脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】FKA twigs / LP1 [2014]

フツーの女の子ではありません。

LP1 LP1
FKA twigs

曲名リスト
1. Preface /
2. Lights On /
3. Two Weeks /
4. Hours /
5. Pendulum /
6. Video Girl /
7. Numbers /
8. Closer /
9. Give Up /
10. Kicks

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前衛的音楽と向き合うというのはなかなかどうして難しい。

テレビ観たりお店行ったりといった生活をしている以上、
どうしても人間の耳って時代の流行歌なんかが入ってきて
無意識的に慣らされていくもんだ。

そういうフツーの生活してる俺は、
別に音源なんぞ持っていなくともごくごく自然に
あったかいんだからぁ~」とか口ずさむのね。

別にその事はいいんだけど、そういう生活だと
全然予想しない角度からの音楽に出会う機会ってやはり少ないし、
Youtubeとかでぶち当たったとしても戸惑う事が殆どだ。

だから前衛的な音楽を掘り出して評価している人達って
普段はどんな暮らしをしているんだろうかとか考えちゃう。
少なくとも俺と同じような生活をしているわけが無い。


前置きが長くなったが、
今回は昨年度かなり絶賛されていた作品の一つ、
イギリスの新星『FKAツイッグス』の1stアルバムだ。
パッと聴いた感じこれぞ「前衛的ィー!」だ!

ちなみに「FKA」の意味は分からん。
実は「AKB」的な地名だったり。違うか。


さて、
彼女の音楽はフツー人間の俺からすると、
オーラ出すぎ!って感じだったね。

ロック以外はあまり聴かない俺だが、
これはジャンル的には何に分類されるんだろうか…
エレクトロニカと言えばまあなんとかギリギリOKか?

ダンス・ミュージックっぽいポップさも多少はあるが、
冷たい雨に打たれた鉄のように無機的な音。
リズムの取り方もどこか不規則的ながらも
計算され尽くしたようなスタイリッシュさがある。

艶やかで静かにささやくようなボーカルは、
電子音と見事に調和していてより一層曲の深みを増していて、
ただただ粛々と表現に徹しているといったところだ。

そしてアルバム名は『LP1』というそっけなさ!
そりゃアルバムの1枚目だからLP1だろうけど、
この突き放したようなセンスもまた無機的だ。

あとシングルも『EP1』とか『EP2』とかだ。
もうタイトルつけるの最初からあきらめたのか。

そんな深~いアルバムを一枚通して聴いていると、
深~い沼のような深淵の世界に身を投げ出され、
徐々に溶け込んでいくような感覚に襲われる。

これを前衛的と言わずになんと言おうか。
一音一音が異世界からこの世界へと静かに紡ぎだされるような、
まさに新機軸のエレクトロニカだろう。

だからこそ、好きかどうかと言われると難しいんだよ…。
不思議な気分だけどこの気分は何分類なのだ??
そして俺はいつも割とテキトーに記事書いてるけど、
本当にこんなテキトーなままでいいのか俺?


気分的には現代アートとか観たような感じ。
彼女のプロモもそういう現代アート的なところあるし。
つまり、そんな彼女から伝わる”アーティスト”オーラこそが
前衛的と感じる所以なのかもしれない。


【採点】
・前衛的ィー 20点
・無機的ィー 20点
・深イイー  20点
・そっけいないCDタイトル
       10点
70点