西洋美術史は面白い!15分でおさらいする歴史的名画30作+5作
おさらいのおさらい。
…あれ?絵の話?もしかして観るサイト間違えた?
迷える子羊たちよ、大丈夫。ここはいつもの俺のブログ、脱R論です。
今日はちょっと趣向を変えて美術の話としゃれこみませんか。
いつもロックなんて聴いてる社会のはぐれメタルな方々も、
華道やクラシック等と並んで一般人から高尚な趣味と思われやすい
美術の世界に浸ってデトックスするのも大事だと思いますの。
俺も先日の健康診断で前年+8kgとかいう驚異的記録をたたき出したので、
オーガニックな食材を扱うお店のランチで毒気を抜いてきたところだ。
やっぱりほぼ毎日アイス食ってたのがいけなかったんか。アイス死ね。
そんなわけでロックばかり聴いて取り返しのつかない性格に変形する前に、
たまには高尚な芸術的知識を携えてちょっと身を清めるのもいかがでしょう。
一応ちょっとだけ絵心があってちょっとだけアートに詳しい俺ですよ。
さぁ、社会的はぐれメタルの皆様、
現実からすぐ逃げ出したりしないで教養を身に付け、
一般人の皆様にたっぷりと経験値を提供できるような
社会の養分になってやろうではありませんか。
もう西洋画について書くしかない。
とまぁ随分と高尚な前置きになったけど、今回の話題は俺が作成したまとめの記事
『西洋美術史は面白い!15分でおさらいする歴史的名画30作』
の案内とその際に惜しくも選ばれなかった5作品を追加で紹介する実に高尚な企画だ。
(当初はNAVERまとめに掲載していましたが、
サービス終了したため2021年1月にブログに転載しました。)
drr.hateblo.jp
当時、何かのまとめ記事を書こうとしたけど、
音楽ネタは結構やったしニュースネタもいざ書くとなると難しい。
だとしたら俺に残された分野はもう美術の話題しかないではないか。
というわけで美術、とりわけ俺の好きな西洋絵画史をやりました。
これが俺の限界、俺の全てだ。これ以上俺からは何の話題も出てこない。
俺の得意分野なんてたかが知れているんだ。だからもう全部曝け出した。
これで俺は丸裸だ。あと詳しいのは近場のラーメン屋くらいだ。
でも折角だから今回書いたまとめ記事の
裏話+αの内容をここでやっちまおうと思う。
選考した30作品
さて、というわけで数ある名画の中から
30というキリのいい数字を目指して頑張って選抜した。
30じゃなくてもいいじゃんとか言うな。30がいいんだよ。色々と。
とにかくこの30枚を選ぶ作業が難しかった。
M-1グランプリの審査員と同じ気分。みんな困るんだ。
そんな悩みに悩んで選んだ結果が以下の30枚だ。時系列順で並べている。
1.【1485年頃】ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』
2.【1503~1506年】 レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』
3.【1505~1506年】ラファエロ『ベルヴェデーレの聖母』
4.【1536~1541年】ミケランジェロ『最後の審判』
5.【1599~1600年】カラヴァッジョ『聖マタイの召命』
6.【1538年】ティツィアーノ『ウルビーノのヴィーナス』
7.【1642年】レンブラント『夜警』
8.【1656年】ベラスケス『ラス・メニーナス』
9.【1665年頃】フェルメール『真珠の耳飾りの少女』
10.【1767年頃】フラゴナール『ブランコ』
11.【1797~1800年】ゴヤ『裸のマハ』
12.【1814年】アングル『グランド・オダリスク』
13.【1819年】ジェリコー『メデューズ号の筏』
14.【1830年】ドラクロワ『民衆を導く自由の女神』
15.【1849~1850年】クールベ『オルナンの埋葬』
16.【1857年】ミレー『落穂拾い』
17.【1863年】マネ『オランピア』
18.【1864年】コロー『モルトフォンテーヌの想い出』
19.【1872年】モネ『印象・日の出』
20.【1876年】ルノワール『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』
21.【1886年】スーラ『グランド・ジャット島の日曜日の午後』
22.【1888年】ゴッホ『夜のカフェテラス』
23.【1894年】ミュシャ『ジスモンダ』
24.【1893年】ムンク『叫び』
25.【1897年】ルソー『眠るジプシー女』
26.【1897年】ゴーギャン『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』
27.【1895~1900年】セザンヌ『リンゴとオレンジのある静物』
28.【1898~1900年】ルドン『キュクロープス』
29.【1907~1908年】クリムト『接吻』
30.【1937年】ピカソ『ゲルニカ』
いやー、なんとか選びきったぞ!
同じ画家からは一作品のみをピックアップしている。
だから、この画家はどの作品をチョイスするのかを決めるも難しかった。
正直今回選んだ30名よりも俺が好きな芸術家も沢山いる。
いるけど泣く泣く選ばなかった。極力有名な方に徹したつもりだ。
この辺は俺の感覚にもなるけど、できるだけ知名度を優先させている。
個人的には結構バランス良いんじゃないかと思う。
ただ改めて見ると印象派近辺が多いかなー。
やっぱ少しは俺の好みも反映されちゃっているね。普遍性って難しい。
どうしても個人的主観が入ってしまうもんだ。許してちょんまげ。
ただ、本音を言うとやっぱり選びきれなかったんだよ。30作はつらいよ。
もっと紹介すべき画家、作品もあるんじゃないかと何度も思ったよ。
特に色々な時期を網羅しようとするととてもじゃないが収まり切れない。
だから「ルネサンス以降ピカソまで」と勝手にラインを決めちゃってます。
なんかこの時代が一番みんなアレでしょ。名画って感じがする時期でしょ。
それでも「この作品が入ってないやん!」とか必ず言われる。
あと自分でもルネサンス以前が無いと歴史としては片手落ちだとも思う。
言われる前に言うけどジョットとかファン・エイク兄弟とかも入れたいとは思っていた。
でもアーティストのベスト盤と同じ。皆が納得する答えなんて無い。
知ってる。分かってる。だからもうその辺はみんな自分の中で穴埋めして!
ああやっぱり30作に絞るなんて無理だったんだよ!無茶しやがって俺。
ただ、今回かなり悩んだので最後まで残っていた作品もやはり捨てがたい。
そこでギリギリ選考に残っていた5作品をこの後追加で書きたいと思う。
次点候補5作品
というわけで俺的30枠争奪戦に惜しくももれた5作品を紹介していこう。
上記30作品の中では特に近代画のラインナップが薄く、
ピカソ周辺の比較的新しいジャンルの作品が足りなかったと思う。
残りの5作品はその辺の時代の作品だ。だから補足の意味も込めている。
①【1909年】マティス『ダンス』
フランスの画家マティスの代表作。フォービズムと言われる流派の画家だ。
法律家を目指していたマティスだが、病気で療養生活を余儀なくされる。
悲しむマティスを慰めるため母親は絵の具を送った。
だがマティスはその絵の具で絵を描いたときに、画家としての魂が覚醒。
以降絵画を学び作品を描き高い評価を得る。お母さん、ナイスプレーだ。
しかしマティスは母親に画材を貰って絵を描いた時の気持ちを求め、
写実的表現から解放的な表現へとシフトして自由な作風へと変わる。
そんな折ロシアの実業家から依頼されて制作されたのがこの『ダンス』。
ダンスの躍動感を感じながらシンプルで安定的な色彩で心も安らぐ作品。
自分の感じるように活き活きと描く事で生命力に溢れた絵となっている。
②【1911年】シャガール『私と村』
ロシアへの郷愁や愛をテーマにした幻想的な作品を描いたシャガール。
1920年前後にパリを中心に活動していた
「エコール・ド・パリ」と呼ばれる画家達の一人として数えられ、
「愛の画家」という呼称も存在する。
そんなシャガールの代表作。
様々な色が使われているがくどい印象はなく幻想的な世界を構築している。
ピカソ等が用いたキュビズム的概念も含まれているとされる。
この絵にはシャガールの故郷への想いに加え、
人間と動物、様々な文化、あらゆるものへの愛情が込められていると思う。
この世に存在する色々な縛りから解き放たれた自由な想像力を感じる作品。
③【1917年】モディリアーニ『ジャンヌ・エビュテルヌの肖像』
パリでブイブイ言わせていたプレイボーイ、
「モンパルナスの貴公子」の異名をとる画家モディリアーニ。
彼もまた「エコール・ド・パリ」の一人に数えられる。
彼は最初は絵が売れずお酒漬けの荒れた日々を送っていが、
ジャンヌ・エビュテルヌという理想の女性と出会ってから人が変わる。
来る日も来る日もジャンヌをモデルにして制作に没頭していた。
彼の絵の目には瞳が無い。これは彫刻家を目指していた頃の名残で、
細部よりも全体を重視する彼の絵の表現もそのためと言われている。
また敢えて全身を書かない事で迫力も生み出されている。
結核にかかり35歳の若さで亡くなったモディリアーニは、
ジャンヌに死の直前に「天国についてきてくれないか。
そうすればあの世でも最高のモデルを持つ事が出来る」と残していた。
彼の死の2日後、ジャンヌはアパートから身を投げて彼の後を追った。
パリには二人が一緒に眠る墓があるそうだ。
④【1931年】ダリ『記憶の固執』
シュールレアリスムを代表する画家、ダリ。
あのチュッパチャップスのロゴを描いた御方だ。
そんな彼の代表作であるこの絵は「柔らかい時計」としても有名。
美術の教科書にも載ってたんじゃないかな。
その妙な感覚に襲われる世界観が癖になる。
この絵のモチーフは実はチーズだ。チーズは彼の好物でもあり、
奥さんが食べていたチーズからインスピレーションを得て出来たのがコレ。
ダリは母の胎内にいた頃の記憶があって、
コミュ障で傷付きやすかったダリにとっては
胎内こそが一番安心出来た場所だった。
だから彼はチーズやパン、卵などの
固い外側に包まれていて中身が詰まった食べ物が好きだったそうだ。
そんなチーズをモチーフにして心を落ち着かせていたのかもしれない。
⑤【1962年】アンディ・ウォーホル『キャンベルのスープ缶』
最後はちょっと年代を進めて一風変わったコレ。一風変わったと言っても、
この作品の作者こそが美術の価値観を大転換させたポップアートの巨匠、
アンディー・ウォーホルその人である。
それまでの美術というものは大衆文化とは切り離された位置にあったが、
アンディー・ウォーホルは工業的手法によってアートを身近な芸術にした。
逆の言い方をすれば身近なモノを美術として捉える視点を持ち込んだ。
彼のこの有名な作品、今までの作品とは明らかに毛色が違うだろう。
故に美術作品としては違和感があるものの、美術史的には重要な作品だ。
日常の中にあった芸術性に人々の意識を向けさせ楽しませた。
そして作品の制作過程を機械化した事でそれまでの絵画の常識を打ち破る。
このスープ缶も多種多様なバージョンが次々に世に送り出された。
勿論、美術界からは非難轟々だったわけだが、彼が残した功績は大きい。
ちなみにきゃりーぱみゅぱみゅがこのスープ缶とコラボした事がある。
以上、俺の迷采配にて最終的に選ばれなかった5作品でした!
他にもまだまだ候補はあったけど、その中でもこの5つには迷ったよ。
でもこうやって並べるとどれも本当に大事な作品だと思う。
そしてやはり時代を切り開いてきた作品というのは、
常に時代の先を行き、時には世の中の風潮に抗ってきたわけだ。
美術の歴史ってヤツは奥が深い。俺もまだまだ勉強せねば。
まとめのまとめ
というわけでお送りして参りました『15分でおさらいする歴史的名画』のこぼれ話。
心のデトックスは出来ましたか?今日はクラシック聴きましょうね。
あとこういった身の清めは定期的に行うのが重要だからね。
俺も結局アイスが止まらないから、きっとまたオーガニック定食を食べる。
それでもダメなら最終的にはもうRIZAPだ。デブはつらいよ。
しかし自分でまとめておいてなんだけど、西洋美術ってやっぱり面白いね。
ちなみに俺が15分で全文読めたから15分にしてるけど、それ以上かかったらゴメン。
まとめ記事は結構疲れるけどなかなかの達成感がある。
勿論内容次第だけど、俺は今回美術史やって良かったと思ってる。
もし今後も書くネタが出来たらまとめ記事もまたやってみようかな。
とりあえずネタ集めにラーメン屋を巡りまくるか。デブはつらいよ。
きっとみんなまとめたい事がいっぱいあるんだろう。
だから色々まとめていこう。俺も他のまとめもまたここにまとめていくからさ。
なんだかまとまらないまとめになったけどうまくまとめ。
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