脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】U2 / Joshua Tree [1987]

私の事で喧嘩しないで!

Joshua Tree Joshua Tree
U2

曲名リスト
1. Where The Streets Have No Name
2. I Still Haven't Found What I'm Looking For
3. With Or Without You
4. Bullet The Blue Sky
5. Running To Stand Still
6. Red Hill Mining Town
7. In God's Country
8. Trip Through Your Wires
9. One Tree Hill
10. Exit
11. Mothers Of The Disappeared

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さて、名盤を貶しては
おっさんに喧嘩を売るコーナーだ。

…とは言ったものの、
改めて考えてみればそこまで貶せる程でも無かった。
ただ世の中のおっさん達が絶賛する程でも無いとも思う作品だ。


U2最大のヒット作(2800万枚くらいだっけ?)であり、
80年代重要アルバムとしては勿論、彼らのキャリア上でも、
むしろロックの歴史においても高評価を受けてやまない
『Joshua Tree』(読み:ヨシュアトゥリー)で御座います。

80年代のU2と90年代のU2は別物と言われている。

故に人によって「U2は80年代に決まってんだろ若造!
とか「いやいやU2は90年代だろうがこの老害共が!
とか「そんな事よりきゃりーぱみゅぱみゅ聴こうよぱみゅぱみゅ!
とかいうメンツに綺麗に分かれているわけだ。


このアルバム、収録されている曲には凄い物がある。
TVでも良く耳にする『 Where The Streets Have No Name』、
ライブで大合唱の『 I Still Haven't Found What I'm Looking For』
そしてカバーされる事も多い不朽の名曲『With Or Without You』。

これらの良さは痛い程分かる。
分かるんだがこのアルバムはU2の癖が色濃く出ちゃってるのよ。


後半ダレる!
ホントこれ!

前半で「おおおおおおこりゃスゲー世紀の名盤言われとるだけあるわ」
と洋楽を分かった気分にさせてくれておいてからの
後半で「…あれ?退屈になってきた?俺洋楽まだ分かってなかった?」
と自信をなくさせる事に長けたアルバムだ。

前半が素晴らしい事に異論はないんだけど後半どーも飽きてくる。
このアルバムは後半をどう感じるかが大きな分かれ目な事に違いない。

後半に輝きを見いだせる人にはこのアルバムはきっと感動モノだろう。
だがコレは90年代に電子音が混ざり始める前のU2の音なので、
U2に限らず90年代以降の音楽に馴染みのある人からしたら、
このアルバムを通して聴くとだるくなってしまうと思われる。

そのどうしようもない差がこの終わらないU2論争の根源なのだ。
決して悪い作品ではないよ。むしろ間違いなく良いアルバムだよ。
けど絶賛する程でもないよ。後半にもう少し何か欲しかっただけで。

つまり俺のこのアルバムに対するイメージはかなり中立だ。
この件に関しては永世中立を保ちます。だからお願いです。
80年代サイドも90年代サイドも俺を巻き込まないで。


そんな風に未来永劫物議を醸すという宿命を負った名盤。
俺はこの物議を大人の目線で俯瞰して、
「まあまあいいところも悪いところもあるから、
 そんなに喧嘩しないでみんなぱみゅぱみゅしようよ」
と華麗に割って入る立場でいたいものだ。


【採点】
・ロック史に残る名盤  30点
・80年代U2の代表作    30点
・前半の名曲ラッシュ  20点
・後半の飽きっぽさ   -3点
77点