【Album】SUPERCAR / PERMAFROST [2018]
スーパーカーはあけぼの。
PERMAFROST スーパーカー 曲名リスト 1. WONDER WORD 2. Sunday People 3. Flicker 4. Free Your Soul 5. DRIVE 6. AOHARU YOUTH 7. WHITE SURF style 5. 8. Lucky 9. YUMEGIWA LAST BOY 10. cream soda 1. RECREATION 2. Love Forever 3. STORYWRITER 4. PLANET 5. BGM 6. My Girl 7. FAIRWAY 8. Strobolights 9. BE 10. LAST SCENE Amazonで詳しく見る by G-Tools |
かつてスーパーカーというバンドがいた。
決して著名なバンドとは言えないんだけど、
音楽好きに対してこの名前を繰り出せば効果テキメンである事が
数々の検証・統計により実証されている。
※参考資料
というわけで今日は6月9日!
ロックの日でありドナルドダックの誕生日であり、
Aqoursの3rd LoveLive!の初日ですね!ヨーソロー!
そんな今日は検索順位・SEO的に圧倒的に不利と思われるバンド、
スーパーカーのお話です。「スーパーカーが好きです!」と言うと
勘違いしたバブルおっさんから「お!どんな車種が好きなの!?」と
スーパーメンドクサイ返しが来るあのスーパーカーのお話です。
スーパーカーは2005年に解散したバンド。
どんなバンドだったか良く知らない人に簡単に説明すると、
フルカワミキが好き。フルカワミキちゃん尊い。LAMA活動してんの?
あといしわたりは最近やたら有名になってきてね?ってバンドだ。
そんなめちゃ凄い伝説のバンド、スーパーカーの解散から13年。
彼らの事を語る人間も最早絶滅危惧種になり、
かつてスーパーカーを聴いてた世代は、
もう今やスーパーカーに乗るような世代になってきたと頃と思われる。
ちなみに俺はまだスーパーカブすら乗った事が無い。
そんな悲しき格差社会の現代に、
なんとスーパーカーがデビュー20周年記念のベスト盤をリリースした!
タイトルは『PERMAFROST』!訳すと永久凍土!意味わからん!
…しかし何故今更のタイミングでベスト盤なのか。
つーか過去にもスーパーカーはベスト盤出してるし、
つーか俺スーパーカーのオリジナルアルバムは全部持ってるし。
なんかこのベスト盤を改めて買う必要性を全く感じないんだけど…
でも買うしかない。5000円以上するけど買うしかない。
買って「いやぁ俺、この前スーパーカー買っちゃったんですよー」
て周りに自慢するしかない。そうやって小さな自尊心を育むしかない。
というわけで決して安くない上に買う必要のないベスト盤を買いました。
こうやってちまちま買ってるから、俺は一生スーパーカーはおろか
スーパーカブにも乗れないんだろうな。知ってる知ってる。
あーこれ男の子が好きなヤツです。
幾何学的ジュエル。なんとなくトランスフォーマー。つまりカッコイイ。
CD2枚とブルーレイが別のケースに分かれててブックレットがついてる。
シンメトリー模様はスーパーカーの3rdアルバム『Futurama』由来かな。
Futurama
この得も言われぬ雰囲気こそがスーパーカーなんですよ。
やっぱスーパーカーが好き。スーパーカー尊い。
というわけでこのベストによって久々のスーパーカーブーム再来。
でもまぁぶっちゃけベスト盤なので全部聞いた事あるわけなんだけど、
とりあえずBlue-Spec CDという品質の高いCDだから音は良いらしい。
ただ俺は音質とか全然気にならないタイプなので良く分からん。
ただ気になったのは「曲順」である。
ベスト盤ってのはベストであるが故に曲順に意味があったりする。
良くあるのは発表順。そのアーティストの歴史をなぞるように、
音楽的な変遷も感じながら楽しめるのがポイントだ。
実際に過去に発売されたスーパーカーのシングル集『A』は、
シングルの発表順に曲が収録されたベスト盤だった。
A
スーパーカーの音楽性と言えば
最初はノイズギターを中心としたシューゲイザー寄りの音楽で、
徐々にデジタルサウンドに移行していったのが特徴である。
しかしだ、今回のこの『PERMAFROST』はもうホントに訳分からん。
ラストシングル『WONDER WORD』からスタートし、
「お、逆順パターンか?」と思いきや
以降は本当に時代も曲調もバラバラの順番で収録されている。
もうあみだくじで決めたんじゃないかとすら思うランダム具合だ。
でもまぁ1枚目のラスト辺りはいいねー。
『Lucky』⇒『YUMEGIWA LAST BOY』⇒『cream soda』
の流れはなかなかに俺得。やっぱ『Lucky』は大好き。
ただトータルでも20曲という2枚組CDとしては少なめの収録曲数。
構成はシングル曲16曲+他4曲。アルバム曲をまだ増やしてほしかった。
「初のオールタイムベスト!」と謳っていたわりには控えめじゃね?
でもエウレカの挿入歌にもなった
『STORYWRITER』が入っていたのはよきかな。
この曲も大好き。
あと特典のブルーレイに収録されているビデオクリップ集も良かった。
スーパーカーってMVも結構凝ってて楽しいんよね。
観たこと無かったMVもあったので満足。
あと最近は便利なもので「プレイパス」というサービスがありまして、
購入したCDに封入されているコードをプレイパスで入力すると、
CDの曲や特典映像がスマートデバイスで楽しめるのね。
確かいきものがかりあたりから広まったサービスだっけか。
サカナクションとかアジカンとか最近買ったアルバムが
どれもこれもプレイパス対応してて凄い浸透してきた感があるけど、
今回は特典のブルーレイの内容がiPadで観れた事が非常に有り難い。
俺の家がブルーレイの再生環境的にちょっと面倒なんで…
いや、観れない事はないんだけど俺が面倒くさがりなもんで…
手元でさっとiPadで鑑賞できればもうそれで良し!便利な時代だね。
さて、そんなこんなで久々にスーパーカーワールドに浸ってたんだけど
なんというかスーパーカーは朝聴くものだと思ったね。
解散して13年、今の俺が見出したスーパーカーの真髄は「朝」だ。
俺は通勤時間の車の中で音楽を聴いているんだけど、
スーパーカーって会社帰りではなくて朝の出社時にピッタリだった。
現実世界と夢想の世界の間で鳴っているまどろみの音楽。
そんな独特の浮遊感と緊張感を併せ持ったスーパーカーの音楽は、
家から出ていざ現実社会へと向かうあの狭間の時間にベストマッチ。
それなら帰宅時でもいいのでは?と思うかもしれないけど、
いや、やっぱり朝なんだよ。朝日を見ながらスーパーカーを聴く。
これが乙。きっとスーパーカーは夜明けの音楽なんだと思う。
清少納言が枕草子で「春は曙」と綴った気持ちが俺にも分かる。
この「春は曙」も今ではメジャーな言い回しとして定着しているけど、
昔は春と言えば桜とか梅とかそういう季節的な事柄が紐づいていた。
しかしそこにまさかの「朝」をくっつけた清少納言の独自センスは
当時は斬新で驚かれたらしい。つまり清少納言はサブカルだったのだ。
だからここでサブカルクソ野郎の俺からも一言。
「スーパーカーはあけぼの」。
ハイ、これです。今日はこれだけ覚えて言って下さいね。
確かに今更のベスト盤で正直つまらないと思う人が多いだろう。
でもこういう事をきっかけにあの頃をもう一度振り返る、
そして今改めて聴くとまた新しい発見がある、
それがこういったベスト盤の意味なのかもしれないと思った。
今はもうスーパーカーを乗り回しているかもしれない
かつてのスーパーカーファン世代。
久しぶりに聴いてみてはいかがでしょうか。
【採点】
・俺達スーパーカー世代 30点
・まさかのベスト発売 20点
・でも買っちゃう世代 20点
・俺は軽自動車 -2点
68点