脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】R.E.M. / Automatic for the People [1995]

夏の終わりにはコレ聴こう。

Automatic for the People Automatic for the People
R.E.M.

曲名リスト
1. Drive
2. Try Not To Breathe
3. The Sidewinder Sleeps Tonite
4. Everybody Hurts
5. New Orleans Instrumental No.1
6. Sweetness Follows
7. Monty Got A Raw Deal
8. Ignoreland
9. Star Me Kitten
10. Man On The Moon
11. Nightswimming
12. Find The River

Amazonで詳しく見る by G-Tools

 

アメリカのロックって華やかでイケイケな印象を持つ人も多いかと思う。
確かに80年代まではそんな感じだったようだ。
リアルタイムな世代ではない俺でも感じるところ。

しかし90年代に入りニルヴァーナ等の台頭で
一気にオルタナ・グランジの流れが訪れ、
ロックの様相もガラリと変わってしまうわけだ。

イケイケロックは追いやられてしまった時代。
そんな90年代を象徴する一枚、
今回の「Automatic for the People」がソレだ。

未だにアールイーエムの最高傑作との呼び声が高く、
90年代を代表する名盤の一つとしても多くの支持を集めている。
1500万枚くらい売れたらしい。


全体的に暗く響く静かなロック。
しかしどこかしら光が差すような明るさもチラホラ描かれている。
その両者の間で揺れる絶妙に繊細な音楽。ほら、俺の好物でしょ。

内向的で死を感じさせる内容であり、
華やかさはないもののそれでもどこか暖かみを感じる。
一貫して光を失わないバランス感覚がとても見事なのだ。

その暗い作風ながら湾岸戦争等で疲弊した国民を癒したとかいう話も
どこかで見た記憶がある。記憶力には自信はないがどっかで見た
結構カルチャーと戦争って結び付けられて論じられる傾向があるしな。

特に『Nightswimming』は俺の大好きな曲の一つだ。
落ち着いたメロディが夏の終わりにピッタリの美しい曲だ。
冒頭の歌いだしの「Nightswimming... deserves a quiet night」の
『deserves』の部分でボーカルが絶妙に濁るのがたまりましぇん…。
この部分だけ切り取ってリピートしまくっても10分はいける。

ちなみにこのアルバム、
ニルヴァーナのカートが自殺する時に聴いていたアルバムという事でも有名だ。
そんな重苦しいテーマのこの作品をどう受け取るかはアナタ次第だが
個人的には単なる静かで重めのロックで終わらない、
何か希望を感じさせるアルバムだと思うのだ。
 

【採点】
・美しきメロディ  30点
・静寂のロック   30点
・絶望と希望の交錯 20点
・「deserves」の「ser」の部分の絶妙なボーカル
           1点
81点