脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

母校の吹奏楽部がクイーンのミュージカルをしてた


クイーン×ミュージカル。


別にカッコつけたいわけじゃないんだけど、
俺はあまり人の経歴みたいなものには興味が無い。

勿論、本当に面白い経歴の人なら話を聞きたくはなるけど、
例えば「東大卒です」とかなら「だから何?」みたいな感想で終わる。
まぁ友人に東大卒もいるので別に気にならないってのもあるかもしれんが。

思春期から椎名林檎姉さんに
「今を生きる」という教育をしっかり施されてきた俺にとっては、
極端な話その人の過去なんかどうでもよくて
「今どんな人生を謳歌しているのか」の方が百倍興味ある。
過去に固執するような人に関わると面倒臭いなぁと思う事ばかりだし。


とかいいつつ自分の経歴が利用できると判断できる場合は使う場合もある。
「俺も○○高校出身なんですよー」「おおっ、こへい君もそうだったのか~」
みたいな同族意識をきっかけに話が始まったりする事もあるわけで、
内心では「別に一緒に思われたくもないけど」と思いつつも利用する。

でもやっぱり勝手にカテゴライズされてる感じがするから苦手だな~。
先輩風ビュンビュン吹かせれても寒いだけだし俺も吹かしたくないしね。

母校の定期演奏会に行ってきた。

ハイ、てな感じで一生懸命にウザくない先輩アピールをしたところで本題。

先日、母校の吹奏楽部の定期演奏会に行って参りました。
市内でも最も大きいホールを貸切っての3時間にも渡る演奏会だ。

別に俺は吹奏楽部でも無かったし、
響けユーフォニアムに感化されたわけでもない。
ただ単純に楽しいから行ってきた。

高校のときもずっと観に行ってたし去年も行って楽しかったんよね。
だから母校とか後輩とかそういう視点は抜きで、
本当に純粋に演奏会として愉しんできたのだ。

自分が高校生の頃から演奏会の構成は大きくは変わっていないけど、
色々なところで試行錯誤があって楽しい。あと高校生めっさ若い
高校生ってこんなに若かったっけ?俺が高校生の頃より若くない?
実は日本人って全体的に低年齢化してるのか?
ロリコン歓喜社会の到来だ。俺もまだまだ17歳でいけるかも。おいおい。


で、その定期演奏会なんだけど、
三部構成でⅠ部がクラシック、Ⅱ部がミュージカル、
Ⅲ部がポピュラーミュージックのステージとなっている。

これは昔からの構成だし、他の高校も確かこんな感じだったので
少なくとも俺の近辺の高校ではメジャーなフォーマットなんだるう。

その中でも今回個人的に面白かったのがⅡ部のミュージカルだった。
WE WILL ROCK YOU」と題したミュージカル。
そう、クイーンの楽曲を使用したミュージカルだったのだ。

高校生が自分達で1からネタを作ったとは考えにくいので
おそらく元ネタが何かしらあるのだろうとは思ってたけど
(実際に後から調べたらあった。海外ではかなり人気っぽい。)、
こんなロックなミュージカルがあったとは知らなかった。実は有名なの?


トーリーとしてはこうだ。

300年後の遠い未来、グローバル企業によって支配された世界は
皆同じような服を着て同じような思考を携え
同じように行動するような世の中になっていた。
そんな中、この世界はおかしいと個性を主張する主人公が立ち上がる。

主人公の名前はガリレオ。彼はある伝説のロックバンドの子孫であり、
脳内にはずっと流れ続けている知らない音楽があった。
その彼が世界のどこかに埋もれているという伝説のギターを手にとり
その音楽を鳴らしたとき、この世界は変わる…。


というラノベ顔負けのちょっと恥ずかしくなるシナリオなんだけど、
これはストーリーというよりそのエンターテイメント性が重要であり、
とにかくクイーンの曲が随所随所で入り乱れてて面白かった。


というわけで、
今回はこのミュージカルで聴いたクイーンの曲を並べてみたいと思う。

メロディは原曲のままだけど、
歌詞は物語に沿った内容(ちゃんと日本語)になっている。
抜けもあるかもしれんが、とりあえず聴いてて覚えている曲を
話に沿って紹介していこう。

クイーンのミュージカルでクイーンの曲を愉しむ。

Radio Ga Ga

同じ事が良しとされた世界こそが平和でステキであるという喜びを
人々が歌い分かち合う場面で使われた。
そんな個性を殺す風潮に対して主人公ガリレオは嫌悪感を示す。
ちなみにこの曲はあのレディ・ガガの名前の由来にもなっている。

Killer Queen

世界を牛耳るグローバル企業の社長さんの名前がキラークイーン
だからそんな社長のテーマもキラークイーンだ。
日本では車のCMとかで良く聞いたかな。
彼女は世界からロックという音楽を追放しようとしていた。
世界のどこかにギターが埋もれているという伝説も否定したがっていた。

Under Pressure

その行動から異端児と扱われたガリレオは病院に連行されるが、
そこで同じく異端児とされたヒロインのスカラムーシュと出会い
二人で病院を抜け出す。そこで歌われた曲である。
楽しげな曲なんだけど「抑圧の下で」という曲名に納得してしまう。

Bohemian Rhapsody

主人公の名前ガリレオ、ヒロインの名前スカラムーシュ
彼らの名前が歌詞に登場する曲で英国最高のシングルの称号を得ている。
ガリレオは遺伝的にこの曲の後半部分が歌えた事で、
世界を変える伝説の英雄として他の異端児達と共に立ち上がる事になる。
ちなみにこの対抗勢力は「ボヘミアン」と呼ばれた。

Flash

ボヘミアンたちはガリレオスカラムーシュを残し
グローバル企業に捕らえられてしまう。
そんなボヘミアンたちを企業が拷問して再度洗脳する際に流れた曲。
これもCMとかで有名かな。曲の緊迫感がちょうど合っていた。

Don't Stop Me Now

キラークイーンが自分の正しさ、理想、
そして自らの勝利を高らかに歌い上げる際に流れた。
「自分はもう止められない」という意味でもまさにそのままの曲だ。
徐々に疾走感が増していく人気曲でカバーされる事も多い。

We Will Rock You

ガリレオが廃墟に囚われていたボヘミアン達を救い出す際に歌った曲。
彼がこの曲を歌うと廃墟の岩が砕けて檻も崩れ去る。
さらに崩壊した岩の中から伝説のギターが見つかった。
このミュージカルのメインテーマでもありクライマックスとなる曲だ。
ガリレオはこの曲とギターを響かせて世界中の人々を解放した。

We Are The Champions

大団円。曲もラストを飾るに相応しい伝説のチャンピオンだ。
ここでグローバル企業も元々は世界平和を目指していた事が語られる。
その昔ロックが流行った頃は個人が好き勝手やりたい放題しており、
乱れていた世界秩序を統一するためにグローバル企業が生まれたらしい。
この部分については考えてみると意外に深いテーマになってて面白い。

演奏会、ありがとう。

とまぁ本当にクイーンの有名どころを見事に抑えたラインナップだった。
本家はもっと沢山の曲が使われているみたいだけど。

しかしこうやって振り替えると、
クイーンって改めて日本にとても馴染みがあるバンドなんだと思った。
クイーンとは知らなくても曲は知ってるって人が多かったんじゃないかな。

あとクイーンってかなり吹奏楽に合うんだなと思った。
流麗なメロディー展開がクラシックと親和性があるんだろうか。
でもクイーンに限らずグラムロック全体に言える事なのかもね。


というわけで久々にクイーンを聴きたくなったミュージカルだった。
エンタメ性という意味ではこういう一貫性のある題材って面白い。
何よりもやっぱりクイーンってチョイスがピッタリだ。
他のバンドではなかなか出来ないだろう。ビートルズくらい?

そしてクイーンを聴き返してみようと思ったところで思い出した。
俺が持ってるクイーンのベスト、友人に貸してもう2年近くになる事に。

他人に貸したヤツすっかり忘れるんだよな俺。
久々に返ってきたマンガとか見て「あれ貸してたっけ?」的な。
みんなちゃんと返してね。俺の性格を利用しての借りパクとかダメ、絶対。

そんな事も思い出させてくれた母校の定期演奏会
やっぱり高校時代の懐かしい気分なんかも味わえて、
なんだかんだ言いながら結局俺も卒業生なんだなーって思った。

また来年も行きたい。

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