脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Song】 東京事変 / キラーチューン [2007]

洗脳(わな)にご注意。

 

2000年代のバンド愛好家から絶大な支持を得ており、
なんかもうバンドが好きなら
東京事変いいよねー」と言わなきゃいけないみたいな
変な威厳すらあった我らが林檎嬢率いる東京事変だ。

俺も好きな曲はいっぱいあるのだが、
ここは『キラー・チューン』である。
東京事変の中でも人気の高い曲のはずだ。

出だしの歌詞だが、この部分は象徴的である。

「贅沢は味方 もっと欲しがります。負けたって勝ったって。」


どうだろうか。
お気付きの通り戦時中の日本のスローガン
「ぜいたくは敵だ 欲しがりません勝つまでは」
と対称的な内容になっているのだ。

これは単なるオマージュで済ませられない。
上記の戦時中のスローガンは1937年の日中戦争を機に掲げられたものだが、
当時は日中戦争前後も含めこの辺りの出来事をまとめて支那事変と呼んでいた。

つまり、
支那事変⇒「贅沢は敵!欲しがりません!」
東京事変⇒「贅沢は味方!欲しがります!」
と言う図式が浮かび上がるのだ。

辛い時代から時は流れ、現代は飽食の時代となったよ、
という時代の移り変わりが想像できるわけである。

ちなみにこの曲が収録されたアルバムのタイトルは『娯楽』。
東京事変という出来事があって、今は皆素直に娯楽を楽しんでるよ、
という華やかで楽しい今という時を歌った曲だという事である。


深読みとか言うな。
この妄想が楽しいんじゃ。


ちなみに曲は大好きだ。
タイトル通りのキラーチューンである。
楽しげで明るくて、プロモもいい感じだ。

「季節を使い捨て生きていこう」


うーん、贅沢!いいよね、このフレーズ。
この感じが林檎ちゃんぽい。

しかし曲の最後の大サビで

「険しいここ(日本)で逢えたんだ」


と歌っている部分とかは、
僅かながら影も落としている。

色々辛い事もあるけれど、
それでも様々な娯楽が生まれ、
ささやかながら贅沢出来る今という時代に乾杯。

そんな前向きな曲ではなかろうか。


【採点】
・明るく楽しく華やか     30点
・まさにキラーチューン    30点
・欲しがったっていいじゃない 20点
・深読みしたっていいじゃない  5点
85点

娯楽(バラエティ) 娯楽(バラエティ)
東京事変

曲名リスト
1. ランプ
2. ミラーボール
3. 金魚の箱
4. 遘∫函豢サ
5. OSCA
6. 黒猫道
7. 復讐
8. 某都民
9. SSAW
10. 月極姫
11. 酒と下戸
12. キラーチューン
13. メトロ

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