今の時代に『CD』で買う意味ってあるの? その2
みんな音楽なんか買ってない。
「ジャケット買い」通称ジャケ買いなんて言葉がある。
最近はあまり聞かない言い回しなんかね?
こういった言葉もデジタル配信が進むと衰退するのだろうか。
ジャケットにピンと惹かれて内容も良く知らずに買ってしまう事だ。
ちなみに俺も数回やった事がある。そして後悔した事もある。くそっ。
さて、この下手したら後悔するかもしれないジャケ買い。
そんなのやった事ない人には理解不能な行為かもしれないだろう。
「えー、そんな理由で買っちゃうの?」
「音楽で買ってないじゃんww」
という声が聞こえてきそうだが、まあその通りだよ。
前回も言った通りCDってアイテムなのだ。
中に入っている曲のためだけにお金を払っているわけではないのがポイントだ。
そこなんだよ。
本当に曲を聴くだけのためにCDを買っているのか?という話だ。
曲だけ欲しいなら配信やレンタルで済んじゃうからね。
つまりわざわざCDを買うという事は曲だけのためじゃ無い事だってある。
そんなわけで「ジャケットが好き」という理由は
CDを買うという立派な理由になりえるわけだ。
音楽をCDという媒体で所持すると言う行為は、
そもそも音楽+αの価値が付いてきているのだ。
だからそのαの部分をどうするのかを製作側も一生懸命考えている。
俺がCDを買う理由はそういったαの部分が結構作用している。
さて、という事で俺がCDを買う理由をざっと考えてみた。
でも結構CD買う人の多くに当て嵌まるのではないかな?
①ジャケット・歌詞カード等を含めた『作品』として買う。
CDって凄いよ。音楽に言葉にイラスト・デザインまで
色んな要素が絡み合ったそれこそ総合芸術のようなもんだ。
音だけ聴くのもいいけれど、そこにジャケットの雰囲気まで加わると、
もっとその世界に浸れる。一連でまとまった作品という事だ。
②自分で所持している事でちゃんと聴く。
これって結構大事。
レンタルしたり友人から借りたCDって一体どれだけ聴くの?
俺、下手したら1回しか聴かない事もある。
でも自分で所持していたらね、やっぱり頑張って繰り返し聴くのだ。
心理的にも、自分のモノってある程度理解を深めようとするもんだ。
③物理的に持っているという安心感。
これは俺個人が単にアナログ思考なだけかもしれんが…。
コレクター精神に近い。男性なら特に分かって戴けるハズ。
ディスクがある、CDケースが並んでいる、それを眺めてニヤニヤする。
電子書籍じゃなく漫画本を買う気持ちと一緒だ。なんか幸せになる。
④寂しい部屋のスペースを埋める。
CDは部屋の隙間を埋めるような洒落たインテリアにもなる。
何もない寂しい部屋よりもCDがあると心の隙間も埋まった気がしないか?
あと誰か家に来たときに会話のきっかけにもなってくれる。
しかしCDの内容によっては敵視される事もある。諸刃の剣だ。
さてさて、
日本が諸外国よりもCDという媒体が売れる理由って、
業界全体がCDで売りたいという考えを抱いている事と、
CDで買いたいと思う消費者がまだまだいるという事が
今の時代でも噛み合っているからじゃないだろうか。
日本人って収集癖、マニア気質が割と高く、
内容だけでなくその周りの職人芸的な部分にも興味を持ったりするのだ。
ドイツも日本と同じような技術肌の国だが、
そのドイツも円盤購入率が高いというのも面白い。
CDが音楽+αのコレクターズアイテムだと考えれば、
モノを揃える事に喜びを感じる人種にとっては、
これはとてもマッチしたフォーマットなのだ。
特に現代は特典が色々ついてるからね。
昔の曲だけのCDの頃よりもある意味お得だよ。
買えば色々な楽しみ方がついてくるのだ。
以前よりCDの売り上げが減ったとはいえ、
そんなCDを買いたいという層がまだ一定数いる以上、
きっと円盤ビジネスはまだまだ続いていくだろう。
ただ、ランキングの集計方法については大いに問題がある。
それについてはまたいつか書きたい。
という事で、出かける前のお母さん並みに繰り返すが
CDを買うという行為は「音楽」だけを買っているわけではないのだ。
色々な楽しみ方があるし色んな価値を提供してくれている。
デジタルだけで済ましている方も、
たまには『CD』買って楽しんでみませんか?
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