングル曲はそんな大した事無かったんだけど、
果たしてアルバムはどうか…。



お、これ意外といいじゃん!?
確かに昔のハイスタと変わった面もあるけど、
でも「ああハイスタが帰ってきたんだなぁ」といった感じがする。
嬉しい。今の時代にこんな気分になれるのが嬉しいよ俺。


ちなみに「意外といい」と言ったのは、
今回のアルバムを聴いた俺の周りの人間の感想が
軒並み「イマイチ」だった事に因る。

俺は大人の事情でアルバムを聴くのがちょっと遅れたため、
周りの「ハイスタの新譜、微妙だった」という感想を先に聞いていた。
18年ぶりのアルバムという期待にパンパンに胸を膨らませていた皆が
アルバムを聴いてみるみる貧乳になっていく姿を、
選挙公示後にみるみる支持が減っていく希望の党に重ねていたわけだ。


でも俺は別にそんなに悪いとは思わなかった。
ハードルが下がっていたという事もあるけど、
でもやっぱり素直に「ハイスタっていいもんですねぇ」と思ったのだ。

音はまぁ年齢的なものもあるのだろうし若々しさは薄れている。
以前のようなキャッチーなメロディーラインもそんなに目立たない。
でもなんだかその分温かみのようなものが感じられたのだ。
アルバムを通して聴けば十分にハイスタの世界に浸れる。

アルバム後半はやや落ち着いた感じになるが特に前半の勢いは凄い。
特に『Hello My Junior』は親世代になったハイスタキッズ達
沢山生まれたハイスタチルドレンのバンド達と両方に刺さるんじゃないか。

あと洋楽のカバーが『My Girl』と『Bridge Over Troubled Water』の
2曲あるけどどちらもいいセンスだね。ハイスタならではの遊び心と
音楽へのリスペクト精神は顕在だという事を再認識できた。

ただね、ジャケットはマジでイマイチ…
オフスプとかのジャケットも手掛けた有名なデザイナー
フランク・コジック氏の仕事らしいけど、このカートゥーン感は目が痛い。
そりゃまぁハイスタは昔からキッズの味方ではあったんだけど…。


しかし今思えばやっぱりハイスタが凄かったのって、
「キッズのための音楽」という地位を確立してた事なんだろうと思う。

子供ってさ、「大人は知らない、自分達だけのナイショ」って感じの
そんなコンテンツに惹かれるもんなんだよ。秘密基地みたいなね。

ハイスタってインディーズでメディアにも全然出なかったし、
自分たちだけで作ったDIYの音楽というイメージが強かった。
日本が誇るDIYバンドって言えばやはりハイスタなんだ。あとTOKIO

だから当時のハイスタには「自分たちだけの音楽」みたいな
とっておきの秘密感が漂っていてね、大人には触れられない世界、
キッズのための素敵な世界、そんな秘密の花園のような匂いがあった。

そういや俺も中学の友人から「これイイよ」ってハイスタ聴かされたなぁ。
テレビには出ていない人達、でも新鮮で面白い音楽をやってると思った。
そうやって口コミでキッズに広がっていったのがハイスタだったんだろう。


今やそんなかつてのキッズ達も見た目だけはすっかり大人になった。
そしてハイスタも今ではすっかり有名になって、
昔のような「秘密の音楽」ではなくなってしまった。

でもこのアルバムを聴けばみんな子供の目の輝きに戻るんじゃないかな。
そんな若返り効果も与えてくれるまさに『贈り物』な一枚がコレなのだ。
そしてこのアルバムでハイスタを知った人には昔の曲も聴いて欲しいな。

変わったところ、変わらないところ、
お互いに色々あるだろうけどでもとりあえず聴いてみよう。
きっとみんな、心まで完全には大人になりきっていないハズだから。


【採点】
・今が旬のハイスタ     30点
潜在的ファンを探せ    30点
・友人の評価はイマイチでも 20点
・ジャケットはイマイチ   -3点
77点

広告を非表示にする