何か分からんが狂えッ!
プログレ好きもしくはジョジョラーは誰もが通る道、キングクリムゾン。
キンクリの最高傑作という人も結構いるのがこの『Red』だ。
ニルヴァーナのカートもこれに影響を受けたとか、
レディヘが『Just』でこの曲の導入部をパクったとか(トムは否定してるが)、
なんか色々な小話がある事でも有名である。
それほどにこの曲には圧倒的な個性があるのだ。
焦燥感と高揚感がかなりの高次元で表現されていて、
ヒリヒリする程の緊迫感が耳から脳へと伝わってくる。
キンクリがこの頃バンドとしてもギリギリのレッドゾーン(人気ではなく)
だったという逸話からもその様子がいくらか伺える。
最初のギターの入りから聴く者の脳髄をがっちり掴み取り、
心拍数が上っていくような不穏なギターリフで酔わせてくる。
それはBGMとして流すには余りある程の強力さだ!
聴く者の感性を奪ってしまうのだ。
だからこれをBGMとして使用するのはあまりに危険である。
例えば服屋で服選んでいる時にこの曲が流れ始めたとする。
服を物色していたのに脳味噌が完全この曲に捉えられちゃって、
気付いたら間違いなく変な服買ってる。
きっとそれは赤系統の奇抜な服だね。
買った後で「俺のそばに近寄るなーーーーッ!」とか言いたくなる。
それくらいに聴く者の感性を狂わせてしまうパワーを秘めた曲だ。
この後キンクリは結局一旦活動休止になっちゃうわけだが…
まさに色々な感情が高ぶった末に出来た曲と言えるのではないか。
偶然の産物のようであり奇跡の賜物のようでもある。
服屋でなかなか売れない個性的な服を捌きたい店員さん、
是非この曲をBGMで流して買わせちゃえ。
【採点】
・圧倒的な個性 40点
・焦燥感と高揚感 20点
・感性を狂わせる 20点
・変な服買わされる -3点
77点
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