脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Song】AIKATSU STARS! / episode Solo [2016]


これ、アイカツか?


アイドルコンテンツが止まらない。
止められそうにない。止めたいと思わない。

アイドルとはいつの時代も一定の需要はあるものだが、
この勢いでここまで続くとは正直誰も思っていなかっただろう。
AKB48だって10年くらい前に出てきたときは
「変なの始まったwどうせすぐ終わるだろw」くらいの評価だった。


そしてアイドルはアニメ界をも巻き込んでブームとなる。
アニメが人気を誇っている日本では自然な展開だ。
ゲームから火が付いたアイドルマスターを始め、
ラブライブ、プリパラ、アイカツとアイドルアニメが猛威を振るう。

しかしこれらのアニメは興味の無い人からすれば皆一緒に見えるらしい。
俺の嫁もその類で、先日ラブライブアイカツを混同していたので、
ちょっと説教垂れてやったところだ。全然違うじゃん。視力大丈夫か。

まぁ興味が無いならしょうがないと言えばそうなんだけどな。
相撲に興味ない人は力士の違いを見分けられないだろう。
でも力士に詳しい人は乳首の色で力士が判別できるらしいからな。
そういうもんだ。力士の乳首のカラーチャートも作成されている。
ちなみに眞鍋かをり豪栄道の乳首の色は同じらしいぞ。


というわけで興味の無い人からすればとことん興味が無いであろう、
アイカツスターズ!EDテーマの『episode Solo』である。
だが「はいはいアイドルソングアイドルソング」と片づけないでくれ。
俺はこの曲、やっべー曲だと思っている。やっべ、やっべーぞ!

アイドルの曲はどちらかというと曲だけの魅力というよりも
その背景やパフォーマンスと合わせて楽しむのが面白いものである。
音楽というよりもストーリーが流れている感じだ。
この音楽+αのミックスがアイドルの強味でもある。

だから逆に曲の癖が強すぎるとなんだか違和感を覚えてしまう。
なので曲自体は聴き取りやすく耳に馴染みやすい曲が主流だ。
そこにアイドルの姿を重ね合わせて楽しむのが王道パターンだ。

ところがどうだろう、この『episode Solo』。
アイドルソングでバッキバキのダブステップで攻めてきているのだ。
ダブステは若干時代遅れ感があるが、少なくともこの組み合わせは凄い。

キラキラしたアイドルの映像と共に刻まれるダブステの場違い感。
これはよくもまぁ思い切ったなとしか言いようがない。
こんな感覚そうそう味わうことが出来ないぞ。

だが何度も聴いていると大分慣れてくる。
S4(アイカツスターズ!内のトップアイドル)の佇まいが超クール。
アイドルかつアニメとなるとなかなかスタイリッシュにはなれない。
しかしこれはそこに切り込んできた。それやるか。やっちゃいますか。

よくよく考えればアイドルソングにジャンルの制約は無い。
なんでもアリだ。それは作り手も分かっているハズだ。
だがなかなかいつもと違う一歩が踏み出せなかったのではないか。
アイドルソングのイメージがなんとなく出来上がっていたがために。


そしてこの曲、歌詞もなかなかに面白い。

「アウトロが終わるとイントロがながれてくる」

リピートを促す戦略的な歌詞。強引に洗脳をかけてくるというわけだ。

さらに

「孤独をおそれない 女の子がいる」

アイドルソングにあまり似つかわしくないこの歌詞も強力だ。

どちらかと「みんなで一緒に」な雰囲気がアイドルの得意分野だ。
だがこの歌詞は”個の集合体”が意識されている。
それぞれの孤独を抱えた仲間でコラボレーションする。
まさに『episode Solo』である。欅坂46の曲もそうだったが、
アイドルがこういった曲を歌うというメタ的表現は昨今の流行り?


さらに何が恐ろしいって、この曲を幼い女児達が聴いているという事だ。

アイドルアニメも色々あるが一応年齢層である程度棲み分けされている。
例えばラブライブは中高生と俺みたいなおっさん向けだが、
アイカツはもっと幼い女児と俺みたいなおっさん向けである。
すなわち俺みたいなおっさん最強。どんなコンテンツも喰い散らかす。

つまり例外もあるがアイカツの主なターゲットは女児だ。
音楽で言えば「みんなのうた」等をメインで嗜んでいるような
小さい女の子達なのである。プリキュアと同じ層だろう。

しかしそんな女の子達に向けてこのダブステである。
こんな曲を小さい頃からノリノリで聴いてたら、
学校の童謡とか死んだ目で歌ってしまわないか心配である。
むしろそれを狙って小さい頃から教育を仕掛けているとも考えられる。


だが、逆に言えばこういう曲をやってきたからこそ
アイカツはおっさん達にも火が付いたとも言えるのかもしれない。

アイカツはカードダスと連動して
女児向けアーケードゲームとしても展開しているのだが、
そこにアイカツ愛に溢れた大きなお友達が参入してきたため、
アイカツおじさん」なる人種を大量に生み出した事例があるのだ。

※ちなみにアイカツおじさんは礼儀正しい紳士である。
他の女児達に混じってルールを守って楽しくゲームをする。
幼女のプレイヤーを「先輩」と呼ぶ習性も確認されている。

そう考えるとアイカツは実に幅広い層への訴求力を持ったコンテンツだ。
やはり物事を楽しむのに年齢は関係ない。楽しんだもの勝ちなのである。
みんなで礼儀正しいアイカツ紳士を目指そうではないか。


ちなみに先日俺の後輩が入院したため病院にお見舞いに行ったのだが、
お見舞い品にアイカツ手帳とシールセットを買っていったら苦笑された。
いい暇つぶしになると思ったんだが。病院で遊ぶにはきつかったかな。

でも後日ちゃんとしたお返しくれた。有難う。


【採点】
・アイドルソングの新時代   30点
・女児向けダブステップ    30点
・微笑ましいアイカツおじさん 10点
・それもまたアイカツだね!   1点
71点

TVアニメ/データカードダス『アイカツスターズ!』OP/ED主題歌「スタートライン!/episode Solo」 TVアニメ/データカードダス『アイカツスターズ!』OP/ED主題歌「スタートライン!/episode Solo」
唐沢美帆 AIKATSU☆STARS!

曲名リスト
1. スタートライン!
2. episode Solo
3. アイカツ☆ステップ!
4. スタートライン! (OFF VOCAL)
5. episode Solo (OFF VOCAL)
6. アイカツ☆ステップ! (OFF VOCAL)

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